刑法から交通事故に関する規定を分離し、悪質な運転の罰則を強化した特別法「自動車運転死傷行為処罰法」が20日、施行された。被害者遺族の要望を受け、危険運転致死傷罪の適用範囲を広げた。
従来の危険運転致死傷罪(最高刑・懲役20年)は、酒や薬物の影響で「正常な運転が困難な状態」で起こした事故が適用対象。立証が難しいため自動車運転過失致死傷罪(最高刑・懲役7年)が適用されるケースがあった。
この2罪の量刑の差を埋めるため、「正常な運転に支障が生じる恐れがある状態」も対象に。てんかんや統合失調症など特定の病気による影響も含まれ、最高刑は懲役15年。