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【大リーグ】

黒田、約1ヵ月ぶりの白星 6イニング3失点で復調へ足掛かり

2014年5月20日 紙面から

◇ヤンキース4−3パイレーツ

 【ニューヨーク穐村賢】ヤンキースの黒田博樹投手(39)は18日(日本時間19日)、地元でのパイレーツとのダブルヘッダー第1試合に先発。6イニングを5安打3失点、7三振2四球で、4月12日のレッドソックス戦以来約1カ月ぶりとなる白星、今季3勝目(3敗)を挙げた。立ち上がりに被弾、その後も不安定な内容だったが、打線の序盤の援護もあり、持ち前の粘りでクオリティー・スタート(6イニング以上を自責3以下)にまとめた。先発陣にけが人続出、その双肩、いや右肩にかかる期待が増す中で、久々にベテランの味で結果を出した。

 日米通算で170勝以上も勝ち星を積み上げている黒田にとっても、6登板、36日ぶりとなれば、勝利の美酒も格別。「一つ勝つのはすごく大変なこと、エネルギーのいることだとあらためて思いましたね。やっぱり大きいんじゃないですか。勝つというのは」と話す顔に実感がこもった。

 3勝目への道のりは平たんではなかった。過去5勝1敗と相性のいいパ軍相手だったが、1回1死からウォーカーにソロ弾を浴び、いきなり先制を許す展開。直後に打線の援護を受けたが、黒田はなかなかピリッとしなかった。第1の正念場、4回2死満塁こそ「ランナーがたまっても低めを突いて、内野ゴロを打たせようと割り切った」と何とか無失点で乗り切ったが、5回には再び窮地にさらされる。先頭T・サンチェスに左越えソロ弾、1死三塁からは再びウォーカーに適時打を許して1点差に迫られるなど、回を重ねるごとに追い込まれていった。

 ただ、結果、勝てたという事実は重い。生命線であるはずのツーシームが組み立ての軸にならず、普段はあまり投げない70マイル台後半(120キロ前後)のカーブに活路を求めるなど、苦しんでつかんだ勝利は完全復活へ向けた足掛かりになる。「『我慢して投げていれば(結果はついてくる)』と自分に言い聞かせる意味で大きい勝ちだ思う」と価値ある1勝をかみしめた。

 開幕時の先発ローテーションから3番手ノバ、5番手ピネダ、エース左腕サバシアが次々に負傷離脱。名門ヤ軍の屋台骨を田中将大(25)と2人で支えなければならなくなった。黒田の防御率はなお4点台後半とお世辞にも本調子とはいえないが、泣き言は言えない。黒田は「悪い状態でもローテを守る責任がある。何とか(田中将と)2人でローテを崩さずにやっていきたい」と先発陣の柱としての自覚を口にした。

 

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