WEBの本来のポテンシャルを考えるならば、ソーシャルサービスは当初「Web2.0」などと想定されていたイメージよりもずっと小さなスケールでまとまりつつある。
- facebookはグルメガイドになった。
- Twitterはどうでもいい投稿が8割以上を占め、残る2割もTogetterなどの力を借りなければ議論にならない。
- Wikipediaは編集合戦の嵐になり、集合知モデルは崩壊した。
- mixi、Gree、DeNAはゲーム屋さんになった。mixiのコミュニティの濃い議論が復活する日は永遠に来ない。
- 2ちゃんねるは権利関係で揉めてて、泥沼の争いを繰り広げている。
- 日本のTumblrは艦これのエロ同人の収集クライアントと化した。
- インターネット広告の予算規模はテレビの半分しかないのに、「ビッグデータ!」とか「DSP!」とか威勢の良いことを言ってる
- PinterrestやLinkedInにはもはやほとんどの日本人はアクセスしていない。
- はてなブックマークには日々、ライフハッカーなどの自己啓発系記事が大量の無言ブクマがついてあがってくる
- アメーバブログやlivedoor Blogはアフィリエイト業者御用達のブログサービスになった。
- スマホアプリで生活をチョット便利にするサービスが流行りだ。でもチョットしか便利にならない。多くのサービスは数日経つと利用者は大幅に減る。
日本のWEBは「ゆるやかな死」を迎えつつある。かつて日本のネット文化には、パソコン通信の頃から受け継がれたおたく文化やテキスト文化があった。しかし、その担い手が存在しないので、日本のネットおたく文化は絶滅の危機に瀕している。
どこかで道を誤ったのか。それとも日本のネットおたく文化は淘汰される運命だったのだろうか。ネットはもちろんネットおたくだけのものではなけれど、あの濃い議論がもあはや断絶の危機に直面していることに、文化的な危機を感じている。日本のネットおたく文化を残していくためには何が必要だろうか?