22日の東京株式市場で日経平均株価は大幅反発。終値は前日比295円62銭(2.11%)高の1万4337円79銭だった。上げ幅は4月16日以来、約1カ月ぶりの大きさだった。前日の米株式相場の上昇や円相場の下落を受け、投資家が運用リスクを取りやすくなり、幅広い銘柄が買われた。取引時間中に発表になった5月のHSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が4月の確報値(48.1)から大幅改善した。中国景気の減速懸念が後退し、投資家心理が改善した。東証1部全体の9割弱の銘柄が上昇し、ほぼ全面高となった。
朝方から買いが先行した。米ダウ工業株30種平均の上げ幅は約1カ月ぶりの大きさで、円相場も下落したことから買い安心感が広がった。5月のHSBC中国PMIの改善には「中国政府の景気刺激策の効果が出て、生産や輸出、新規受注などが伸び、内容も良かった」(大和証券の由井浜宏一シニアストラテジスト)との声があった。
昼間には一部報道で「かんぽ生命保険が2015年3月期に日本株の保有比率を拡大する方針で、日本株の購入増加額は3000億~3500億円規模になる可能性がある」と伝わった。別のメディアは「自民党が貸金業者への金融規制緩和への議論を開始した」と報じた。「きょうは好材料が相次いだことがきっかけとなり、短期筋が買い戻しに入った」(いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員)との声もあり、午後に入ってもじり高となった。
JPX日経インデックス400は反発し、前日比173.91ポイント(1.66%)高の1万0666.60だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、前日比19.29ポイント(1.68%)高の1169.34だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆9851億円、売買高は23億4529万株。東証1部の値上がり銘柄数は1619、値下がり銘柄数は140、変わらずは51だった。
富士重が5%高。富士通が年初来高値を更新した。ソフトバンク、ファストリなどの値がさ株のほか、野村や三菱UFJなどの金融株も上昇した。半面、福井地裁が定期検査で運転を停止している大飯原子力発電所3、4号機の再稼働を認めない判決を言い渡し、関西電が4%安。サンリオは16%安だった。ハウス、国際石開帝石も売られた。
東証2部株価指数は反発。Jトラスト、田淵電、日精機が買われた。半面、石井表記、日本管理Cが売られた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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