「はこだてパンマルシェ」に関する調査結果と今後の対応につきまして(お詫び)

平成26年5月19日
株式会社ブレナイ社
代表取締役 野呂貴弘
札幌市中央区北1条東4丁目8-8 大竹ビル2階
電話 011-231-1713

 弊社が平成26年4月26日に企画運営しました「はこだてパンマルシェ」において起こしました事件につきまして、下記のとおりご報告させて頂き、重ねてお買い上げ頂いた消費者の皆様と関係者の皆様へ謹んでお詫び申し上げます。
 本件問題は、担当者から弊社代表取締役野呂(以下社長と表記)への連絡、報告不足および社長の担当者への指導、管理、監督不足から生じたものであります。また社長が商品管理を十分に行わず、担当者を信頼したことから生じたものであり、社長として管理監督責任は重いものと考えております。あらためまして深くお詫び申し上げます。

1. 本件担当者の経歴および弊社の態勢
 本件事件に直接的に関与した担当者は平成25年に入社、弊社でパンに関する企画、立案、営業のほか、さっぽろパン新聞の制作に従事しておりました。さっぽろパン新聞は多くのパン屋様に配布され、イベントの告知やプレゼントなどの企画がされておりました。弊社ではもっぱらこの担当者1名がパン屋様との折衝にあたっており、社長はそれをチェックするという体制を取っていました。(なお、弊社の従業員は8名で他に北海道産の食材などのイベントを手掛けており、他の担当者はパンに関する企画に携わっていませんでした。)

2. 本件以前における担当者への指導・監督
 担当者は本件以前、今年1月頃にも、さっぽろパン新聞での企画において、企画の主体となるパン屋様に内容のチェックを受けずに告知等を掲載しさっぽろパン新聞を発行した事がありました。さらに、2月頃には企画の中で商品を提供頂くメーカー様に校正を見せずにさっぽろパン新聞を発行するという問題がありました。
 これらの問題に対し、社長は問題の重大性を認識し、担当者へ報告の徹底を指導し厳重な注意をいたしました。
 しかし、今回の調査で、この後にもさっぽろパン新聞やパンのイベントでのパン屋様、メーカー様への報告や校正漏れが判明しました。(判明した問題については既に訂正や謝罪を行い、企画の中止などの措置を取りました。)

3. 本件に至る経緯
 本件企画が具体化する前に、社長は今後のパンに係る企画では担当者が日頃懇意にしているパン屋様以外に幅広く参加して貰えるのが良いとアドバイスし、担当者も今まであまり係りのなかったパン屋様にも話をしようと考えました。
 本件の企画について3月20日に、今回の企画代理店様から函館以外のパン屋様に4店程度出展して欲しい事とその手配を弊社に任せるとの話がありました。この時、社長は担当者に、4店の中に有名店が参加してくれるのが良いとの話をし、担当者へ有名店と交渉するようにと指示をしました。
 その後、担当者は「ブーランジェリーコロン」様および「ますやパン麦音」様に連絡も承諾も得ていないにも関わらず、企画代理店様と社長に、この2店を含め4店が出展予定である旨伝えました。(4月4日、4月7日、4月12日、4月14日。なお出展した他の2店には4月2日から3日にかけて依頼し、承諾を得ました)このため、4月15日の夕方にはテーオーデパート様のホームページにイベントの告知がなされました。
 4月15日になり、担当者は電話でブーランジェリーコロン」様および「ますやパン麦音」様に連絡をいたしました。その結果、ブーランジェリーコロン」様には翌16日に「ますやパン麦音」様には電話したその場で参加のお断りの連絡を受けました。担当者は「ますやパン麦音」様からは明確に参加出来ない旨の連絡を受けているにも係わらず、15日に両店のパンの種類を企画代理店様と社長にメール送信し、両者に出展が確かなものであると誤信させました。
 しかし、実際には「ブーランジェリーコロン」様および「ますやパン麦音」様は出展しない訳で、担当者はこのままではまずいと考え、4月21日から代わりに出展して貰えるパン屋様を探しました。
 担当者は懇意にしている店舗を4店回り、出展予定店舗がインフルエンザにより出展出来なくなったため、何とかパンを作ってくれないかと頼みました。
 その内の2店舗からは時間的に間に合わない事を理由に断られました。残りの1店でも輸送に係る時間的な問題から難色を示されましたが、担当者は弊社がパンを買い取り、弊社が販売するので問題ない、製造元シールも弊社で作成すると店を安心させました。このパン屋様はパンを弊社の名前の看板が掛かるブースでノーブランド商品として販売されるものと思っておられました。またもう1店では、イベントの企画書を見せ、正式な出展要請を行い、承諾を得ました。このお店は本イベントで自分の店の名前で販売されるものと思い、表示についてのシールも付けて出荷しようとしていましたが、担当者が弊社で作成するので見本だけ送って欲しいと依頼し、その他は全て弊社で対応するので大丈夫ですと話しました。
 こうして、26日に販売初日を迎えました。26日は社長と担当者が会場で準備をしていました。開店1時間前にはお客様が列をなす状態となりました。急いて商品を陳列する事になり、社長は担当者から当該商品は「ブーランジェリーコロン」様および「ますやパン麦音」様の商品のパンであると説明を受けており、社長はそのように誤信しました。なお、当該商品には「ブーランジェリーコロン」様および「ますやパン麦音」様の商品のパンという表示はなく、販売商品の付近に看板を立て、その看板付近においてあるパンが、「ブーランジェリーコロン」様および「ますやパン麦音」様の商品のパンということで販売しておりました。
 11時の開店から2時間程度の午後1時前に商品は完売してしまいました。
 しかし、午後5時半頃に「ますやパン麦音」様、午後6時頃に再度「ブーランジェリーコロン」様からテーオーデパート様に連絡が入り本件事件は発覚しました。
 この時まで、担当者は1人で全て対応しており、社長には経過を説明しませんでした。結果、社長はテーオーデパート様からの連絡で担当者を詰問して実態を知りました。

