FOOT × BRAIN【岡田武史に聞くアジアサッカーがW杯で勝つには?】 2014.05.17

ワールドカップ登録メンバーが発表された日本代表。
戦力は出揃った。
あとはどう戦うかがカギとなる。
そこで日本代表を2度ワールドカップに導いた男岡田武史が先週に引き続き登場。
先週は大胆な発言が飛び出した
僕はそれくらい思っていますね。
ザックとこの前も話して…。
日本代表を誰よりも知る男。
今夜もその発言から目が離せない!
考えるサッカー番組『FOOT×BRAIN』
岡田武史さんです。
よろしくお願いいたします。
岡田さんなんですね今は。
岡田監督ってお呼びしてよろしいんですか?結構みんなそう呼ばれるんでねどこでも。
監督やった人みんな…例えば結構例えば地元で散歩してても監督って呼ばれるし。
岡田さんってあんま呼ばれないんでね。
慣れちゃってますね。
それでは本日岡田武史さんをお招きして考えたいテーマはこちらです。
でかいテーマですね。
でかいテーマでございます。
ほんとに長い目で見て世界中でこれだけの国があって優勝経験がある国が8つしかないんですよね。
そのうちの2つ…フランスとイングランドは地元開催でなんとか1回勝っただけという感じだよね。
そうすると要するにワールドカップに出ることそしてそこで勝っていくことっていうのはそんな他の国にとって簡単なことじゃないということだと思うんだよね。
特にアジアと歴史がプロの歴史とか含めてやっぱり100年くらいの開きありますからねヨーロッパと。
まあ…。
今回ワールドカップに出場するアジア4か国の成績を振り返ると自国開催だった韓国のベスト4が最高成績。
だが近年のワールドカップにおけるアジア勢の成績はグループリーグ敗退ばかり。
世界では厳しい戦いが続いている
韓国もずっと予選突破できなかったですからね。
何回も出てたんですけど。
というかね韓国が初めて勝利をしたのは6大会目の日韓ワールドカップで初めて勝ったんじゃない?それまで1勝もできなかったはずだよ。
5回のワールドカップ。
そうなんですか。
この成績を岡田はどう受け止めているのか
世界でもねこれだけ急激に発展した国っていうのはないんですよ。
だから今AFCとかFIFAが日本の育成とか強化の視点にものすごく興味を持ってるんですよね。
なぜこれくらい急激に…。
日本は98年…アキなんかと一緒に行ったフランスワールドカップが初めてで。
ここまでほんと順調すぎるくらい順調に来てると思うんですよね。
あの頃なお前…。
すげえ会話だなこれ。
すごいですね。
「なあお前」って…監督と選手ですね今。
岡田さんはあの頃…39歳?いやいや41。
41ですか。
41歳で…すごいですよね。
ほんとですね。
だってやらざるをえなかった…逃げたかったけど。
当時加茂周監督の更迭を受けて急きょコーチから日本代表監督に就任した岡田。
ワールドカップ出場をかけた戦いは相当なプレッシャーがあった
あの頃はまだワールドカップっていうのがどういうものかっていうのが一般にもまだ知られてないような状況で。
ちょっと異常でしたよね。
やっぱり…僕は有名になると思ってなかったから電話帳に載せてたもんでね。
もう脅迫状脅迫電話は来るわ…。
あ〜そうですか。
僕の家の前は24時間パトカーが守ってて子供は危険だから送り迎えしろって…。
そういう感じで…だからほんとねあの頃は家の中でのたうち回るような感じでしたね。
やっぱり家族まで巻き込むんでね。
最後ジョホールバルですけど行ってかみさんに電話してこれで勝てなかったら日本に当分住めないと思うと。
家族で海外に住むことになると思うと真剣に言ってましたからね。
今思えばね笑い話ですけど。
でもそうですよね実際。
外国のチームの代表監督やるっていうのはまぁ何やったって帰ってくればいいんですけどね。
自分の国の代表監督っていうのは家族含めて逃げ場がないんで大変なことだ…ストレスがね。
そして初出場となったワールドカップ。
そこで感じた世界との差はスコア以上のものだった
アルゼンチンも慎重に戦うんだなっていう。
たぶん練習試合だったらもっと楽に点数とか差がつくはずだと思うんですけどこんなにアルゼンチン硬くなってるんだっていうそれくらいの大会なんですね。
やっぱり例えばクロアチアとやりましたよね。
