(小夜子)弥一君。
命って海から生まれたのよね?
(鬼島)うん。
40億年前地球は海で覆われてた。
そこに隕石が落ちたり火山が爆発したり。
そしてアミノ酸ができた。
そこから今度はタンパク質が生まれてやがて小夜子さんや僕に至る。
ハァ〜40億年か。
人はみんな重い歴史を背負って生きてるのね。
そうだね。
大事にしなくちゃ。
弥一君もね大切な命なんだから。
小夜子さんもだよ。
うん。
頑張るけどね。
大丈夫僕が小夜子さんを守る。
必ず守るから。
ありがとう。
〜
(志保)この間の横浜のネイルサロンの件どうもありがとうございました。
先生がバサーッと切っていただいて気持よかったです。
弁護士の氷川真澄よ!うわぁ〜!写真いいですか?
(島崎)申し訳ありません仕事中ですので。
(真澄)いいわ島崎君ありがとう。
島崎君お願い。
はい。
お願いします。
私たち氷川さんのファンなんです!じゃあ撮ります。
(佐知子)北村社長。
どちら様でしたかしら?とぼけないでよ。
あなたたちのおかげで私の会社は倒産したのよ!それはあなたの力が足りなかっただけで…。
恥を知りなさい。
キャーッ!ダメダメ!危ない危ないやめなさい!どいて!どいてと言われてもどくわけにいかないよ。
水野さん落ち着いて。
裁判で負けたからって終わったわけじゃないのよ。
裁判?アンタがこんな女を弁護したんでしょ!依頼人のために全力を尽くすのが弁護士の義務なんです。
こんな悪いヤツでも?それが私の仕事なの。
でも水野さんの気持とってもよくわかるわ。
だってお店あんなに必死で頑張ってたんですものね。
それがあんなことになって悔しいわよね。
でも水野さん。
転んだ数だけ起き上がればいいんじゃないかしら。
あなたなら必ずやり直せるわ。
私でよかったらいつでも相談にのりますから。
もう一度頑張ってみない?水野さん頑張りましょう。
じゃあ署のほうで詳しい話を聞かせてください。
署って刑事さんなんですか?あぁ…。
中央港湾署の鬼島弥一です。
あなたは?弁護士の氷川真澄です。
わかりました。
じゃあ氷川先生も署まで同行してくれますね?はいもちろんです。
お願いします。
〜あぁすぐ行くよ。
で場所どこ?うん。
わかったはい。
行ってきます!うわぁ〜!よくこんな高いところに住むよな。
くわばらくわばら。
(宮下)確かに氷川真澄に間違いないな。
(佐藤)このマンションに自宅があるそうです。
この女性!国際弁護士の資格を持つ人気の弁護士だ。
いい人だったのに。
面識あるのか?面識どころか友達に…。
友達!?なりたいと思うくらいすばらしい人だった。
ん?蜂にでも刺されたのかな。
蜂?首のここんとこ。
おっこれは…。
注射のあとじゃないですか。
え?そそうだ注射のあとだ!じゃあ毒物か?え?そそうそう毒物だ!佐藤すぐ本庁に連絡しろ。
中央タワーマンションの変死体に他殺の可能性あり。
はい!課長本庁が来るまでもなく事件は早期解決間違いなしですよ。
目撃者がいました。
目撃者?ほらあそこに防犯カメラがあります。
おぉ〜!管理人さんあの防犯カメラの記録を…。
(河原)あれ…動いてないんです。
動いてない!?どうして?マンションの理事会で女性の住人の方々が泳いでる姿を映されるのは嫌だということでスイッチを切ることになったんです。
なるほど。
なるほどってなに納得してんだよ!あ〜もう!あのカメラが回ってればな…。
たらればを言っても始まりません。
佐藤!管理人さんよろしく。
はい。
ん?あっ。
どうした?このイス他はみんなきちんと並んでるのにこのイスだけどうしてあっち向いちゃってんだ?どうしてってお前別に…。
〜あっ。
あなた…。
危ない危ない!やめなさい!どいて!刑事さん今管理人さんから聞いたんですけど氷川先生がプールでお亡くなりになったってホントなんですか?そうなんですよ残念ながら…。
ウソ…。
あなたもこのマンションに?え…。
そうです。
たしか氷川先生あなたの会社の…。
えぇ。
私キタムラプランニングっていう会社を経営してるんですけど氷川先生はうちの顧問弁護士でした。
そうでしたね。
いや…いい弁護士さんだったのに本当に残念です。
でもどうして氷川先生が…。
いや…あんなにお元気だったのにとても信じられない。
おい!あ〜山形さんご苦労さまです。
鬼島。
はい。
捜査の邪魔だけはするなよ。
ま〜たまた…。
私は邪魔なんか…。
してるんだよ!ご苦労さまです。
七海!久しぶり。
(七海)落合もしくは落合刑事と呼んでください。
どうして?私は本庁捜査一課。
鬼島さんは所轄。
あなたの部下でもなければそもそも友達でもないんですから。
七海…。
だから!ハンカチ貸して。
拭いたら返すから。
最低!ケチ!七海…。
三島管理官全員揃いました。
起立!礼!着席!
(紀子)ではこれより中央タワーマンション弁護士殺人事件の捜査会議を始めます。
山形警部事件の概要をお願いします。
はい。
捜査一課殺人捜査第3係の山形だ。
中央区佃の中央タワーマンション地下1階にある屋内プールで弁護士氷川真澄の遺体が発見された。
司法解剖の結果死亡推定時刻は昨夜の午後10時から午前0時の間。
死因は溺死。
しかしながら右首筋に注射痕があり体内からは筋弛緩剤が検出された。
筋弛緩剤?よって被害者氷川真澄は遊泳中に犯人に筋弛緩剤をうたれ溺死した可能性があり殺人事件として捜査することになった。
屋内プールの使用状況は?落合。
はい。
中央タワーマンションのプールは住民が各自カードを所持しそのカードをスリットに差し込むことでドアが開くシステムになっています。
そのデータはすべて管理人室及び管理会社で記録されていますが被害者氷川真澄は昨夜午後10時35分にプールに入ったことが確認されています。
その時間プールに他の人間の出入りは?プールへの入室記録には氷川真澄の他には誰もいませんでした。
はい!鬼島警部補なんですか?あの…プールサイドに並べてあったイスのうち一つだけ外れてたんですね。
あれは清掃係が手を抜いたのかそれとも…。
神田!防犯カメラの報告!
