高浜原発 川内に続き安全審査へ

5月21日 15時11分

原子力発電所の運転再開の前提となる安全審査を進めている原子力規制委員会は、福井県の高浜原子力発電所について、審査で重視している地震の揺れの想定が決まったことから、鹿児島県の川内原発に続いて審査を進めることを決めました。

高浜原発の３号機４号機について関西電力は、今月１６日、原子力規制委員会の審査で重視されている「基準地震動」と呼ばれる地震の揺れの想定を、これまでの５５０ガルから７００ガルに引き上げることを説明し、規制委員会が了承しました。
これを受けて規制委員会は、２１日の定例の会合で、高浜原発の今後の審査を検討し、鹿児島県の川内原発に続いて審査を進めることを決めました。
規制委員会は、優先的に審査を進めている川内原発について、設備や事故対策の評価の審査結果をまとめた「審査書」を来月中に作成する見通しで、そのあとの審査は高浜原発を中心に進めることにしています。
ただ川内原発のように規制委員会の事務局の原子力規制庁の担当職員が総出で審査の作業に当たる「優先的な原発」には選ばず、ほかの原発も同時に審査を進めるほか、基準地震動の引き上げに伴って設備の補強工事も必要で、運転再開の時期は見通せない状況です。