Crossroad <小林優香> 2014.05.17

6年後の東京オリンピックでメダルの獲得を期待される若きアスリートが彗星のように現れました。
競技種目は自転車。
実は彼女ほんの1年前まではママチャリにしか乗ったことがなかったまったくの素人。
それが…。
去年…。
その突出した才能により現在は日本代表チームの一員にも大抜擢されています。
金メダルも夢じゃない。
あの世界王者中野浩一さんは彼女をこう見ています。
速く走りたい!その思いで飛び込んだのは…。
左向け〜左!決して弱音は吐きません。
負けず嫌いです。
悔しかったらもうずっとん〜!ってなる。
ママチャリから1年で日本代表育成選手。
東京オリンピック期待の星小林優香さん。
彼女のパワーの秘密とは?人の行く道は一本道とはかぎらない。
突然に岐路が現れ進路を選ぶことで旅路は続く。
この人はどんな道を歩むのだろう?静寂な朝6時半の伊豆修善寺。
競輪学校の1日が始まります。
起床起床空気の入れ替えをしましょう。
起床起床。
(一同)おはようございます。
礼!おはよう!
(一同)おはようございます!1組より点呼。
競輪選手を育成する学校は日本でここが唯一。
女子が入学できるようになったのは3年前から。
全寮制で女子18名男子36名が1年間規律と訓練の日々を送ります。
大きい声出して自分にムチ与えろ。
そうすることによって必ずどっかで芽が必ず出るから。
午前中はみっちり基礎練習。
これは自由に回転する3本のローラー上で走行するトレーニング。
実は普通の人には台の上に乗るだけでも難しいものだそうです。
力んだり疲れてきたりでちょっとでも正しい姿勢が崩れるとすぐに自転車がふらつき走ることはできなくなります。
そんな厳しい訓練の証しが急成長したこの太もも。
今日は日本初の屋内型板張りの自転車競技場伊豆ベロドロームでの練習。
ギアは自分で調整。
そうですね。
その日のトラックやコンディションに合わせ選手は自分でギアのセッティングをします。
走るために無駄なものを一切そぎ落とした競技用の自転車。
なんとブレーキすらありません。
更には足をバンドでペダルにがっちり固定。
そんな自転車に乗り最高時速70キロにも及ぶスピードで突っ走る女子選手たち。
転倒すれば大ケガの危険が伴います。
そのため正しく走り続けられる体を作ることは何よりの課題。
下半身を鍛えるバーベルスクワット。
重量は85キロも上げることができます。
最初の頃はつらかったそうですが今はちょっぴり余裕の表情。
続いては懸垂。
自転車は意外にも上半身の力を要するスポーツ。
体幹を鍛えるためにいちばんいい角度を測ってえ?このままキープですか?午後8時半。
授業は終わっていますが黙々と自主練習。
小林さん入学以来この自主練を一日たりとも欠かしたことはありません。
負けず嫌い…。
でも練習に打ち込む理由はそれだけじゃありません。
初めて競技用自転車に乗ったときの感動が小林さんの原動力。
「ハリー・ポッター」が好きなんですけど自転車乗ってどんどんスピードが上がっていくうちに…。
母は元実業団チームのバレーボール選手。
母が教える教室で小学2年生のときにバレーボールを始めました。
みんなと仲よくかけっことかそういうのでも手をつないでゴールしましょうみたいな。
とはいえ才能は抜群。
スカウトを受け長崎の中学に進学。
高校も熊本の強豪校に入学。
バレーボールのエリートコースを歩みます。
当時を知る監督に印象を伺いました。
その秘めたるパワーっていうかその3年間の。
これはすごいものがありました。
しかし小林さんのバレーボール人生には壁が立ちはだかっていました。
身長の伸びが164cmでストップ。
アタッカーを続けることが難しくなってしまったのです。
バレーひと筋に歩んできた少女にとってあまりに残酷な現実。
未来を見失っていたまさにそのときひとつの出会いがありました。
2012年小林さんはテレビでふと目にした光景に強い衝撃を覚えます。
それは…。
ロンドンオリンピック自転車競技の中継。
その迫力に目がくぎづけ。
すぐさま自分も自転車をやると心に決めたのです。
ゼロからのスタート。
それだけに最大限の努力を望んだ小林さんは厳しい訓練で知られる日本競輪学校に入学。