うちはスーケルに1点入れられてやられましたけどあの試合うちのほうがおしてたんですよね。
すごいなって思ったのはすごいメンバーがいたんですあのときのクロアチア。
3位になったんですけどね。
スーケルボバンアサノビッチだとかすごいメンバーいたのにあの監督はそのメンバーに日本相手にですよ下がってカウンター狙わせたんです。
普通選手ね日本相手に?僕らのほうがボール持ってるような時期が多いんですよ。
結局取られてカウンターからやられたんですけど。
あそこの監督すごいことやらすなと。
また選手も日本相手に冗談じゃないよってなるとこをワールドカップで勝つためにはやるんですよね。
あのときはちょっと僕もびっくりしましたけどね。
相手だってそんなオラオラみたいな感じで出てこないしっていうような戦いになるんだと思うんですけど。
それがいちばんワールドカップのすごい魅力でもあると思う…。
では実際にどんなことが世界との差につながっているのか。
岡田が日本人選手の問題点を指摘
僕は大きな問題がいくつかあると思うんですけどその一つはサッカーというのはボールを蹴る競技なんですよね。
ところが日本でうまいって言われるのはボール扱いがうまかったりフェイントがうまかったりでキック…ボールを蹴る競技なのにキックを評価しないですよね。
世界中のスーパースター…マラドーナプラティニベッケンバウアークライフ。
みんなが共通してるのは一つだけなんですよ。
それ以外にマラドーナはドリブルがうまかったりねベッケンバウアーはいろんなオーガナイズがうまかったりいろいろありますけど。
ところが日本ではそのキックというものの価値観が低いんですよね。
僕イングランドとかドイツとか留学してますけど練習前に子供たちの遊びっていったらハンドボールゴールこう置いてボーンってシュートしてボーンってそれダイレクトでボンボンボンボンって蹴り合いをする。
日本人だったらおそらくボール回しをしたりリフティングしたりするところ。
ある意味ねボールを蹴るっていうことに対する価値観をもうちょっと日本は上げていかないと。
それともう一つは純粋すぎるっていうかね。
俺は美学があって哲学があってこうなんだと。
そこで取られてもそれはしようがない。
違うんだ取られちゃダメなんですよ。
美学哲学持ってなきゃダメですよ。
でも勝負に勝っていくためにやるべきことっていうのはやらなきゃいけない。
これ監督でもそうなんですけどよく聞きに来る監督いるんですけどこういうポゼッションサッカーでこういう哲学があるんだでもそれやると負ける…何か言うんですよ。
美学哲学は持ってなきゃいけないけどやっぱり目の前で相手が…2mが11人いたと。
そのときには蹴らしちゃいけねえだろう蹴られたら勝てねえだろうと。
そしたら蹴らさないためにやるとかいや美学はこうだからじゃなくて日本人選手は監督がこう言ったらそれをやろうとするけどブラジル選手なんか聞いててもやらないですもん。
自分で勝手にやるんです。
そういうところがまだまだ日本人にはないからブラジルとかに勝てないんじゃないかと。
グループリーグ敗退が続くアジア勢。
勝ち進むために必要なものとは?
まだまだヨーロッパ南米とは開きがあるんですよね。
ワールドカップで勝っていくためには代表チームが高いレベルの試合をこなしていかなきゃ難しいんですよ。
ところが現状今海外組がこれだけ増えちゃうと代表選手を集められるのはインターナショナルAマッチデーだけなんですよね。
そのインターナショナルAマッチデーの半分以上がアジアの予選とかアジアカップの予選とかそういうので潰れるわけですよ。
この予選でヨーロッパや南米は高いレベルの試合をどんどんやってるわけですね。
ところが日本はアジアとの予選でそれが潰れてしまう。
親善試合ではどうしても物足りないところがある。
じゃあアジア全体のレベルが上がらないと日本がいつまでも俺たちはアジアのトップだとか言っててもヨーロッパ南米に追いつけないんですよね。
そこでもっとレベルの高い厳しい試合をするようにならないとやっぱり厳しいですよね。
アジアそして日本サッカーの発展のためにはアジア全体の底上げが不可欠。
岡田は
クラブの監督という立場から2年間中国サッカーの強化をはかった。
日本との違いはどんなところにあるのだろうか?
