「向いてない」という言葉
最近、お世話になっている事務所の社長と話している時に、
「ほんとの優しさは、向いてないなら向いてないって言ってあげる事だと思う」
と、言われた。
その言葉がずっしーんと大きく心に残っていて、
それからの数日（まだ２日くらいしか経ってないけれど）何かに追い立てられる様に色々動き出した自分がいる。
何か大きな得体の知れないモノが自分の中でうずうずしていた。
みんなは言う。
「一生懸命やってるんだ」って。
でもさ、どんなに一生懸命やったって、誰かにとっては何も伝わらないものだってある。
「こんなに頑張ってるのに！」って言う事よりも、
それを形として表に出す事が大事で。
それって難しいよね…。
その昔、私もこの同じ相手に「全然頑張ってない」って言われた。
その時は寝る時間も削って音楽をしていた。
レコーディングしながらライブを重ねて。
それで出来たデモを持って行ったら、「全然良くない」って言われた。
その時に「え！でもこれ自信作です。すっごい頑張ったんです」って言ったら、
「全然頑張ってない」って言われたの。
その時は信じられない！って思って、そこから距離を置いてしまった。
そこから当面は、「この人には分かってもらえない」って思ってたんだ。
でも数年経って、バンドがリリースもツアーもしっかりやってる時期、
もう一度見てほしいと思った。
それで何年か後のワンマンに呼んだの。
お客さんも盛り上がってくれていたし、とっても良いライブを出来た日だった。
楽屋に来てくれてその時に言われたの。
「頑張ってるね〜」
って。
社長にとっては何気なく言った一言だったと思う。
でも、その瞬間に涙が出たのを今でも覚えてる。
やっぱり見ててほしかったし、褒めてもらいたかったんだって。
その間の数年間は色んな事があって、もちろん大変な事もいっぱいあったけれど、
その時の自分は自分が頑張ってるなんて思った事一度もなかったと思う。
まだだまだだって。足りない足りないって。
こんくらいじゃ絶対頑張ってるって言わないって。
一日何もしない日が怖かったし、
周りがうまくいってるのを見ると、その日は決まって一日中曲作ってたりしていた。
一瞬も止まる事なく、毎日前進、というか突進していた。
そうやって自分が見えなくなったりしたことや体を壊す事もあったけれど、
その度全力で支えてくれる仲間や師匠がいた。
一人じゃなかった。
そして、そうやって突進出来たのは、まぎれもなくあの日
「全然頑張ってない」って言われたからなんだと思ってる。
あの時言われてなかったらきっと、もっとゆるかっただろうなぁ（笑）
結局その社長に関しては10年以上経っても心から信頼していて、結局今もお世話になっている。
言葉は、タイミングでいかようにも変化する。
ある時、とあるライブハウスのブッキングマネージャーにぼっこぼっこに言われて、
心が折れてしまった子がいた。
でも私は、ぼっこぼこに言われるってとっても優しいと思った。
「向いてない」という言葉もこの世のどこかには存在して、その言葉を発する人もいるのだもの。
人と人の相性があるように、仕事にも相性があるんだと思う。
どんな仕事も、プロフェッショナルということはその相性ががっつり合ってるということなんだと思う。
だから合ってないものもあるんだと思う。
でもやっぱり私は・・・。
その言葉は、深いところで言うと優しさだけれど、チョモランマ級の厳しさでもあると思う。
もちろん私はその言葉は言えない。
誰かが言われてるところもみたくない。
それは言いづらいとかいうことではなくて。
人は誰だって、考えられないくらいの力を出せるんだって信じている。
今は例えばクラスでびりっけつのリレー選手でも、
超人級の努力をしたら一位になる事が出来るんだって本気で思ってる。
そんな私はもしかしたら世間で言うところのとんでもなく変なやつかもしれない。。
普通の努力じゃだめだと思ってる。
これはやる。あれはやらない。ではなく、
全部、やらなきゃだめだと思ってる。
「やってみた」ではなく、「達成」でないとだめだと思う。
それって泣けるくらいしんどい事だと思う。
でも頑張ってほしいんだ。
何回転んでも、立ち上がって、泣いたって、死にたくなったって、起き上がってほしいんだ。
だって本当は、何にだってなりたいものになれるはずだもの。
なりたいのになれないものなんてないはずだもの。
途中で諦めちゃうのはさ、ほんとになりたくなかったものなんだよ。
もっと他にやりたいことがあったんだよ。
でも、もし何言われても辞める気がないなら、
それしかやりたいこと見つからないなら、やろう。
足りないところ、ほんとの意味で全部達成しよう。
人生の中で一番頑張ろうぜ。
一年後でも、三年後でもなく、
今でしょ！
素直さ。
が、鍵。
社長の言葉を聞いて、光凛先生のブログ（http://blog.coulyne.com/article/63492615.html#.UTtImBm05qA）を読んで
自分が思った事書いたら熱くなりすぎてしまった(^-^;
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