2014年5月21日05時48分
投資運用会社「プラザアセットマネジメント」(東京都港区)が、厚生年金基金などの顧客から預かった資金289億円の運用に失敗し、預かり金が消失していたことが分かった。20日の参議院財政金融委員会で、尾立源幸議員(民主)の質問に対し、金融庁が明らかにした。
プラザ社は、福岡県乗用自動車厚生年金基金など、中小の運輸業や建設業など14厚生年金基金からの106億円を含む計289億円を預かっていた。同社は米国で、生命保険証券を買い取り、契約者の代わりに保険料を支払い、契約者が亡くなれば保険金を受け取る「ライフセトルメント」と呼ばれる取引をする二つのファンドに投資していた。
しかし、2ファンドとも2008年末ごろから資金繰りが悪化していた。それでもプラザ社は、十分説明せずに顧客を勧誘していたため、金融庁は昨年7月、プラザ社に対し金融商品取引法違反で業務改善命令を出していた。実際には昨年末までに、運用資産は無価値になっていた。
田村憲久厚生労働相は20日の閣議後会見で、「大きな問題なので調査しなければいけない」と述べ、実態把握に努める考えを示した。
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