当時の小林さんの印象を校長はこう語ります。
初めて会ったのは試験のときなんですけど他の選手よりもワンランク上のスピードで走ってましたから。
自転車という天職に巡り合った小林さんはすぐさま頭角を現し学校史上最高の成績を記録。
その証しとして彼女のヘルメットだけに輝くのがゴールデンキャップと呼ばれる金のマーク。
去年10月には同級生の石井貴子さんとペアを組み自転車競技のチームスプリントに出場。
いきなり日本新記録をたたき出しました。
そして2人は強化育成選手としてナショナルチームでの練習も開始。
(一同)お願いします!休め。
そんな小林・石井組。
この日は男子それもトップクラスの生徒たちとの合同練習。
おっと行く手には急な坂道。
というかまるで壁です。
標高差20m。
ビルの7〜8階までを一気に駆け上るこの訓練。
男子でも困難です。
それを小林さんは…。
いけるいける!いけいけほら!男子に食らいつき上り切りました。
しかも。
おかわりおかわり。
はい小林。
はい小林。
女に負けんのか?ラストラストラスト!いけるいける!ラスト!いけいけいけほらラスト。
いけるいけるいいぞいいぞ。
いけいけいけ!さすがに2本目は疲れからバランスを崩しかけましたがそれでも最後まで頑張りとおします。
はい!OK。
苦しかった一日が終わりました。
いっちゃうよ今日は。
訓練のあとの楽しみはやはり食事。
メニューはちゃんと栄養士が管理していますが…。
これ男子用だわ。
いいな〜。
ちゃんと見てましたよ。
とにかくお腹が空いちゃうんですよね。
見つかっちゃった。
そんなときの味方が売店。
日頃外出することがなかなかできないためここでの買い物は楽しみのひとつでもあります。
好物はアイスクリーム。
そしてお菓子を買うとしぜんに始まるのがプチ女子会。
幸せ。
幸せだね。
(一同)あぁ〜!昼間とは打って変わって普通の女の子の顔を見せる小林さん。
同級生は彼女をどう見ているのでしょう。
この間言ってたじゃん。
もしかしたらだけど…。
だっておかしいもん。
負けず嫌いだよ。
よく言うわ。
そんな小林さんにはひとつ弱点がありました。
えっとね今日はバイクを中心としたスピード練習なんだけど小林にはもっともっと頑張ってもらいたい…。
以上。
気をつけ礼。
お願いします。
はい。
今日は自らも競輪選手だった校長がじきじきに小林さんたった1人の指導にあたる特別授業。
オートバイを選手に見立て相手がラストスパートをしかけたときを想定。
時速40キロから60キロへの急加速にくらいついていくという訓練でダッシュ力の弱さを克服しようというのです。
必死でオートバイを追いかけます。
これを何度も繰り返します。
しかし突然小林さんの様子に異変が。
いったい何が起きたのでしょうか?苦手なダッシュ力を強化するため急加速するオートバイにくらいつく練習を重ねます。
ようやく訓練が終了。
しかし小林さんがなかなか戻ってきません。
そして…。
戻してんじゃないかな。
体力が限界にきていました。
(咳き込む声)大丈夫ですか。
極限まで繰り返したダッシュ。
そこにはこんなねらいがありました。
小林自体にも…。
これくらいの切れ味でいくぞっていうのをね目で見る。
やっぱり頭に残るんでそのシャープな残像が。
一流選手だった校長が伝えたかったのは力だけでなく感覚をつかむことの大切さでした。
消灯前の自由時間。
競輪学校は…。
賑わうのは公衆電話。
小林さんもよくお母さんに電話をします。
優香。
あのね…。
つかの間ふるさとのお母さんに甘える小林さん。
しかし間もなく更なる挑戦の時が巡ってこようとしていました。
今年2月小林さんと石井さんは南米コロンビアで開かれるトラック世界選手権大会の出場メンバーに抜擢されました。
オリンピックを目指す2人にとっては世界のレベルを肌で感じることができる絶好の機会です。
小林優香二十歳。
自転車競技を始めて1年足らずで日本代表として世界へ。
機内に持って入るものとそうじゃないものにしてるんですけど。
今回出発するのは選手9名他総勢18名。
選手1人につきレース用と練習用の自転車加えて工具やローラー台なども持って行くため荷物の総重量は約1トン。
おや小林さん石井さん何やら走り回っていますが。
