(テーマ音楽)正しい健康情報を分かりやすくお伝えする「きょうの健康」です。
この2日間はこちら「知っておきたい不妊のこと」をお送りしていきます。
現在10組に1組が不妊症だといわれているんですね。
10組に1組の夫婦が不妊症だといわれています。
特に日本では結婚の年齢が上がっているのでその分不妊に悩む夫婦も増えているといわれています。
テレビで取り上げられるので不妊に悩んでいるという女性の話は比較的以前に比べて聞くようになってきましたよね。
そこで今日のテ−マご覧頂きましょう。
このシリーズでは男性の不妊からお伝えしていきます。
ではお話を聞く方ご紹介します。
特に男性の不妊や性機能の治療がご専門です。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず不妊症というのは定義といいますかどういうものをいうというのはあるんですか?一応WHOが子どもを望んでいるにもかかわらずしかも性行為をきちんとしているにもかかわらず2年間お子さんができない方を不妊症と言おうという定義にしております。
ただし海外では必ずしも2年でなくて1年でと言ってる所もございますし2年たたなくても不妊に悩むような場合は医療機関を受診頂いたらいいと思います。
今回のテーマは「男性の不妊」ですが男性に原因があるというのは多くなってきているんですか?以前は不妊症といえば女性の問題というふうに受け取られがちだったんですが今はWHOの調査で見ますと…少なくとも男性が関与しているのはこの48%ほぼ半分であるといわれています。
ですので大体10人から20人に1人が男性の不妊症に悩んでおられると。
そういう事だと思います。
男性も自分の事として一緒に考えなきゃいけないという事ですよね。
どちらに原因があってもやはり実際の治療などでは女性の負担が大きいというふうにも聞きますので男性も一緒に取り組むという姿勢がやはり女性にとってはうれしいですよね。
以前に比べますと男性側のこういう不妊症に対する意識も高まってまいりましたがそれでもまだまだ女性の方が強いという状況ですので不妊治療にあたりましてはご夫婦でできれば一緒に医療機関を受診頂きたいなというふうに思います。
不妊の原因の半分は男性にもあるという事だったんですが原因どういう事が挙げられるんですか?最も原因で多いのは精子をつくる機能ここの障害。
ですので精子があまりたくさん出来ないというこういった問題が大体8割から9割ぐらいといわれています。
あとは精子は精巣で出来て尿道の方に通ってくるんですがこの精子の輸送路の問題ですね。
ここが狭さくしているあるいは詰まっている。
そういった方の問題もあります。
それから最近では性機能特に勃起障害これを中心とした性機能が原因になっている方もおられます。
こうした男性不妊の検査というのはどこを受診すればいいんでしょうか?一般的には泌尿器科が担当する事が多くございます。
ただし一部の検査は産婦人科あるいは不妊症クリニックでも受ける事がございます。
男性不妊の検査なんですがどういうふうに行われるんですか?一般的には最初に行うのは精液検査になりますね。
精液は大体数日間禁欲して頂きましてこのような平口の容器にご自分で精液を採取して頂くという事になります。
精液は時間がたつと例えば運動性活動性が多少落ちてまいりますのでできれば医療機関で精液検査を受けて頂くのが望ましいと。
ただご自宅が近い場合とかご自宅で精液を採取してお持ち頂く事も可能です。
どんな事を調べるんですか?男性不妊の精液検査最初診るのは精液の量ですね。
WHOの基準値では1.5cc1.5mL以上ですね。
大体これぐらいの量ですね。
これぐらいの量が1.5mLというふうにいわれています。
これ必ずしも1.5mLとそう重要な数値という訳ではないんですがこれを極端に下回る方については男性不妊症の原因になるかなというふうに思います。
1回の射精でこれぐらいの量という事なんですね。
1回の射精量はこれぐらいですね。
そのほかにもいろいろ調べるところがあるんですよね。
重要になる因子はこれですね。
実際の精子の数ですね。
精子の数はWHOで1mL当たり1,500万というふうにいわれています。
それからもう一つは運動性活動性ですね。
実際に動いているのが40%以上というふうにいわれています。
ではその精子の状態ですが実際の顕微鏡の映像をご覧頂きましょう。
まずこちらは…数も十分ありまっすぐ前に進む直進的な勢いのある動きをしています。
女性の体に入った精子が卵子までたどりつくには直進性の動きが重要となってまいります。
一方こちらは数も少なく動いている精子も同じ場所にとどまっていてまっすぐ進む力が弱い事が分かります。
形は大体一緒なんですか?形はここに書いてございますが極端に精子の頭部が大きいとかあるいは2つあるとかそういった形の崩れた精子というのは問題になりますがWHOの基準値では形のよい精子が4%以上あれば標準的であるといわれています。
検査を受ける時の注意点ポイントはありますか?精液検査というのは体調によってその所見が変わってまいります。
ですので1回の検査の結果によって一喜一憂する必要は全くございません。
ですので複数回検査受けて頂く事が重要かなというふうに思います。
コンディションによっても変わるというものなんですよね。
精液検査何回か行ってそれで基準値より低い事が分かった場合どうなりますか?更に詳しい検査を行います。
睾丸の大きさですね。
まず最初に診るのは睾丸の大きさという事になりますが一般的に言いますと睾丸のサイズと精液所見精子の数が比例するといわれておりますので睾丸のサイズあるいは睾丸周辺の炎症の状態ですねこの辺りを診察致します。
検査の結果不妊症というふうに診断された場合治療はどうなりますか?はっきり原因が分かっている場合に対しましてはそれに対する治療を行います。
ただ最も原因で大多数を占めますのがこの精子をつくる機能ここになりますがこれを障害する代表的なご病気が精索静脈瘤というものになります。
