2014-05-19

どんな理屈でも前提によっては正しい

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言いたいことはわかる。渡邉美樹理屈があてはまる「範囲」もある。

受験勉強でもスポーツでも仕事でも、ある段階において、ワタミ流が効果を発揮するときもあるだろう。

ただ、その領域が当てはまらなくなった時、それでも同じ理屈適応し続けるとどうなるか。

それを示しているのが今のワタミの現状なんじゃないかと思う。

マウスストレステスト実験しってる?

すごく簡単に説明すると、与えるストレスを上げていくと、

1 一定レベルまでは能力が向上するけれど、

2 一定レベルを越えると急激にパフォーマンスが低下し、

3 さら一定レベルを越えると、死亡率が急増する。

こんな感じになる。 そういうのを踏まえて、2とか3にならないように、

人が健全環境能力を発揮できるように国が労働基準法を設定してるわけね。

あなたが「ワタミ間違ってない」言っているのは1の範囲の話なわけ。

ワタミ労働環境が1の範囲にとどまっていて、その範囲で今のようなことを言っていれば、応援される。

ところが、ワタミに限らずだけれど、労働基準法抜け道を使って、あるいははなから無視して

2とか3の領域で人を働かせようとする企業が多いわけ。

それは、本人が望んでやるならともかく、強制したら絶対だめなの。

そういうことをしたら、人が死んじゃうの。

で、実際に人が死んじゃった時に、反省してやっぱり2とか3はやめておこうってなればまだしも

ワタミ会長さんは堂々と、

労働基準法時代にあってない。 俺は2とか3でも平気だった。。むしろ2とか3まで働くのが当然だ。俺は悪くねぇ!」

と言っちゃったわけ。

大企業社長がこんなことをいって、それが認められたら、みんな堂々とルールなんて破っちゃうでしょ。

誰も労働基準法を守らないで2とか3の環境で人を働かせるのが当たり前に成っちゃうでしょ。

から、みんなそれは許されないよって怒ってる。


最初質問にこたえると、渡邉美樹さんの言ってることはストレスの範囲が1の範囲に収まってるかぎりに置いて正しい。

ただし、2や3の範囲ではまちがい。 そこでは別の理屈必要になる。 

渡邉美樹さんは、2や3の範囲の労働環境でありながら、1の範囲でしか成り立たないことを主張するから批判されている。


大事なことは絶対にどんな時でも正しい理屈なんてないってことだ。理屈には必ず前提があるんだ。

どんな理屈でも前提によっては正しい。そしてどんな理屈でも前提によっては大間違いなんだ。

そこをわかってないと、3ヶ月しか働いたことがないのにドヤ顔仕事論を語ったり、

キレイ事ばっかりいうけど自分無職ニート駄文製造機、みたいなことに成っちゃうんだ。

前提となる経験が少なくいのに、なんでも自分の前提を自明のこととして語ってしまわないように気をつけようね!

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