素質としてはものすごいものを持った選手がかなりいます。
日本以上だなと思う選手もかなりいます。
ただまずサッカーやる環境指導者の質そういうものから伸びてきてない。
一つはやっぱりそういう高いレベルの試合を経験してないんで才能あるんだけどそういうところで適応できない。
まだグラスルーツがないんですよね。
一般でサッカーやってるっていうよりもサッカーやっててもプロになれる確率少ないんでね親はどうしても格差社会なんで大学いっていい仕事…大学出ても今仕事ないんですけどそういうふうに考えるんで。
日本もいっときありましたけど。
そういう意味では…。
…かなという感じを受けましたね。
なるほど。
やっぱり行ってみないとわからないですよね。
でも中国あたりが強くなってくれないとアジア全体のレベルやっぱり日本と韓国だけでね東アジアやってても上がらないですからね。
そして日本と長きにわたってライバル関係を築きアジアを牽引してきた韓国。
その現状とは?
韓国代表のホンミョンボ監督とコンタクトを取られて…。
ミョンボとは仲いいですよ昔から。
今の韓国代表チームっていうのはどう思われます?最初ねこれも韓国独特なんだけど前の監督がミョンボの先輩なんですよ予選突破した。
その監督を批判して外された選手を…。
キソンヨンとかすごい優秀な選手…ヨーロッパでやってる選手なんですけど「やっぱり先輩の手前入れることできない」ってミョンボ言うわけですよ。
「ミョンボそんなの関係ない。
入れなきゃダメだ」って俺言ったんだけど「いやそれは韓国人としてはできないんだ」って。
そういうのがあって最初やっぱり思いどおりのメンバーじゃなかったですよ。
だからなかなか勝てなくてね。
「今回も負けました今回も負けました」って。
「お前だからメンバー選べよ」って。
それで入れ出してよくなってきて。
やっぱりそいつらを入れなきゃ勝てないっていうことがすごくわかったらしくて今すごくいいバランスとってるんじゃないかな。
秋田さんは今の韓国はどのように見られて…。
僕らが戦ってた頃は試合中殴ったり殴られたりみたいなもう当たり前にあって普通に何も言わないし。
だけど今そういうふうにやってる選手っているのかなっていうふうに思いますね。
昔そうじゃなかったですか?いやもうおっしゃるとおりでそういうハングリーさっていうかねそういうところはものすごくやっぱり欠けてきたんだけど一方いっとき日本に追い抜かれたんじゃないかって言われたことを反省して各クラブがユース年代とか持ち出して指導もだいぶ変わってきて今俺はねまた新しい波がきていると思ってる。
いっときこう下がっていったんだけど。
昔は機械のように何するかわかってるけど早く正確にやるっていう選手ばっかりだったんですけど今はおっと思うようなことをする選手がやっぱり出だしてるんでね。
まぁ次の大会はどうかわからないですけど第2期に入ってくるんじゃないかなっていう感覚は持ってますけどね。
アジアサッカー躍進のヒントになりうるこちらをご覧ください。
オリンピックのメダリストやプロ野球選手数多くのスポーツ選手を指導しているメンタルトレーニングの第一人者
岡田武史監督が指揮をとった日本代表のチームづくりもサポート
私はその…。
かつて体操競技も勝てなかった。
最初は5位だった。
次2位になり優勝優勝優勝。
その方たちがやってったことは勝てないという発想からは始まってないんですよ。
民族的に劣ってるとも始まってないんですよ。
できるよ俺たちはと。
手足の長さは変えられない。
でも彼らができない技を開発したら勝てるでしょって考えたので。
そうなったほうがいいんじゃないですか。
高さを競うやつは厳しいですよ。
パワーを競うやつは厳しいですよ。
でもサッカーのようにあれだけ技術性が高く集団で動きやること山ほどあるんじゃないかなって思うんですけどね。
最初白石先生といろんなこと話してて考えてみたらなんで俺たちサッカー界は最初から個で勝てないんだと決めつけるんだと。
上回れないですよ。
でも対等までいけるんじゃねえかと。
個人を彼らと対等または対等に近い状況にすれば組織では俺たちは絶対勝てると。
そのために何をしなきゃいけないかというとまずボール際で勝つ。
それから1試合の走行距離。
だいたい10kmから11kmですよね1人。
それを1人1km多くすると。
そうすると1人選手が増えたのと一緒だと。
10km多くなりますからね。
12人だったら勝てるだろうと。
岡田は前回大会組織に加えて個を磨く事によってベスト16入りを果たした。
では今回のワールドカップ前回を上回る成績を収めることができるのだろうか?