(神田)はい。
中央タワーマンションにはこれだけの防犯カメラが設置されていますが住人たちからこれでは私生活が丸裸にされているようだとの意見が出てプールと各フロア廊下の防犯カメラのスイッチは切るように決定されたそうです。
しかしマンション周囲とエレベーターエントランスの防犯カメラは生きておりますのでマンションへの出入りはすべて記録されています。
その記録を調べた結果身元確認のできない女性が一人いました。
お願いします。
その女性は昨夜午後8時にマンションに入りエレベーターで5階に行きそのあと午後11時にエレベーターで5階から1階に降りエントランスからマンションを出て行く姿が映っていましたが5階の住人にその女性の知り合いは誰もいなかったので現在付近の防犯カメラや目撃者探しでその女性の身元確認を急いでいます。
はい。
被害者氷川真澄は人気の弁護士であり犯人は筋弛緩剤を用意するなど計画的な犯行だ。
したがって怨恨関係女の足取りと身元確認筋弛緩剤の入手ルートを重点に捜査することにする。
山形警部の言うとおり本件はマスコミも注目する事件です。
皆さんには早期解決を目指して一層の奮励努力を願います。
(一同)はい!
(宮下)では以上です。
山形警部。
私は何をしたらよろしいでしょうか?お前は便所掃除でもしてろ。
は?鬼島警部補は被害者の怨恨関係を調べてください。
かしこまりました。
あの…。
お前の他に誰がアイツの相手務まるんだよ?捜査の邪魔させんな!わかりました。
山形警部。
はい。
鬼島警部補はああ見えても刑事としての特別なガンリキがあります。
使いようで邪魔にもなれば強力な援軍にもなる。
うまく使えるかどうかは山形警部の力量次第ということになります。
いいですね?どうぞ。
失礼します。
警視庁捜査一課の落合です。
弁護士助手の島崎です。
こんにちは。
氷川先生のこと本当にご愁傷様です。
ご丁寧に。
島崎さんねずっと氷川先生に助手についてたんだって。
えっご存じなんですか?うんこないだちょっとあってね。
こないだのあの女性…。
水野佐知子さんっていいましたっけ?あの人その後どうでした?おかげさまで。
どうぞ。
引き継いでくれた刑事さんに略式裁判にしてもらうことができまして。
2日間拘留されましたが起訴されずに罰金を払うことで済みました。
そうでしたか。
氷川弁護士頑張ったんだな。
ええ。
何があったんですか?フランチャイズって知ってるか?えっ何ですか?急に。
フランチャイズというのはだな店を出したいって思った人が本社と契約して加盟店になって本社から…。
そんなこと知ってますけど。
ホントに?そのフランチャイズの店を出した水野佐知子って女性が店がうまくいかなくなってそれは本社の対応が悪いって言って社長を訴えたんだよ。
そうですよね?ええでも裁判で敗訴して。
それでカッとなってその会社の社長さんを襲ったんですが…。
ちょうどそのときに僕が居合わせたんだよ。
でもねその場をまるくうまくおさめたのは僕じゃなくて氷川先生だったんだけどね。
いやあありゃ見事だったな。
氷川先生はその襲われた社長さん側の弁護をなさったんですね?ええそうです。
ではその社長さんを襲った女性が氷川弁護士を恨んでるようなことは?それはないな。
どうしてですか?水野さんは氷川先生に感謝してる。
いや尊敬してるかもしれない。
そうなんですか?そうかもしれませんね。
ではどなたか氷川弁護士を恨んでるだろうと思われるような人っていうのは?氷川先生はね人に恨まれるような人じゃないよ。
ちょっと黙っててください。
今島崎さんに話聞いてるんですから。
あそうだ。
何ですか?もう一度見とくか。
何をですか?あと頼むね。
どこ行くんですか?プール。
何言ってんですか!すみません。
だからですね鬼島さん。
私たちは氷川真澄の怨恨関係を捜査しろって言われてるんですよ。
プールなんかに来てる場合じゃ…。
申し訳ありません。
プールはまだ立ち入り禁止なんです。
どうしました?あっ刑事さん。
あのこちらの方…。
(青木)私青木茂幸と申します。
あっあの弁護士さんの?弁護士は昨年引退いたしました。
知ってんのか?有名な人権派の弁護士さんですよ。
ほう。
氷川先生とはお知り合いですか?氷川真澄は私の一番弟子でした。
一番弟子!今管理人さんに現場となったプールに花を添えさせていただけないかとお願いをしていたんですが。
ああ!プールどうなの?まだ立ち入り禁止になってます。
そうですか。
しかし立派なお弟子さん育てられましたね。
本人の努力と才能です。
お弟子さんに先に逝かれてしまうなんてお気持お察しします。
実はあの私も5年前に女房をガンで亡くしたんですけど代われるもんなら代わってあげたいって思ったもんです。
ハンカチ。
え?ハンカチ。
いやだから…。
じゃあどうぞ。
入れてあげればいいのに。
ダメです!う〜ん…。
何がですか?だってだな。
はいはい。
死亡推定時刻の前後にこのプールには氷川真澄以外に誰もいなかったんだよ。
なのになんでこのイスだけはずれてるの?氷川真澄本人が座ったんじゃないんですか?氷川真澄のバスタオルは一番向こうのイスにかけてあった。
座ったのはあのイスだよ。
だからこっちにも座ったんでしょ?そうか。
え?清掃係が並べたんだもんな。
