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【スポーツ】

袴田さんにベルト 「権力に勝った」

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 静岡地裁の再審開始決定で三月に釈放された元プロボクサー袴田巌(いわお)さん(78)が十九日、五十三年ぶりに東京・後楽園ホールのリングに上がり、世界ボクシング評議会(WBC)の名誉チャンピオンベルトを受け取った。

 先月十四日以来、約一カ月ぶりに公の場に姿を見せた袴田さんは、世界ライトフライ級の井上尚弥選手ら三十人のチャンピオンと一緒に登壇。日本プロボクシング協会の大橋秀行会長からベルトを受け取ると、Vサインをしてファンに一礼した。

 記者会見で袴田さんは「再審」の言葉を自ら切り出し「権力に勝って自由になったんだ」などと話した。

 姉秀子さん(81)は、袴田さんがこの日、病院の外出届に「後楽園へ帰る」と漢字で書いたことを紹介。逮捕からの年月を振り返り「巌は戦ってきたから生き延びた。リングに上がったことは最高に良かった」と述べた。

 袴田さんのトレーナーだった有田昭光さん(86)=東京都世田谷区=は「現役時代もタフだった。今もタフに頑張っている」とたたえ、袴田さんと握手した。

 一方、袴田さんの弁護団は同日、都内で入院中の袴田さんが二十七日に浜松市内の病院へ転院することを明らかにした。

 

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