精索静脈瘤は睾丸から血液が流れていくここの静脈にこぶが出来ると。
ここにこぶが出来た方の中一部の方はこれが原因で精子数が悪くなるという事が分かっておりますのでこれを改善させる手術を受けて頂きます。
そのほかには…?そのほかは精子の通り道ですね。
ここに問題がある方はここ精子の輸送路を外科的手術で改善させる方法であるとかあるいは勃起障害ですねこれにつきましては現在では非常に有効な勃起障害改善薬というものが出ておりますのでそれらを用いて治療致します。
何か使ってる薬が影響を与えてるという事は考えられますか?最近では男性型の脱毛症に対して病院で処方されるお薬の中に一部男性不妊症を誘発するようなお薬がいわれておりますのでそういったものを服用されている方に対しては服用を控えて頂くような事はございます。
不妊の原因が分からないという場合もあるんですか?実は不妊の原因を特定できる方がまれでございまして体質も含めましてなかなか原因が分からない事が多くございます。
そういった方にはビタミンであるとか漢方であるとかそういった薬剤を使いながら奥様の排卵日にタイミング療法を行う。
性行為を行って頂くというような治療を行いましてそれでも1年間行ったけどなかなか妊娠に至らないというような事については次のステップ人工授精を行うかなというふうに思います。
人工授精というのはどういう事ですか?人工授精は精液を採取頂いてそれを洗浄濃縮してそれを人工的に注入すると。
こういった治療法になります。
これを一般的に5回6回…決まりはございませんが5回6回試行してもなかなか妊娠に至らない場合は次のステップとして体外受精顕微授精に移ります。
体外受精顕微授精これはどういうものでしょうか?体外受精は今と同じで濃縮洗浄した精子それと女性から採ってきた卵子ですねこれをシャーレの中に一緒にして受精卵をつくります。
分割した胚という状態にしてこの胚を移植すると。
こういった方法ですね。
顕微授精は同じように女性から採ってきた卵子に対して精子を直接顕微鏡下で注入を致します。
…で同じように受精卵胚をつくって移植すると。
こういった方法になります。
ここまで男性不妊の治療について見てきたんですが実際の治療ではパートナーと一緒に話し合って取り組んでいく事が大切です。
更によくあるケースをこちらでご紹介していきましょう。
結婚して5年になる夫婦です。
結婚直後から子どもを望んでいましたがなかなか妊娠に至りませんでした。
そこで2年前Bさんは婦人科で検査を受けました。
しかし異常がなかったため特に不妊治療を行わないまま更に2年がたちましたがやはり妊娠の兆候は見られません。
そこで最近になってAさんも念のためという気持ちで泌尿器科を受診してみました。
すると精子の数が少ないと診断され不妊治療を開始する事になりました。
こういうケースというのはよくあるんですか?実際には女性側奥様の方が先に医療機関を受診されて問題なくてそのあとご主人が受診されるというケースが多くございます。
男性はこの年代の方はお仕事がお忙しいであるとかあるいは健康診断等で何ら問題なく生来健康で生活してきたのでまさか自分に原因があると思っていられない方が多くございまして受診が後れるケースが多くございます。
今の例にあったAさんBさんの場合夫のAさんはスッと受診に行った訳ですがやはり受診する検査自体抵抗あるっていう方もいらっしゃいますか?生殖能力とそれから男性の能力ですね男らしさというのは必ずしも一致する訳ではないんですが人によっては生殖能力を否定されると男らしさを否定されるように感じられる方がおられるという事も伺った事がございます。
そういった男性の心理を女性側もよく理解して配慮するという事大切だと思いますが一方でこのBさんの立場に立ってみますとやはり年齢的にもう少し早く治療に入りたかったという気持ちももしかしたらあるかもしれませんよね。
女性にとっては年齢という壁がございますので健康な方であっても女性の場合は30代半ばから妊娠しづらくなってくるという事実がございます。
ですので男性が尻込みしている間に妊娠するチャンスを失ってしまうという事がございます。
男性の検査は先ほどお話しした精液検査これはそんなに体に侵襲かかる訳ではございませんし費用的にもそんなに高い訳でもございません。
ですのでもし治療受けると診察を受けるという事であれば早めにですね。
それから精子が仮に無くてもあるいは少なくても治療法というのは選択肢はございますので気軽に相談に来て頂きたいと思います。
まずは相談というところから入る事もできるという事ですね。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
そして明日は女性の不妊についてお伝えしていきます。
是非ご覧下さい。
2014/05/17(土) 04:15〜04:30
NHK総合1・神戸
先どり きょうの健康「知っておきたい不妊のこと 意外に多い男性の不妊」[解][字][再]
現在、子どもを望む夫婦の約10組に1組が不妊症だといわれており、不妊の原因の半分は男性も関係していることがわかっている。男性不妊の原因や治療についてお伝えする。
詳細情報
番組内容
現在、子どもを望む夫婦の約10組に1組が不妊症だといわれており、その数は晩婚化やライフスタイルの変化により増えていると考えられる。妊娠・出産をするのが女性であることから、不妊の原因の多くは女性にあると誤解されがちだが、WHO(世界保健機関)の調査では、原因の半分には男性も関係することがわかっている。男性不妊の原因や治療のほか、夫婦で治療に取り組む際に知っておきたいポイントなどもお伝えする。
出演者
【講師】順天堂大学先任准教授…辻村晃,【キャスター】久田直子,古賀一
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
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