何言ってんですか?もういい加減にしてください。
行きますよ!う〜ん…。
(神田)中央タワーマンションを出て佃海岸通りに約20m先のコンビニ前を通過した映像です。
そのあとコインパーキングから車に乗って走り去りました。
車のナンバーは?見えません。
どっちに向かったんだ?江東区方面なんですが。
交通監視カメラを調べてその車を追え。
はい。
なんだ!この人ってこのマンションの住人じゃないですよね?だから何だ?だったらあのプールの入り口の機械に通すあのカード持ってないですよね?なのになんでプールに入れたんでしょう?それに入室記録が残ってないってのはどうしてでしょうね?それをこれから調べるんだろうが!そうか!おい鬼島どこ行くんだ?あのほらあの…何だっけ。
七海ちょっと頼む。
えっ私?落合君アイツどこ行ったんだ?知りません。
すぐ行け!余計なことはさせるな。
はい。
だからですね鬼島さん!ここが水野佐知子が告訴したキタムラプランニングって会社だ。
だからそれはそのキタムラの社長が襲われたんであって氷川真澄が襲われたわけじゃない。
つまりそこに怨恨関係はないわけで…。
すみませんお待たせしました。
こちらはですね…。
少々お待ちください。
(西山)お待たせしました。
あっ!先日はお世話になりました。
いいえ。
社長秘書の西山です。
警視庁の落合です。
あのこの人たちはフランチャイズの?ええ出店希望の方々です。
エステサロン介護派遣センター託児所整体リラクゼーションなどお店を出したい人をサポートしているんです。
ああ…。
社長はすぐに参りますのでどうぞそちらでお待ちください。
北村社長犬がお好きなんですね。
嬉しそうな顔して。
ええどこへ行くにも連れて行かれてます。
ご苦労さまです。
社長の北村志保です。
警視庁の落合です。
ああ改めまして氷川先生のことはご愁傷さまでした。
ご丁寧に。
いい方だったのに。
ええホントに。
あの…今日は何か?あのこの間の水野佐知子さんの件なんですけど…。
あのトラブルの詳しい話を聞かせていただけませんか?ああ…水野さんは整体リラクゼーションのお店を持ちたいということで当社のスタッフがお店の立ち上げから経営まで。
でも経営って才能のあるなしがはっきり出てしまうんですよね。
それで売り上げ上がらなかったことを当社の責任だって言って告訴してきたんです。
その裁判で氷川先生が北村社長の弁護をなさって?ええ。
みごとに返り討ちにしてくれました。
その水野佐知子さんが北村社長を襲ったとき氷川弁護士も一緒に狙われたんでしょうか?それはよくわかりません。
でも…自分の努力が足りないのをなんでもああやって人のせいにするのはどうなのかしらね。
しかし水野さんが社長を襲ったときのあの氷川弁護士の対応はみごとでしたね。
感動しました。
ええあの方ああいうのお上手だから。
ああいうの?あれはウソよ。
パフォーマンスでしょ?お腹で思ってることと口から出ることとはまったく別だったんじゃないですか。
ほらあそこで写真を撮ってた女の子たち氷川先生ステキ!とか言って騙されてたでしょ。
じゃあ本当は氷川先生って…。
腕はいい弁護士でしたし私は信頼してましたよ。
まぁ毎月の弁護料の他にこんなにはかからないでしょうっていうくらいの経費もお渡ししてましたけど。
氷川真澄ってマスコミで人気ですけど意外と裏の顔なんかあったりして結構恨まれてたのかもしれませんね。
お前はそうやって人の悪口すぐに信じるのか?悪口って…。
だってそれが刑事の聞き込みじゃないですか。
見損なったよ。
何言ってんですかもう!
(貴子)は〜いおまちどおさま。
海鮮丼です。
は〜いありがとう。
はい穴子丼もどうぞ。
あっじゃあさ穴子の日ってのあるの知ってる?えっ?何ですかいきなり。
知らねえんだ。
は〜ん7月5日だよ。
ああそうですか。
だから何なんですか?穴子っていうのはさ一番脂がのってるのは冬なんだよ。
なのになぜか穴子の日は夏なの。
どうしてか知ってる?えっ穴子の場合はもともと身が柔らかいし脂が少ないほうがおいしいからじゃないんですか?フッ当たりだ。
ハハハハ!せっかくのうんちくもこんなに簡単に当てられたらかっこ悪いね。
ホント!ハハハ!じゃあさ聞くけどさ鰻が一番最初に食べられたのいつ頃だか知ってる?えっ鰻?もううんちくはいいから早く食べてください。
はい。
ご苦労さまです。
課長!氷川弁護士が裁判のときに先方の弁護士と裏取り引きをしたり裁判官と料亭で密会をしていたと…。
ちょ…ちょっと待て。
つまりだなじゃあマスコミに出てる美人で才女の氷川真澄には裏の顔があるってことか!?課長実はこっちにもその手の聞き込みがあったんですが…。
ハッ!何ですか?キミたちは氷川真澄のこと何も知らんね。
裏の顔?バカバカしい!バ…バカバカしい!?わかったのか?
(神田)はい交通監視カメラで車のナンバーが判明しました。
(山形)車の所有者は?友利恒三。
住所は江東区新木場。
家族は2人。
妻の名前は有紀子。
よし行くぞ。
防犯カメラの女がいたら任意で連行する。
(一同)はい!何だお前は!行きましょう!〜山形警部。
おい裏へ回れ。
はい。
じゃあ自分は正面から。
ちょっ…鬼島さん!
(玄関チャイム)
(有紀子)はい。
警視庁の者ですが友利さんですか?