まずはスタートラインを並ぶっていう意味で韓国日本はスタートラインを並ぶとこまできたんですよ。
この前ヨーロッパへ3週間ほど行ってきていろんな監督に会ってきたんですけどスペイン代表のデルボスケなんかはっきり言いましたよ。
どういうことだ?って。
お前らコンフェデすばらしい試合してたぞと。
俺たちはもう日本というのは俺らと同じレベルの国だという認識をしてると。
それくらい言ってたのに僕らは謙虚なんでね日本人は。
いやそうは言ってもってすぐ言っちゃうんだけど。
ほとんどのいろんな監督がそういう言い方をしてましたからね。
日本の選手も何人か見て話しましたけどみんなそこそこやってますし1つ気になるとしたら日本の選手がヨーロッパで活躍してても兵隊が多いんですよね。
誰か中心になるやつがいて兵隊で生きてる。
そうすると日本代表で中心になるとしたら本田香川遠藤とかそういうとこになってくる。
このへんの出来次第でみんなが生きてくるかどうかが決まるのかなとは思いましたけど。
まぁ客観的に見て今の代表っていうのは十分力を持ってると思いますね。
岡田さんに怒られそうなんですけどまぁそうはいってもワールドカップっていうところに行くとなんかまた別の世界があるのかなっていうような…。
頂点に立とうとしたらね。
別のものが絡んでくるのかななんて思ったりもするんですがそんなことないんですか?そりゃワールドカップでの経験値っていうのも必要だと思います。
現実8か国しか優勝してないっていうとこを見てもね。
やっぱりそれ以上に僕が思うのは2010年のワールドカップ前に選手全員に見せたんですよビデオ編集して。
今まで日本がアウェイのワールドカップで1勝もしてないと。
これは戦術で負けたのか?と。
お前らこれビッグチャンスとビッグピンチ失点全部見てみろ。
これ戦術でやられてるか?と。
こいつがたった1回まぁ大丈夫だろうと思って行かなかったからやられてんだろ。
こいつスライディングしてたらこれ得点やられてないなと。
こいつがまだ来ないだろうって歩いてるからゴールにならなかった。
そんなんばっかですよ。
要するに一人ひとりがどんなことがあっても勝ちたいっていう強い執着心を持ってやるかどうかっていうところにかかってると思ってるんですよね僕は。
だから今だいぶそういうものを感じだしてる…。
ヨーロッパでやってる選手なんかは。
そこで今回の大会っていうのは期待してますけど最後もしワールドカップは別だっていうもんがあるんならそれがより国を背負って立つっていう強い気持…。
もっと高いレベルなのかもしれないね。
これでいいの?
(笑い声)
このあと2014/05/17(土) 23:30〜23:55
テレビ大阪1
FOOT × BRAIN【岡田武史に聞くアジアサッカーがW杯で勝つには?】[字]

岡田武史前日本代表監督が2週連続登場!今回のテーマは「アジアサッカーの未来」!W杯で2度代表を指揮し、さらには中国で監督を務めた岡田氏にしか聞けない話が満載です

詳細情報
番組内容
今回岡田武史前日本代表監督を招いてのテーマは、ずばり“アジアサッカー”。日本代表を率いてW杯ベスト16、さらにはその後、中国のクラブを率いた稀有な存在である岡田氏はアジア全体を語ることのできる唯一無二の存在と言える。岡田氏にW杯、さらにはその先を見据えたアジアサッカーの未来はどう映っているのか?日本人としてW杯を率いた唯一の監督・岡田武史に聞く!必見の1本です。ご期待ください!!
出演者
【司会】
 勝村政信、杉崎美香
【ゲスト】
 岡田武史(前日本代表監督)
【解説】
 武智幸徳(日本経済新聞)
 秋田豊(元日本代表)
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