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中国「孔子平和賞」の自作自演

Z4zvSkYrG02010年度のノーベル平和賞は、国家政権転覆罪で監禁中の中国作家・劉暁波氏に授与されたが、この授賞式直前に、これに抗議するため北京の大学教授らが「孔子平和賞」を設立した。

中国「孔子平和賞」は、2年目となる今年も初年度同様、受賞者欠席のままで授賞式が行われた。受賞者からはコメントすら寄せられていない。今年の受賞者にはロシアのプーチン首相が選ばれ、2011年12月9日、本人欠席のままで授賞式が行われ、ロシア人留学生とされる人物2名が代理で受賞した(写真)。

受賞の理由には、ロシアの大統領と首相の任期中の政治的
貢献を挙げている。特に2011年上半期では、NATO軍のリビア空爆に強固に反対し、世界平和に卓越した貢献を捧げたという。

第一回目の2010年度の受賞者は、台湾の中国国民党名誉主席(元中華民国副総統)の連戦氏。受賞理由は、連戦氏が
中国と台湾の間の平和の架け橋となったこと。同氏が受賞を拒絶したため、受賞トロフィーと賞金10万元(約120万_10ca004__new_12_2011円)は氏とは関係のない少女が代理で受け取った。

審査委員を務める北京大学の孔慶東・教授は授賞スピーチとメディア取材で、プーチン首相を絶賛、米国を痛烈に批判し、「米国はならず者国家で、強盗の国だ。米国は全世界の平和を壊した。米国が存在している限り我々の平和がない。世界各国の国民は立ち上がり、このならず者と闘争すべきだ」などと発言したそうだ。

_10ca003__new_12_2011この「はた迷惑で賞」プーチン受賞を絶賛するのは北京大学中国語学部所属の研究者、孔慶東(コン・チンドン)教授(写真)。ハリウッドのアニメ映画「カンフー・パンダ2」に対し、「米国人による文化侵略」と抗議するなど少々過激な発言をする人物として知られているが、名前で気がついた方もいるだろうが、実は儒教の始祖・孔子の第73代目の子孫にあたると言われる人物で、これを日本では「自画自賛」という。

過去、毛沢東の文革時には、孔子思想(儒教)と研究者は迫害され(批林批孔運動
)、史跡は破壊された。今中国はその毛沢東を再評価していると言う。これを日本では「矛盾」とも「厚顔無恥」ともいう。(言葉は借り物だが)
参照記事 中国語参照記事
過去ブログ:孔子の生誕2562周年を祝う中国  儒教社会主義をめざす中国。

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