(有紀子)はい。
その車お宅のものですよね?はい。
あなたおとといの夜その車で中央タワーマンションに行かれましたよね?署のほうでお話を聞かせていただけますか?どうしてですか?あなた氷川真澄さんってご存じですか?氷川真澄…。
ではまず身柄を勾留中の友利有紀子についてお願いします。
はい。
友利有紀子が事件の夜8時に中央タワーマンションに入ったのは間違いないんですが午後11時にマンションを出るまでにどこにいたのか本人は黙秘を続けています。
殺害動機に関してはどうなんですか?今のところ友利有紀子と氷川真澄の接点は突き止められてませんがそこに殺害動機につながる何らかの怨恨関係があるのではないかと今鋭意捜査中です。
はい!あの友利有紀子がどうやってプールに入ったかとそれをまず…。
(山形)落合!氷川弁護士が顧問弁護士をしている会社の件について報告しろ。
はい。
キタムラはフランチャイズ斡旋会社で加盟店契約をした相手とのトラブルが多くこの1年間で7つの訴訟を受けています。
そしてそのすべての裁判で顧問弁護士である氷川真澄がキタムラの弁護を担当し勝訴しています。
訴訟の理由は?キタムラプランニングで契約するときは全面的にサポートしていくと言われたがいざ店が始まるとそれがまったくなく1年以内に倒産するケースが多々ありそのとき今度は違約金を払えと要求されたそうです。
違約金?1年以内で店を閉じられたら出店と経営のノウハウを盗むのと一緒だろうと言われたそうです。
その人たちが敗訴したのは氷川真澄のせいだと思い恨んでる人がいるのですか?今後対象を絞って捜査していきます。
お願いします。
それから氷川真澄に関する聞き込みで新しい展開があったそうですが。
あはい。
氷川弁護士は裏金を駆使して裁判の相手の弁護士と裏取り引きをしていたり料亭で裁判官と密会していたりまた証人に金を渡して偽証させたのではないかなどという聞き込みがいくつかありました。
あのそれは…。
裏は取ったのか?そうそれ!さすが山形警部。
いやまだなんですが現在裏取り捜査を進めてる状況であります。
もしそれが事実ならば氷川真澄殺害の動機も絞られてきます。
全力で弁護士氷川真澄の実像を調べてください。
(一同)はい!わかってないよなぁ。
鬼島さん刑事の仕事は事実を並べることです。
鬼島さんみたいに印象と先入観で捜査するのは間違ってますよ。
は〜い。
ああもう!氷川君が裏金を?裁判の相手と裏取り引きをしたり裁判官を買収してるのではないかという聞き込みがありましてですね。
そんなことは絶対にあり得ません。
ですよね私もそう思います。
でも確かにそういう聞き込みがいくつもあったんですが。
それは何かの間違いです。
人権派で有名な青木先生の門を叩いたということだけでも氷川先生が庶民の味方で正義感の強い方だったということがわかります。
5年ほど前のことです。
私が広域暴力団相手の裁判で勝利したとき何者かに襲われたことがあったんです。
先生!先生!真澄…。
アイツらこんなことして許さない絶対許さない。
勘違いするな。
勝ったのはこの私だ。
この私の正義が勝ったんだ。
先生…。
おい泣くな。
泣くなら嬉し泣きだ…ハハ。
先生私もっともっと大きくなって先生を守ります。
先生の正義を守ります!ハハハそうか。
そうかありがとう頼むぞ氷川真澄ってさ俺はいい人間だと思うんだけどねだけど刑事仲間は何だかみんな裏の顔があるんじゃないかって言うんだよ。
もしそうだとすると俺は人を見る目がなかったことになる。
自信なくしちゃうな。
自信なんかあったんだ。
でも小夜子さんを見る目は間違ってなかった。
心も姿も美しいと思ってたら本当にそうだったもん。
しかし氷川真澄はどっちなんだ?
(小夜子)いいじゃないの。
えっ?弥一君が信じてるなら信じれば。
小夜子さん。
だって自分を信じないで他に何を信じるの?そうだね。
うん疑って間違いだったっていうのはとっても失礼だけど信じて裏切られるのはちっとも恥ずかしいことじゃないわ。
さすが小夜子さんホントにそうだね。
うんそういう弥一君が私は大好きだし弥一君は弥一君の道を信じて歩いてね。
これからも一緒に歩いてくれるよね?お茶いただきま〜す!もううるさい!小夜子さん!小夜子さん…あれ?小夜子さん。
間抜けな声出すから小夜子さん消えちゃったじゃない!はい?そうだ七海に見せたいものがあったんだ。
え〜と。
あった!ほら見て。
また奥さんですか?心の美しさが顔にあらわれてるだろ?ええ。
わかるか?何となく。
でもどうして急にこの写真。
俺さ氷川真澄って弁護士がどうしても悪い人間に思えないんだよ。
間違ってるかな。
だいたいいつも間違ってますけど。
ん!?あれ?ちょ…ちょっと待って!管理人さん。
これ鍵でも開くんだ?あの…カードをこの隙間に差し込まなくても開くってことですか?はい。
万一のときのためにはこの鍵でも開くようになってますけど。
じゃあこの鍵で開けたときも記録は残るんですか?いいえそれは記録されてません。
記録されてない?えっ?じゃあその鍵はいつも管理人のあなたが持ってるんですか?使うとき以外は管理人室の鍵ボードにかけてあります。
つまり管理人さん…あなたはプールに記録に残らずに入れるってことですよね?そうですよね?えっ!?わ…私ですか?そうあなた。
で…でもあの…事件の日のことは私もう刑事さんに…。
アリバイは確認済みです。
ふ〜ん…。
ボイラー室…。
えぇ温水プールなので。
そうか!ボイラー室だ。
だから!そこもう調べましたけど。
ここの鍵は?あの…入り口の鍵と一緒です。
やっぱり!開けてください。
この部屋には裏口があるでしょう?防犯カメラに映らずに入れる裏口が。
で犯人はそこからこのプールに入った!えっ!?裏口があるんですか?ありませんよ。
そんなはずはない!ないの。
う〜ん…。
何かあったんですか?いや何にもない。
七海!出刃包丁!?日付…事件の前の日です!管理人さんこのボイラー室に出入りするのは?私と清掃係の人だけですが。
清掃係の人今来てます?来てません。
ちょうど氷川先生が亡くなった次の日から他の人にかわりまして。
かわった!?どうして?
