元気なポール　次こそ見せてね　日本の全４公演中止

　ビートルズ時代を含め通算６度目の日本公演のため来日中の英歌手ポール・マッカートニー（７１）が、「ウイルス性炎症」による体調不良が回復せず、東京・国立競技場公演に続いて、２１日の日本武道館と２４日の大阪・ヤンマースタジアム長居での公演も中止する。主催者が２０日発表した。ポールの日本公演すべてが中止されたのは、１９８０年の来日時、大麻取締法違反で逮捕されて以来。関係者やファンに衝撃が走った。

　ポールは１５日の来日後、１６日から体調を崩し、東京都内ホテルで静養を続けている。主催者によれば１９日に医師から「引き続き静養に専念すべき」と診断を受け、関係者が協議を重ねた結果、「ここで無理をしてステージに立つよりも、本人の完全な体調回復を最優先すべき」と判断し、全公演の中止を決定した。

　ポールはコメントを発表。「昨年１１月、ここ日本で素晴らしい時を過ごして以来、また演奏できることをとても楽しみにしていました。国立競技場に続いて今後の公演も中止することは、僕にとっても非常に残念です。日本のファンの皆さんからの愛、励ましのメッセージと理解に感謝しています。皆さんにまた近いうちに会えることを信じています。愛を込めて　ポール」としている。

　主催者らはポールの希望も受けて、早期の再来日公演実現に向け、協議を進める。

　チケットは２２日午前１０時から６月９日まで、購入先で払い戻しを受け付ける。全公演中止を受けて代替公演もなくなったため、期限内に払い戻しを受けないとチケットは無効になる。詳細は公演公式サイト（http://outthere-japantour.com/）か、テレドーム（自動音声案内）０１８０−９９−３３３５で。