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平泉の史跡3D画像化 研究、修復に活用 岩手大

毛越寺の浄土庭園を3D画像化するため測定作業に取り組む岩手大生ら

 岩手大の平泉文化研究センターは、岩手県平泉町で世界遺産の構成資産を含む史跡の3D画像化を進めている。構造物や池、樹木の位置を精密に測定することで史跡のデジタルデータを後世に残し、自然災害で被災し修復する際の参考資料としても役立てたい考えだ。
 3D画像化は岩手大の平原英俊教授(分析化学)が担当。世界遺産の構成資産の一つ、毛越寺の浄土庭園で、3Dレーザースキャナーを使って画像化のための測定作業を進めている。
 スキャナーはレーザーを照射し、1秒間に100万点の位置を測定。浄土庭園内にある池や樹木、草花、石など全ての物の位置関係を数センチ単位で測る。この後、コンピューターで立体化や着色の処理をし、7月ごろに3D画像を完成させる。
 研究センターは昨年、世界遺産の「無量光院跡」と、世界遺産への追加登録を目指す「柳之御所遺跡」を3D画像化した。今後、世界遺産の「観自在王院跡」でも3D化を予定する。
 平原教授は「史跡のデジタルデータは、他史跡との比較など歴史研究にも役立つ。平泉の主な史跡の3D画像化を進めたい」と話す。


2014年05月12日月曜日

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