(河原)刑事さん管理会社の住所です。
はいこちらです。
ありがとうございます。
あ…あの方は?あぁ503号室の北野さんです。
財務省か経産省か忘れましたがエリート官僚さんだそうですよ。
503ってここの5階ですか?北野さん。
ここの5階にお住まいですか?
(北野)えぇ。
ご家族は?1人ですけど。
あの…友利有紀子さんご存じですか?えっ!?知りません。
急いでますので失礼します。
な〜るほど!あの…今彼女は殺人の容疑をかけられて警察署で取り調べを受けてるんですけどず〜っと黙秘を続けてるんですね。
どうしてだと思います?ご存じですよね?友利有紀子さんという女性…。
ですからそんな女性は知らないと…。
えっ!?今なんとおっしゃいました?友利有紀子さんをよく知っているって今そうおっしゃいましたね?事件の夜午後8時から11時まで友利有紀子が彼の部屋に来ていたことを認めました。
不倫関係にあるそうです。
彼官僚なので人妻との不倫を知られては困るからと刑事には知らない女性だと言っていたそうです。
どうりで友利有紀子さんが黙秘を続けてたわけですよ。
ご主人にバレたらまずいし彼のためにも黙秘してたんですね。
早く釈放してあげないと!
(桑田)お待たせしました。
中央タワーマンションの清掃担当は清水百合絵でした。
清水百合絵さん…。
どうして担当がかわったんですか?うちの管理会社を退職したんです。
退職!?どうして?一身上の都合ということで半月ほど前に申し出があったんですが…。
半月前…。
ここにはどれくらい勤めてたんですか?半年くらいでしょうか。
半年…。
履歴書をお借りできますか?はい。
清水百合絵…辞めた…。
このレシートなんですけれども…。
(田倉)えぇ私が対応しました。
この女性ですか?はい。
確かに間違いありません。
この人ですね!?えぇ。
ありがとう!ありがとう!ありがとうございました。
ありがとうございました。
出刃包丁を清水百合絵さんが買ったのは確認できましたけど氷川真澄は筋弛緩剤で溺死させられたんです。
包丁で殺すつもりなら筋弛緩剤なんかいらないんじゃないんですかね。
そういう理屈に合うことを言うヤツ俺大嫌いだな。
え〜っと…こっちかな?じゃなくて…。
清水百合絵さんだ…。
あの日に管理会社を辞められたそうですけどどうしてですか?
(百合絵)体が続かなくなってしまったのでアルバイトと年金でやりくりしていこうと思ったんですけど。
そうだったんですか。
氷川弁護士の事件があった夜どちらにいらっしゃいました?午後10時から12時の間なんですけど。
その時間でしたらもうここに帰ってました。
1人暮らしですから証明しろと言われても困るんですけど…。
田倉刃物店という店で出刃包丁を買われましたよね?はぁ?いやいや!とぼけてもダメですよ。
確認済みですから。
えぇ買いましたよ。
えっ?これですけど。
前のが古くなったので新しいのを…。
それが何か?この…清水百合絵さんなんですけど氷川先生が担当した裁判の被告か原告になってませんか?はい。
清水さんならキタムラプランニングと契約して出店してるんですがうまくいかなくて告訴してます。
フランチャイズだ…。
それで…。
氷川先生がキタムラプランニングを弁護して清水百合絵さんは敗訴してますが。
キタムラプランニング…。
清水百合絵ありました。
告訴の理由は?島崎さんの言ってたとおりで契約のときにはおいしいことを言っていざ店ができたら経営のことに関しては助けてくれない。
おまけに倒産したら違約金を取られた。
んこれは?共同経営者清水沙織。
清水百合絵の妹ですね。
姉妹で共同経営…。
鬼島さん!自殺。
え〜と店舗が倒産し被告へ違約金を支払ったのち台東区のビル屋上より投身自殺をするに至った。
お姉ちゃんごめんなさい。
それでも氷川真澄は裁判で原告を打ちのめした。
そういうことなんでしょうか。
ここですね。
清水百合絵さんがアルバイトしてるっていう喫茶店。
いらっしゃいませ。
刑事さん。
どうも。
妹さんが共同経営者だったんですよね。
ちょうど私も会社を辞めたときだったんで貯金と退職金を出して一緒にやろうってことになったんです。
でも内装している頃からお金が足りなくなったのであといくらよこせとか。
おかしいとは思ったんですが。
それで店は開店したもののうまくいかなくなって妹さんは…。
私に申し訳なかったってそればっかりずっと言ってて。
許せませんよね人の夢を利用してあそこまで人を騙すなんて。
裁判では弁護士の氷川真澄さんに厳しくやられたんでしょうね。
そうですね。
それで氷川弁護士を憎んだ。
でもそれが弁護士さんの仕事ですし憎んでもしかたありません。
清水さんはプールのイスはきちんと並べますか?あれがズレてるときれいに掃除したように見えませんし。
じゃああの日もきちんと並べて帰りました?もちろんです。
そうですか。
これですね清水百合絵。
午後6時14分にマンションから出てますね。
もう一度入ったりしてない?午前零時入ってません。
氷川真澄の死亡推定時刻過ぎてます。
やっぱり清水さんが辞めたのは偶然だったんですかね。
〜〜そして橋口智子は2年前にようやく夢が叶いキタムラのサポートで託児所を経営するに至った。
しかし1年で経営破綻。
告訴するも全面敗訴しました。
7人目の岡島ルリ子は病院勤務の経験のなかから末期患者が家に戻されその家族がどれもその介護に苦労している現実を見てそういう人々を助けたいと考えた。
そして岡島ルリ子はキタムラプランニングのサポートによって介護福祉センターを出店。
店は大成功。
キタムラの強いすすめで第二第三の店舗を出すことになります。
ところが手を広げすぎて経営破綻。
