2014年5月20日07時51分
捨て猫を行政が引き取らないのは是か非か――。捨て猫を預からずに放して遺棄したとして、愛知県警は県動物保護管理センターの知多支所長らを動物愛護管理法違反の疑いで書類送検した。預かれば殺処分することになる県は、自活できる猫の場合、「遺棄」ではないと主張している。
県警などによると、昨秋、同県大府市の病院前で段ボールが置かれているのが見つかった。「お願いします」と書かれ、中には子猫1匹が入っていた。病院は東海署に持ち込み、同署会計課長が同センター知多支所に引き取りを頼んだが拒まれたため、近くの造成地に放したという。
この対応を知ったボランティア団体が、会計課長を同法違反容疑で刑事告発。県警は4月24日、会計課長と、遺棄をそそのかしたとして支所長をそれぞれ書類送検した。
団体代表は「県警は子猫の遺棄事件をちゃんと調べなかったうえ、さらに自ら遺棄したことが問題」と訴える。
これに関し、愛知県の大村秀章知事は5月19日の会見で「自活可能な猫を放すことは遺棄とは考えない。職員に違法性はない」と主張。県は、自分で活動できる猫の引き取りを相談された際は放すよう伝えているという。
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朝日新聞社会部
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