大家のボナシューから妻をさがしてくれとたのまれたダルタニアン。
三銃士たちがもどってくるとさっそくそのことを報告しました。
(ダルタニアン)ぼくが思うにこの一件絶対ロシュフォールがからんでいると思うんです。
(アトス)それでおまえは引き受けたのか?はい。
引き受けました。
聞いたか?今の。
(ポルトス)ああ。
国王陛下のために働くのが銃士だ。
おれたちは正義の味方じゃねえや。
ちょっと待ってください!ダル!なんとかしたけりゃ自分でやれ!どうしてこの人はおこってるんですか?
(アラミス)わからないか?わかりません。
君が一人で勝手に決めたからだ。
え?おまえはさおれたちの何だよ?リーダーかい?見習いですけど…何か?アトスはそれを言ってるんだ。
おれたちはどんな小さなことでもみんなで決める。
それが銃士のおきてだ。
なのにおまえは勝手なことをした。
でも…。
言いわけはいい!おまえはおきてを破った。
だからおれたちはこの件にはいっさいかかわらない。
ぼく一人でどうやってコンスタンスを見つければいいんですか?おれらには関係ないことだ。
関係ありますけど!ない。
ある!ない!だっておくさんを見つければ家ちんをまけてくれるって言ったんですよ大家さんは。
(アトス)今なんて言った?家ちんを半額にするって約束してくれたんです。
大家がそう言ったのか?そうです。
そうなると話が変わってくるな。
アトス?家ちんが高いって文句言ってたのはだれでしたっけ?うぬ…。
ダルタニアン君の勝ちのようだ。
ヘッヘッヘ。
む〜!いい気になるなよダル!…ダルタニアンです。
・
(ボナシュー)うわぁ〜!アトス様!プランシェ!
(ボナシュー)ああ…アトス様どうかお助けください!大家さんどうされたんですか?
(親衛隊)その男を引きわたしてもらおう。
だけど…。
しっ!かれがいったい何をしたというのです?国家に対する反逆罪だ。
そんなバカな!さあ来るんだ!わたしが国家に反逆するわけないじゃないですか!わたしはただの大家ですよ。
しがないいっぱん市民だ。
うるさい!確かに枢機卿の悪口は言ったかもしれませんがあれはあくまで酒の席のじょう談でした。
枢機卿の悪口を言ったのか?へっ?言ってません悪口なんか。
ただちょっとあだ名を付けたくらいで…。
どんなあだ名だ?どんなって…ここで言うんですか?言え!鼻デカぼんぼりヤロウ。
たいほだ!待ってください!ほかのやつらはもっとひどいことを言ってます!お手玉コロコロとか日かげの便所虫とか。
連れてけ!ああ〜待ってください!わたしが言ったんじゃありません。
どうかお助けください!おまえらもこいつの仲間か?ぼくらは…。
いっ!われわれはいっさい関係ありません。
どうぞ連れていってください。
ちょっと待ってください。
さあ来い!
(ボナシュー)ああ〜!これは何かのまちがいだ〜!助けてくれ〜!アトス様助けてくださ〜い!なんで引きわたしてしまったんですか!?どうして助けてあげなかったんですか!?うるせえ!だれか説明してやってくれ。
あそこでていこうすればわれわれもつかまっていた。
しらを切っておけば後々自由に動ける。
はっ!
(アトス)いいかい?おぼっちゃんただ剣をふり回すだけじゃいくさには勝てねえんだ。
かみつくだけじゃなくてもう少し頭を使えダル!
(ポルトス)だけどなんでやつらは大家を連れてった?どう思う?こうなるとコンスタンスを連れ去ったのも親衛隊と考えるのがよさそうだな。
どこ行くんだい?ダルタニアン。
ちょっと風に当たってきます。
(プランシェ)ウッキ〜。
自分の考えのいたらなさにさすがのダルタニアンも落ちこんだ様子です。
(ため息)ぼくはなんてバカなんだろう。
(プランシェ)ウッキ〜。
いいんですよダルタニアン。
そうやって人は大人になっていくんですから。
(足音)ウッキ〜?コンスタンス!