キタムラプランニングを告訴するも全面敗訴。
それもキタムラプランニングの弁護士は氷川真澄ですか?はい。
山形警部キタムラプランニングに焦点を絞って捜査しましょう。
告訴した人のなかに氷川真澄を殺したいほど憎んでいた人がいた。
その線で。
はい。
しかし…。
でも…。
キタムラを憎んでる人間がどうして北村社長じゃなくて氷川真澄を殺すんですか?筋違いですよね。
そもそも犯人はさプールに侵入しないと氷川真澄を殺害できない。
だろ?そうですね。
やっぱりもう一度入室記録を調べてみよう。
でも鍵で入った記録は残らないんでしょ。
そうだよ。
そうだよ。
成長したな七海。
成長したな七海。
1か月前からの入室記録を順番に流します。
よく見ててくださいね。
はい。
氷川真澄って名前が一度も出てきませんね。
めったにプールに入らなかったのかな。
だな。
北村社長は結構定期的にプール使ってるんですよね。
ねぇ北村志保だけまとめて見られない?はい。
そうか。
またどうでもいいこと言ったら怒りますよ。
わかったぞ七海。
だから何がわかったんですか。
これはね間違い殺人だ!間違い殺人?北村志保は毎週月水金。
だいたい午後10時から11時半の間定期的にプールを利用してるんだよ。
ええだから何ですか?そうか。
そういうことだったんだ。
ちょっと鬼島さん!プールですか。
はい。
毎週定期的に使用なさってますよね。
ええ。
この仕事健康第一ですしほっとくと太っちゃうから。
氷川先生の事件があった日は金曜日なんですが北村社長プールへは行かれてませんよね。
あの日は接待があったから。
どこでしたっけ?西麻布の中華料理店です。
確認が必要でしたら西山刑事さんにご協力してさしあげて。
はい。
ではのちほど。
ところで北村社長。
毎週月水金の午後10時から定期的にプールを使用なさってますがそのことをご存じの方はどなたかいらっしゃいますか。
どうかしら?プールでマンションの方と会うこともあまりありませんでしたし。
でもどうして私のことを?あ…。
このワンちゃん名前何ていうんですか?モモちゃんですかわいいでしょ?モモちゃん?ほう。
何ていう種類の犬ですか?トイプードルですけど何か?いやね私も昔飼ってたんですよ。
コウタって名前のカメ。
あ…犬の話でした間違えました。
(パトカーのサイレン)島崎さん!ねえキミたちさハンカチをズボンのポケットに入れるときどこに入れる?ジーパンの場合だと…。
後ろ。
だよね?このハンカチ鑑識にまわしといて。
はい。
鬼島氷川弁護士の秘書の島崎が持ってたハンカチあれ鑑識にまわしたんだが犬の毛が付着してたそうだ。
犬の毛ってトイプードルですか?えっ?あっモモちゃん。
おい鬼島どういうことだ?なぜトイプードルと知ってる?あ…あのそれはつまりですね島崎さんが自分が殺害されるのではないかと思ってその証拠のつもりで犬の毛をハンカチで…。
あああと七海頼む。
えっ!?あ…。
待て鬼島!なんだアイツは。
すみません。
なんだアイツは。
はいいきますよ。
はい。
(シャッター音)北村志保さん。
氷川真澄法律事務所の弁護士助手島崎克也さんのことで聞きたいことがあります。
署までご同行願います。
何のことですか?その犬も一緒に。
えっ?島崎さんが持っていたハンカチにトイプードルの毛が付着していたんですよ。
西山高次さんアンタもだ。
待て!うわぁ!ああ!おとなしくしろ!西山どういうこと?なんで逃げるの?えっ!?まさかそんな…。
なんてことするの?えっ!?あなたが島崎君殺したの?アンタって人は!こんにちは。
キタムラプランニングでたくさん被害者が出て資料を拝見したんですけどね岡島さんも参加してらっしゃる被害者の会ってあるそうですね。
その本部ってどこにあるんですか?島崎さんの持っていたハンカチに犬の毛が数本付着していましてね。
調べてみたらあなたが飼っているトイプードルの毛と一致したんですよ。
しかも秘書の西山もあなたに命じられて島崎さんを殺害したと自白している。
そんなウソ信じるなんて刑事さんも。
警部島崎さんの部屋から発見されたボイスレコーダーですがこれ聞いてください。
北村志保による社員に対する極秘の指示です。
とにかくどんな手を使っても契約をとりなさい。
あとは放っておけばいい。
倒産したら違約金をとる。
そのためには契約書にあるとおり2年以内に倒産させなさい。
いいわね?なるほど。
これをネタにアンタは島崎からゆすられた。
そして殺害した。
ああ〜!!う…氷川弁護士も。
鬼島さん。
ああ。
北村志保と秘書の西山が島崎殺害を自白しました。
氷川真澄殺害の件は?2人とも否認してます。
被害者の会の本部なんだよ。
ここが!?いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
先生!どうして?いや喫茶店のマスターやるのが私の夢だったんですよ。
あああのここはキタムラプランニングの被害者の会の本部だということなんですけど。
ええ。
たまたまいらしたお客さんの1人がキタムラの被害者だったんです。
それで話を聞いていろいろアドバイスをしたら同じ被害者の人たちが次々といらしたんです。
それでまあ被害者の会を作ったというわけで。
あの裁判の相手が一番弟子である氷川真澄ということは?最初の裁判のときに知りました。
あ…。
こんにちは。
いらっしゃいませ。
え〜と今日のコーヒーはえ〜。
水曜だからコロンビアですね。
いえキリマンジェロです。
ああコロンビア火曜か間違えました。
じゃあそれをお願いします。
(青木)はい。
(百合絵)どうぞ。
あそうそう清水さんあの…。
防犯カメラの映像拝見しましたよ。
なんと映ってました。