そう海外遠征初参加の2人率先して荷物運びです。
不慣れなせいで自分で計画を立てられない…。
ようやく監督にご挨拶。
今後のために頑張りましょう。
よろしくお願いします。
(松本さん)頑張ってね。
初めての大きな国際舞台。
希望に燃えいよいよ出発です。
コロンビア第三の都市カリ。
人口200万人南米大陸で最も歴史ある街のひとつ。
ここコロンビアは自転車競技が盛んな国。
自転車の人気はサッカーと並ぶほどだそうです。
こちらがレースが行われる競技場。
日本代表チームも到着。
本番に向け早速練習を開始。
しかし石井さんなんだか違和感を覚えたそうです。
スピード感が…。
この競技場はいつも練習しているドームと違い通り抜ける風が走りに影響を及ぼします。
更にスコールが起きると場内にも雨が吹き込んでくるため練習は一旦中止。
選手のコンディションを狂わせます。
何もかもが初めての経験。
小林さんかなり緊張しているように見えます。
その時です。
前人未到の世界選手権10連覇という大記録を持つ生ける伝説が激励に現れました。
小林さん気合いが入りました。
明日は本番です。
いよいよ大会当日。
会場はすでに盛り上がっています。
目標はここで日本記録を更新し決勝へ進出すること。
小林さん石井さんが出場する…。
瞬発力に優れた石井さんが第1走者となりできるだけ早くトップスピードまで加速。
第2走者の小林さんはそのスピードを更に加速させゴールします。
その際大切なのがコンビネーション。
果たして日本の2人の連携はうまくいくのでしょうか?強豪国がこぞって出場するこの大会。
決勝に進出するには自己ベストを大幅に更新しなければなりません。
計り知れないプレッシャーのもとついに日本代表小林・石井組がスタートラインに立ちます。
しかしこのあと思わぬ事態が!チームスプリントでは第2走者は体力温存のため空気抵抗を減らすよう第1走者の後ろにピッタリとついて走ることが重要。
しかし…。
第2走者小林さんがスタートダッシュでまさかの失敗。
第1走者石井さんについていけません。
とうとう追いつけぬまま小林さんラストスパート。
日本記録更新ならず。
苦い世界デビューとなりました。
世界との差をまざまざと思い知らされた2人。
小林さんはこの大会で何を感じたのでしょうか。
この春小林さんは日本競輪学校を卒業。
全員がプロの競輪選手として旅立っていきます。
ありがとうございました。
やるべきことをちゃんとやって一日一日積み重ねて自信を持ってやっていきたい思います。
夢は東京オリンピック金メダル。
走り出したあなたを応援します。
2014/05/17(土) 22:30〜23:00
テレビ大阪1
Crossroad <小林優香>[字]

1年前までママチャリにしか乗ったことがなかったが、瞬く間に才能を開花させ日本記録を更新し世界選手権にも出場した自転車女子日本代表の小林優香に密着する。

詳細情報
出演者
【ナビゲーター】
原田泰造
番組内容
自転車女子日本代表の小林優香が登場。1年前まで、ママチャリにしか乗ったことがなかった彼女は、自転車競技で瞬く間に才能を開花させ日本記録を更新、そして世界選手権に出場!オリンピックでの活躍も期待される、若き新星アスリートのクロスロードに迫ります。
番組概要
様々な分野で活躍する、毎回一人(一組)の“挑戦し続ける人”を紹介。彼らが新たなる挑戦に取り組む今の姿を追う。挑戦のきっかけになったもの、大切な人との出会い、成功、挫折、それを乗り越える発想のヒントは何からつかんだのか?そして、彼らのゴールとは?新たにどこへ向かおうとしているのか…。そんなCrossroad(人生の重大な岐路)に着目し、チャレンジし続ける人を応援する“応援ドキュメンタリー”。
ホームページ

http://www.tv-tokyo.co.jp/official/crossroad/

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
スポーツ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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