(コンスタンス)ダルタニアン!こわかった…。
え!おっと!いきなりこれはどういうてん開だ?今までどこにいたんですか?宮殿の地下のろうごくに。
どうして?わたしが部屋にいたらいきなり親衛隊がやって来たんです。
それで?わたしはろうごくへ連れていかれました。
そこには枢機卿のリシュリュー様がいらっしゃいました。
リシュリュー枢機卿。
(リシュリュー枢機卿)ハッハッハッハ。
で枢機卿はなんだって?枢機卿は一ばんじゅうわたしに同じ質問をくり返しました。
バッキンガム公はどこにいる?バッキンガム公?イギリスの貴族です。
知らないの?え…有名な人?とっても。
ごめんなさい。
何も知らなくて。
だけどどうしてあなたにバッキンガム公のことを?今から話すことはけっしてだれにも言わないで。
だれにも言いません。
約束ですよ。
この剣にちかって。
わたしがお仕えしているアンヌ王妃は昔バッキンガム公とおつきあいされていたんです。
もちろん国王陛下とご結こんされるずっと前の話。
でもリシュリュー様は王妃が今もバッキンガム公のことを愛していると思っていて…。
(リシュリュー)バッキンガム公はどうやら今このパリに来ているらしい。
おまえはそのことを知っておるな?
(コンスタンス)いいえ。
知りません。
2人は国王陛下の目をぬすんでひそかに会おうとしている。
そうにちがいない。
答えなさい。
バッキンガム公はどこにいる!?でもわからないな。
リシュリューはバッキンガム公を見つけてどうしようというんですか?リシュリュー様のねらいはアンヌ王妃なんです。
アンヌ王妃?リシュリュー様は王妃とバッキンガム公の密会の証こをつかもうとされているのです。
それが手に入れば王妃はさい判にかけられ十中八九首をはねられてしまいます。
そういうことか。
リシュリュー様にとってアンヌ王妃は「目の上のたんこぶ」ですから。
ダルタニアン。
はい。
くれぐれも今夜わたしから聞いたことはだれにも言わないで。
約束します。
わたしに会ったことも。
わかりました。
あなたのお友達にもないしょですよ。
りょう解です。
(犬の遠ぼえ)ワオ〜ン!ワオ〜ン!早く帰らないと。
主人が心配しているわ。
ご主人はあなたと入れちがいにつかまってしまいました。
うそでしょ!?あの人は何も知らないわ。
え?どうしてうちの主人のこと知っているの?実はぼくおたくの下宿でくらすことになったんです。
じゃあ主人の言っていた新しい住人っていうのは…。
はい。
よろしくお願いします。
こちらこそ。
(笑い声)帰りましょうか。
ウッキ〜ウキキッキ!
(ポルトスの鼻歌)ポルトスさんだ。
かくれてください。
早く!ポルトスさん。
おおダルタニアン!おまえも一ぱいつきあわないか?ぼくはやめておきます。
アトスに言われたことあんまり気にするな。
あいつだって早く一人前になってほしいからたまにきついことも言うんだ。
わかってます。
おれが言いたいのはあんまり小さくまとまるなってことだ。
わかいうちはがむしゃらでいいんだよ。
きどう修正はおれたちがしてやるからさ。
ありがとうございます。
ハハハハじゃあな!
(鼻歌)もうだいじょうぶですよ。
思ったんだけどコンスタンスさん。
はい。
今うちに帰るのはまずい気がする。
どうして?もしかしたらロシュフォールの一味が張りこんでるかもしれません。
でも…。
ぼくに考えがあります。
何も聞かずにかのじょを預かってほしいんです。
(トレヴィル)うん?どうやらわけありのようだな。
お願いします!う〜ん。
預かるのはいいがここは人の住む所ではない。
宿をとったほうがいいだろうな。
どこかごぞんじないですか?知らないことはないよ。
そこへかのじょを案内してあげてください。
それはかまわんが…金がいるな。
金?宿ちんだよ。
ただいまもどりました。
そうじまだ終わってないだろう。
早くやっちまえ。
はい。
ウキキッ。
何読んでるんですか?「聖書」!興味があるなら今度貸してあげよう。
いいですね〜。
読んでみたいですね。
ちょっと散歩してきます。
また行くのか?すぐにもどります。
そうじは?帰ってからやります。
見たか?ああ。
あのヤロウサルを使って金をくすねやがった。
ダルタニアンいくらコンスタンスが好きだからってちょっと勝手が過ぎるんじゃないか?だいじょうぶかね?そのころ宮殿では…。
(アンヌ王妃)アンドゥトロワ。
ソレイユ!ルイ13世がアンヌ王妃となにやら遊びに夢中。
陛下お上手でございます。
これはひょっとしてフランス式の「だるまさんが転んだ」?ではまいりますよ。
アンドゥトロワ。
(ルイ13世)ティアン!王妃余の勝ちだ!ホントに陛下はお強いですわ。
