ロイターの記事に、イギリス富裕層の資産総額に関する記事がありました。2014年調査の富裕層ベスト1000人の資産はなんと、88兆円にもなるそうです。
最近の英国版「長者番付」によると、同国の最富裕層1000人の資産総額は前年比15.4%増の5189億ポンド(約88兆7000億円)となり、国内総生産(GDP)の3分の1に相当することが分かった。
しかも2013年日で15%以上も資産が増加。 世界的な金融緩和の結果によるものなのか、それとも元々、富は富に集中する運命にあるのかはわかりません。なんにせよ凄い金額ですよね。
実はイギリス人が保有しているわけではない?
しかし、この88兆円ともいう莫大な資産はなにも元からイギリスに住んでいたイギリス人が保有しているわけではなさそうです。ゆかしメディアに記載があったので、こちらも引用させてもらいますね。
◆英長者番付(資産額)
1 ヒンドゥージャ兄弟 119億ポンド
2 アリシャ・ウスマノフ 106億ポンド
3 ラクシュミ・ミッタル一族 102億ポンド
4 レン・ブラバトニク 100億ポンド
5 エルネスト・ベルタレリ 97億ポンド
6 ジョン・フレドリクセン一族 92億ポンド
7 デビッド&サーモン・ルーベン 90億ドル
8 ルーベン・ラウジング 88億ポンド
9 ローマン・アブラモビッチ 85億ポンド
10 ウエストミンスター伯爵 85億ポンド
※敬称略
記事によればなんと1位~9位までは、華僑や印僑、ロシア系の富豪らしいです(10位のウエストミンスター伯爵のみがイギリス系のイギリス人ということ)。まぁ移民であろうがなんだろうが、国籍が英国である以上、イギリス人であることには変わりないんでしょうけれどもね。
金持ち移民がイギリスでは増加中:
ニュースフィアの記事も参考になります。金持ち移民を受け入れはじめると、こういう状況にどの国もなっていくのでしょう(日本にも高所得な移民を受け入れようという議論がありますよね)。
イギリスの億万長者のうち、英国生まれは1/3程度だ。上位10人中には1人、20人中にも3人しか生まれついての英国人はいない。資産額トップはインド生まれの兄弟だ。
ガーディアン紙が伝えるところでは、スーパーリッチ層がイギリスでの生活を望む理由として、「文化、金融サービス、好ましい税体系、子供のためのよい教育、友達と会う好ましいライフスタイル」を番付の作成者は挙げている。同紙は「イギリスは今、正式に億万長者のプレイグラウンドとなっている」と評する。
GDPと比較するのは意味がない:
ちなみに冒頭のロイターの記事には、なぜか彼らの資産総額がイギリスGDPの1/3にあたるという記載があります。
個人的には資産をGDPと比較することには意味なんてないと思うんですが、どういう意図があるのでしょうか?彼らが保有している資産が、イギリス全体が保有する資産の1/3もあるとミスリードさせようとしているようにしか思えません。
みなさんも誤解しないように気をつけてくださいね。
以上、イギリスの長者番付ベスト1000人の総資産はなんと約88兆円!しかも資産総額は2013年比で15%以上も伸びた…という話題でした。