4. 本件事件発覚後の対応
 本件事件発覚を受けて、翌27日に「ブーランジェリーコロン」様および「ますやパン麦音」様の看板を撤去し、販売していない事を会場内で告知しました。また北海道新聞へ謝罪広告を掲載し、購入された消費者の皆様への返金に向けた準備を始めました。28日にはマスコミや報道機関への対応を始めました。
 ご購入された消費者の皆様には、返金の手続きを開始し、本日現在、ご連絡を頂けた皆様へ返金処理を終了しております。(返金しました件数43、個数118、金額49,800円です。)
 現在、関係されたパン屋様、関係各所へのお詫びにお伺いさせて頂いています。

5. 責任について
 本件問題に関し、担当者の責任は重大である事は言うまでもありません。担当者は事実を知りながら偽って消費者の皆様へ販売を行いました。
 本来、広告原稿作成時点などに連絡・報告をしていればこうした事態を招く事がなかった訳で、担当者の安易な考えが問題を発生させ、代わりにパンを製造頂いたお店をも巻き込み、消費者は言うに及ばず、多くの関係者に多大な損害を与えてしまいました。
 一方、社長の責任も重大であります。担当者が以前にも類似の問題を起こしている事も踏まえ、社長としての管理・監督責任は重いと言わざるを得ません。弊社は北海道の食に特化した事業を行っているにも関わらず、チェック体制の不備からこの様な問題を起こし、食品に対する消費者の信頼を失わせる結果を引き起こしてしまいました。この様な事態を鑑みれば、単に知らなかったでは済まされる問題ではことはいうまでもありません。企業の社会的責任を考慮して社長の責任は重大であると考えております。
 また、担当者の不祥事ではありますが、会社にも責任があると言わざるを得ません。会社ぐるみで関与した訳ではなく、担当者個人の問題ではありますが使用者責任といったものは当然あるものと考えております。

6. 再発の防止
 弊社では、今後この様な事が発生しない様、下記の通り業務改善し、厳重に指導、監督、管理の徹底を進めてまいります。
 ■指揮命令系統を明確にいたします。
 ■業務手順書を作成し、ルールに則り、業務を行います。
 ■社員の行動スケジュールを明らかにするツールを作成します。
 ■コンプライアンス学習を定期的に実施します。
 上記項目を社長以下社員一同厳守するよう努めてまいります。

以上