ウフフ。
よしもう一回!王妃は負けたんだから次もおにだからね〜。
小さな動きも見のがさないようにしなきゃだめだぞ。
(あくび)
(リシュリュー)陛下のお相手もたいへんですなぁ。
そんなことはございませんよ。
わたくしも楽しんでおります。
おやおや…楽しんでいるお方があくびをなさいますかな?まいりますよ!どうぞ!アンドゥトロワ。
ソレイユ!バッキンガム公はなんのためにおしのびでパリへ?わたくしに聞かれても…。
だれかに会うためと考えるのがふつうでしょう。
例えば…かつてのこいびと。
ずいぶんロマンチックなお話ね。
もっとロマンチックな話もございますよ。
かつてのこいびとがわすれられずにこいぶみを書いてパリによび寄せそっとき険な情事を重ねるスペイン生まれの王妃。
いかがです?あなたれん愛小説でもお書きになれば?むう…!くううう…。
一生やってろ!くっくううう…。
(ロシュフォール)ご命令のとおりコンスタンスはにがしました。
それでいい。
王妃は近いうちに必ずバッキンガム公と連らくを取り合う。
ちゅうかい役はまちがいなくコンスタンスだ。
ハハハハ。
あの女から目をはなすな。
かしこまりました。
それからあいつをよべ。
ミレディーとかいったな。
かしこまりました。
ミレディーを連れてこい。
はっ!しかし猊下一つわからないことがございます。
(リシュリュー)なんだね?猊下はバッキンガム公がパリにやって来たことをどうやってつき止めたのですか?フッフフフフ…。
「いとしいバッキンガム公一日もあなたをわすれたことはございません。
どうかこちらに来てくださいませ。
ああ早くあなたの青い目を見つめたい。
あなたのむねに顔をうずめたい。
あなたのアンヌ・ドートリッシュより」。
もちろんそれは下書きだ。
本物はバッキンガム公が持っている。
こんな熱れつな手紙を受け取ってパリにやって来ない男がいると思うかね?それにしてもずいぶん下手くそな似顔絵ですね。
うん?しかしこの手紙をどこで?わたしが書いた。
う…。
(ミレディー)およびですか?猊下。
(リシュリュー)お主の出番が来たぞ。
おまえはこれよりアンヌ王妃に侍女として仕えよ。
かしこまりました。
まずは王妃の信らいをつかめ。
そして動向をちくいち報告するのだ。
喜んで。
ただいま帰りました。
では先にやすませていただきます。
おやすみなさい。
そうじは?明日やります。
おぼっちゃんよ。
はい。
そろそろ教えてくれてもいいんじゃねえか?なにを出たり入ったりしてるんだ。
え?べつに…。
さっきの金は何に使った?ウキウキ〜。
それは…。
金を使うときは全員の許しを得る。
そういう約束じゃなかったか?説明してもらおうか。
(プランシェ)ウキッウキッキキッ〜!どうした?ちょっとすみません。
おい!うん?あっ!なんでもどってきた?いったいぜんたいどうなってるんだ?宿にとめたはずのコンスタンスがなんでこんな所にいるのか?なぞがなぞをよび次回へ。
・「勇気を出して振り返ってごらん」・「そこにはきっと君の仲間がいる」・「あの時、ずっとそばにいてくれたね」・「それが君の永遠の友達」・「あの時、最後まで待ってくれた人」・「それが君の永遠の仲間さ」
本当に見たい番組を視聴者が決める企画オーディション番組…
2014/05/16(金) 00:00〜00:20
NHKEテレ1大阪
新・三銃士「秘める思い」[字]
アレクサンドル・デュマの傑作「三銃士」を、脚本家・三谷幸喜が連続人形活劇として新たに脚色。青年・ダルタニアンが一人前の銃士として成長していく物語。その第七話
詳細情報
番組内容
アレクサンドル・デュマの傑作「三銃士」を、脚本家・三谷幸喜が連続人形活劇として新たに脚色。青年・ダルタニアンが三銃士たちと出会い、一人前の銃士として成長していく物語。第七話。三銃士は家賃が半額になることを条件に、コンスタンス探しを手伝うことにする。そんな中、ダルタニアンは偶然コンスタンスと出会い、王妃と恋仲にあるバッキンガム公の居場所をめぐり、リシュリューに拘留されていたことを聞かされる。
出演者
【声】池松壮亮,山寺宏一,江原正士,瀬戸カトリーヌ,高木渉,田中裕二,戸田恵子,貫地谷しほり
原作・脚本
【脚色】三谷幸喜
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – その他
趣味/教育 – 幼児・小学生
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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