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国際
中露、反日史観で共闘 首脳共同声明「戦勝70年行事開催」
2014.5.20 20:52
[中国]
【上海=西見由章】中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は20日、上海市内で会談した。両首脳は会談後、中露が戦略的協力関係の「新段階」に入ったことを確認するとともに、日本を念頭に来年の「戦勝70周年」記念行事を合同開催することなどを盛り込んだ共同声明を発表した。声明は、ウクライナ情勢に関連し、「内政干渉」や「一方的な制裁」への反対も表明し、中露が互いの対外的な懸案に関し、米欧や日本に共同で対抗していく姿勢を打ち出した。
中国国営新華社通信によると、習氏は会談で「中露が戦略的協力関係を発展させることは、世界平和の維持に必要だ」と述べた。
また声明の冒頭部分で、「歴史を歪曲(わいきょく)し、戦後国際秩序を破壊するたくらみに反対する」と表明。戦勝記念行事は「ドイツのファシズムと日本軍国主義」への勝利を祝うものであることを明記し、対日歴史観で中露が共闘する姿勢を鮮明にした。
一方、声明はウクライナ情勢について、「政治危機への並々ならぬ関心」を表明。平和的な政治解決の道を探る姿勢を示す一方、「他国の憲法制度を変更させるための支援に反対する」と欧米を牽制(けんせい)した。
さらに、「情報通信技術が国際的安全という目的を外れ、国家主権や個人のプライバシーを侵害している」と言及し、米中央情報局(CIA)元職員のスノーデン容疑者が暴露した米政府による情報収集活動を間接的に批判した。
露メディアによると、ロシア国営天然ガス企業ガスプロムと中国石油天然ガス集団(CNPC)との間で進められてきた対中ガス輸出交渉は価格面で一部折り合えず、交渉を続けている。
両首脳は会談後、東シナ海で26日まで行われる中露合同軍事演習を視察した。
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