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 防衛省の武田良太副大臣が21日、島嶼(とうしょ)部への攻撃を想定した陸上自衛隊警備部隊の配備について、鹿児島県の奄美大島を「有力な候補地」と述べた。部隊は約400人規模。防衛省はこの規模の部隊を沖縄・奄美など南西諸島に複数配備する方針で、配備に向けた具体的な計画作りに乗り出した。

 部隊配備の方針は尖閣諸島などを標的とする攻撃に対応する能力を向上させるため、2018年度までの中期防衛力整備計画に盛り込まれた。今年度予算には6千万円を計上。奄美大島のほか、沖縄県の宮古、石垣両島などを対象に部隊配置など具体的な構想をまとめることにしている。

 武田副大臣はこの日、奄美大島の奄美市と瀬戸内町を訪れて首長らと会談。部隊誘致を進めている同町を念頭に、配備先の選定について「一番重要なのは、地元から理解を頂くこと」と説明した。防衛省は宮古、石垣両島への配備については地元住民の反対が予想されるため、慎重に調査しているという。