午後6時14分にマンションから出る清水さんの姿映ってましたよ。
七海は何にする?ああ私はじゃあブレンドで。
先生ブレンドお願いします。
(青木)かしこまりました。
でも死んだ女房が教えてくれたんですよ。
人の噂とか新聞のニューステレビとかあそれから防犯カメラの映像なんかも単なる情報だからそのまま信じちゃダメだって。
信じたいなら自分の目で確かめなさいって。
そう教えてくれたんですよ。
え〜と僕コロンビアでしたっけ?いえキリマンジェロです。
ああまた間違えちゃった。
清水さんもよく間違えることありますか?ときどきは。
そうですかふ〜ん。
(河原)ちょっと刑事さん。
何してるんですか!?いやね管理人さんあの。
防犯カメラにひっかからずに入れるところないかなって探してるんですよ。
そんなところありませんよ。
このマンションはセキュリティー万全が売りなんですから。
いやでもね世の中パーフェクトなんてもんはないんですよ。
パーフェクトなんてもんは。
現に防犯カメラだってあちこちスイッチ切ってるでしょ?ちょっと何してるんですか?勝手に開いちゃったりして。
あるわけないでしょそんなこと。
え?あのカンファレンスルームの内装工事終わりましたんで。
ああご苦労さんです。
それであの空気の入れ換えのために非常扉開けてありますんであとで閉めてください。
(河原)はい。
ありがとうございました。
(河原)どうもご苦労さま。
カンファレンスルーム?マンションの集会とかエアロビクス教室とか習字教室とかいろんなイベントをやるフリールームなんですが。
ふ〜んあっ。
この非常扉開いてるじゃないですか。
ですからそこは今空気の入れ換えで。
いつも開けてるんですか?工事が入ってる昼間だけ開けてあります。
作業員が帰るときには鍵をしめます。
それにこの扉が開くとセンサーが反応して警報ベルが鳴るシステムになってますので。
ウソ言っちゃいけませんよ非常扉開いてるのに警報ベルなんかどこも鳴ってないじゃないですか。
ですから工事中はスイッチは切ってありますから。
防犯カメラの死角になってるじゃないか。
鬼島さん。
青木先生肝臓ガンで余命1年の宣告を受けてるそうです。
あの薬はその痛み止めだそうです。
余命1年か。
何か見えるんですか?ああ見える。
何が見えるんですか?氷川真澄の遺体。
あそこに浮かんでる。
鬼島さん?悲しいぞ七海。
なぜなぜこんなに。
え?七海。
はい。
俺はまた間違えたかもしれない。
間違えた?これじゃあはずれデカだ。
何がですか?間違い殺人は俺の間違いだった。
え?どういうことですか?いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
え〜と今日は木曜だからブラジルか。
じゃブラジル。
いえハワイ・コナですが。
あっまた間違えましたね。
百合絵さん。
私はいちばん許せないのが人の夢を利用して騙すヤツですよ。
そういうヤツがいたら殺してやりたいと思う人がいてもおかしくないですよね。
それなのになぜ氷川弁護士が殺害されたのか?だって恨むんだったら皆さんを騙した北村社長ですよね?刑事さんあなたはどうやらキタムラの被害者の誰かが氷川君を殺害したと。
そう思っているのかもしれませんが。
はいそのとおりです。
しかしあのマンションはセキュリティーがしっかりしていて外部の人間があのプールに入ることはできないしそれに清水さんは仕事を終えてあのマンションを出るところが防犯カメラに映っていたんじゃありませんか?はいそのとおりです。
ではいったいどうやって入ったんですか?ヒントはあります。
あのマンションはセキュリティーがパーフェクトだなんて言ってますけど所詮は人間が作ったものですからね。
穴がどっかにあるに決まってます。
あのカンファレンスルームがそうですよね。
もしももしもですよ管理人室にある鍵を拝借して合鍵を作っといたとしたらあの非常扉なんて出入り自由だよな。
ですよね?あなたは警報スイッチを切ってプールに向かい合鍵を使って扉を開けた。
鍵を使って扉を開けると入室記録が残りませんからね。
そしてボイラー室に入って身を潜めた。
あなたは北村社長が毎週月水金と午後10時からプールを利用していたことを知っていてそれでボイラー室で待ち伏せをしたんじゃないですか?午後10時過ぎにプールに人の気配がした。
前日に購入した出刃包丁を取り出した。
ところがそのときにレシートが落ちたことに気がつかなかった。
おっしゃるとおり私は妹の夢と命を奪った北村志保を殺すつもりであの管理会社に入りました。
そしてやっとあの日チャンスがきた。
岡島ルリ子さんあなたは百合絵さんが半年前から管理会社に勤務して北村社長を殺害しようとしていたことをご存じだったんですか?ルリ子さんは関係ありません。
すべて私の一存です。
(ルリ子)百合絵さん!そんなのダメ!北村社長を恨むのはみんな同じだしあなただけ犯罪者にするつもりはないわ。
そうか!だからあなたは百合絵さんが殺害計画を実行しようとした日に青木先生に…。
私は先生に話しました。
なんだって!?止めてください!お願いします!人殺しになってしまう!青木先生はすぐにマンションに向かいました。
そうですか…。
ところがその頃百合絵さんは思いがけない事態に直面していた。
そこで泳いでいたのは北村志保ではなく氷川真澄だった。
百合絵さん!あっ先生。
まさかもう北村志保を?いいえ北村志保じゃなかったんです。
プールで泳いでたの氷川弁護士だったんです。
氷川君が?刑事さん氷川君を殺害したのは百合絵さんではありません。
氷川君は筋弛緩剤で殺害されたんです。
百合絵さんが出刃包丁を持っていたとしてもそれは殺意の証明にもなりません。
