厚木基地:自衛隊機のみ夜間飛行差し止め 横浜地裁
毎日新聞 2014年05月21日 14時16分(最終更新 05月21日 14時25分)
米海軍と海上自衛隊が共同使用する厚木基地(神奈川県大和市、綾瀬市)の周辺住民約7000人が、米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めと、騒音被害に対する損害賠償などを国に求めた「第4次厚木基地騒音訴訟」の判決で、横浜地裁(佐村浩之裁判長)は21日、自衛隊機の夜間飛行差し止めを命じた。自衛隊機の飛行差し止めを認める判決は初めて。米軍機の飛行差し止め請求は却下した。
基地を巡る飛行差し止め請求は、これまですべて民事訴訟で争われ「米軍機の飛行は日本の支配が及ばない」とする司法判断が定着していた。このため、第4次訴訟の原告団は「国が管理する滑走路の米軍への使用許可は、防衛相の公権力の行使」として行政訴訟による差し止めを初めて請求していた。
第1〜3次訴訟では国に過去分の損害賠償を命じる判決が確定。民事で争われた第1、第2次訴訟の飛行差し止めは、いずれも請求が退けられていた。【高木香奈】