稲田清英
2014年5月19日23時52分
経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)は19日、4年間の任期中で最後となる記者会見に臨んだ。中国や韓国との関係が冷え込む中、経済界は引き続き交流を進めることが必要だと強調した。自民党の安倍晋三政権を「経済最優先を打ち出し安心できる」と持ち上げる一方、民主党政権には「恨み節」も漏れた。
米倉氏は御手洗冨士夫会長(キヤノン会長兼社長)の後を継ぎ、民主党政権下の2010年5月に経団連会長に就いた。6月3日にある定時総会で退き、榊原定征東レ会長に引き継ぐ。
中韓との関係について米倉氏は「友達は選べるが、隣国からは逃げ出すわけにはいかない」と指摘。経済や文化、スポーツなど草の根交流が関係好転につながることに期待し、新体制でも取り組みを求めた。
任期を通じ、米倉氏は政権との関係が「蜜月」に縁遠かった。民主党政権について、「ビジネスに優しい政策が出ないと経済界は困るが、首相自ら、企業経営がわかっているのか見分けがつかない発言が相次いだ」と振り返った。
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