では誰が氷川真澄を殺害したんでしょうか。
青木先生はどう思われますか?七海…筋弛緩剤の入手ルートの捜査はどうなってる?岡島ルリ子さんの勤めてる病院へ行って青木先生がガンで余命1年の宣告を受けていると伺いました。
そのことは特に隠してはいません。
みんな知っています。
そのとき看護師さんに筋弛緩剤が紛失しているようなことはないかと聞いたら昨日それに気づいて警察に紛失届を出したと言っていました。
そこにもう一つの殺意が錯綜していた。
もう一つの殺意?青木先生あなたの氷川真澄に対する殺意です。
氷川先生は青木先生にとっては最愛のお弟子さんでしたね。
最も信頼するお弟子であり自慢のお弟子さんでしたね。
ところがそれがいつのまにかもうそうでなくなってしまっていた。
そう真澄は道を外してしまっていたんです。
彼女が汚れたカネまみれになっている事実を知った。
何がそんなふうに彼女を変えてしまったのか?北村志保ですね。
彼女も人間です。
カネの魔力に負けてしまって…。
いい加減にしてくださいよ先生!そんなきれいごとで今の世の中渡っていけると思ったら大間違い。
もうあなたが活躍なさってた頃とは時代が違うんです。
時代が違っても正義は変わらん。
青木先生ともあろうお方がなにを青臭いこと言ってるんですか?どんな人間だって札束を積めばどんな証言もするしどんな判決もする。
相手が刑事だろうが裁判官だろうが…。
真澄!お前なんてこと言うんだ!もういいです。
帰ってください。
あなたのそのすばらしい正義感はどうぞお墓まで持ってって…。
真澄!所詮正義なんてただの偽善じゃないですか。
なんだと…。
人権派弁護士?笑えるわ。
言い換えればただの偽善者じゃないですか。
あなたのことですよ!最も信頼するお弟子さんにそんなふうに言われてそれはおつらかったですね。
真澄は娘同然でした。
その子がやがていつか正義を司る弁護士ではなく裏金まみれの女だということが世間に知れさらし者になることを考えるととても耐えられなかった…。
私しかいないと思いました。
あの子を救うことができるのは…。
私しかいない…。
余命1年。
〜私が死んだら…。
あの子はどうなってしまうのか…。
それであなたは百合絵さんを諭しながらマンションへの侵入方法を聞き…。
(嗚咽)百合絵さんの作った合鍵を奪った。
(青木)おっしゃるとおりです。
筋弛緩剤は病院から事前に盗み出してありました。
〜先生?真澄…。
ごめんなさい…。
先生の正義…。
大好きでした…。
真澄…。
真澄!どうして私が犯人だと…。
イスですよ。
プールに並べてあった。
青木先生は氷川真澄を殺害したあとあのイスに座りましたね?〜真澄:先生!私もっともっと大きくなって先生を守ります。
先生の正義を守りますあのイスに座った人は氷川真澄に愛情のある人だって思ったんです。
現場を立ち去りがたかった。
遺体にはなってしまっていてもいつまでも彼女を見つめていたい。
そういう人が犯人だと思ったんです。
私も死んだ女房との思い出の場所に行ってはそこにいつまでも座っていたことが何度もあります。
だからそれがわかったんです。
でも私は氷川先生を信じてました。
裁判で負けてすべてを失ってしまった女性に対して彼女は…。
転んだ数だけ起き上がればいいんじゃないかしら必ずやり直せるからって励ましたんです。
口の悪い人は人気取りのパフォーマンスだなんて言いましたけどそれは違う。
私はあれが本当の氷川真澄さんだと信じてました。
でも人間は弱いもんです。
たった一度でも道を外すとなかなか元には戻れない。
氷川先生もきっと心の中では誰か助けて!って叫び続けていたんだと思います。
転んだ数だけ起き上がればいいと言ったのはあの方に頑張ってもらいたいって思うと同時にご自分に言い聞かせていたんだと思います。
最後に彼女が青木先生の正義が大好きだと言ったのは私にとっても支えになります。
刑事さん。
理由はどうあれ私は人の命を奪った。
私の正義は…終わりました。
七海。
青木茂幸さん。
氷川真澄殺害事件の容疑者として逮捕します。
お世話かけます。
行きましょう。
先生…。
〜〜2014/05/17(土) 14:00〜15:55
テレビ大阪1
土曜サスペンスドラマ ガンリキ2警部補・鬼島弥一[字][解]
追憶殺人 迷走した殺意!女を騙す疑惑のセレブ殺人事件!密室プールの死体が最後に見た哀しい愛の真実・・・。
詳細情報
番組内容
天才的な眼力を持つ警部補の鬼島弥一は、路上で殺害未遂事件に遭遇した。フランチャイズで失敗した女性が親会社の社長・北村志保を恨んで切りかかったのだ。しかし、その場を人気弁護士の氷川真澄が丸く収め、鬼島は真澄の人柄に感銘を受ける。ところが数日後、その真澄が自宅マンションの屋内プールで何者かに殺害されてしまった。しかも、捜査が進むにつれて真澄の裏の顔が浮かびあがり・・・。
出演者
鬼島弥一・・・中村梅雀
落合七海・・・黒川芽以
青木茂幸・・・勝野洋
山形篤則・・・布施博
清水百合絵・・りりィ
北村志保・・・筒井真理子
片桐貴子・・・田中律子
宮下健吾・・・モト冬樹
鬼島小夜子・・田中美奈子
氷川真澄・・・大家由祐子 ほか
原作脚本
【脚本】石原武龍
監督・演出
【監督】中野昌宏
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
解説放送あり
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32118(0x7D76)
TransportStreamID:32118(0x7D76)
ServiceID:41008(0xA030)
EventID:21197(0x52CD)