うわ〜っ!やっぱり霜降り肉最高!日本が誇るお肉の芸術品は海外でも大人気。
そんな日本の霜降り肉に忍び寄る…和牛ならぬWagyu!こ…これは一体!
(2人)おはようございます。
片山さんすごいな〜今日!牛肉という事で私片山カウボーイならぬカウガールで決めてみました。
イヤッフ〜!いいな〜。
という事でせ〜の!本当にいっちゃう?えいっ!よいしょ!お〜すご〜い!連れてきちゃったの?連れてきちゃいましたよ。
今日のテーマは牛肉の中でも「霜降り肉」という事でこちらは12年前史上最高値をつけた松阪牛なんですよ。
うわ〜立派だ。
一体いくらの値をつけたでしょうか?ずばりハウマッチ?う〜ん。
3,000万円でもすごいと思うけど3,000万円!ブ〜!答えはなんと5,000万円の値をつけたんです。
すごい!高値の秘密は美しい毛並みそして肉づきのよさ。
世界でも唯一日本だけが極めてきた飼育技術があってこその霜降り肉なんですね。
ところがライバルが出現しています。
えいっ!おおっ!その日本の霜降り肉に対抗して出てきたのがこのオーストラリア産のWagyuなんですね。
なるほどね。
価格が安いそしておいしい。
今世界を席けんする和牛ならぬWagyuですね。
そうなんです。
まずは迎え撃つ日本の生産現場。
世界最高峰の霜降りを作る技術ご覧下さい。
伝説の霜降り名人を訪ねてやって来たのは松阪市深野地区。
そうこの人こそ名人。
栃木治郎さん御年81歳。
毎年開かれる松阪牛のコンテストで…
(取材者)そちらは?それにしてもよい霜降りのお肉とはどうやって決まるのか?先週の放送からおさらいです。
こちらが現状の牛肉の格付け基準まとめてみました。
牛肉は一頭の牛からどれだけ肉が取れるかを意味するA〜Cというアルファベットと脂肪交雑いわゆるサシの入り方などで評価されます。
つまり一頭の牛からたくさんの肉が取れてたくさんのサシが入っていれば最高級A5の霜降り肉という訳。
そんな霜降り肉を生み出す栃木さんの名人技とは?まずはエサ。
トウモロコシや大麦大豆の搾りかすなど霜降り一筋65年の栃木さんが独自に配合して作る高カロリーなエサ。
これを朝晩2回3年間与えて太らせるんですが…問題は食の細さ。
おなかに肉がつくと胃が圧迫されて食欲がなくなってしまいます。
そこで栃木さんが与えるのは…。
(栃木)これビール。
一日一本ビールを飲ませると食欲が回復するというんです。
続いて栃木さんが取り出したのは…あれっ栃木さんが飲んじゃうの?なんと牛の体に吹きつけて全身を優しくマッサージ。
何でもこうすると皮下脂肪が赤身に染み込みサシが入りやすくなるんだそうです。
名人の神髄に迫れないディレクター…。
…とちょっと油断した隙に動き出した栃木さん。
そう極上の霜降りを生み出す名人の極意…牛のストレスを発散させ食欲を増進させるのがねらいです。
こうして栃木さんは一頭に3年の月日をかけて最高級の霜降り肉に仕上げます。
実際A5の霜降りは貴重なお肉。
その量市場に出回る国内産の牛肉のうち僅か1割にも満たないのです。
ところが今最高級霜降り肉が大量に生産されているという情報が!ありました!山盛りのお肉。
しかも全てA5。
その正体は?…という訳でやって来ました鹿児島県。
ウワサの牧場には牛!牛!牛!その数なんと…しかも出荷される牛の7割以上が最高ランクのA5だというではありませんか!おはようございます。
おはようございます。
こちらが牧場主の野喜久雄さん。
A5の牛を大量生産する野さん。
その秘密は手帳の中にありました。
書かれていたのは子牛の3代先まで遡った親の名前。
つまり血統です。
というのもサシの入り方と肉づきは親からの遺伝に左右されます。
そのため血統のよいオス牛の精子は高値で取り引きされるほど。
問題は母牛。
どんなに血統がよくても年に1頭ほどしか産めません。
そこで役に立つのがあの手帳。
どの親からどんな子が生まれたのかという子牛3万頭のデータ。
これを基にフィーリングではなく論理的に父親と母親の相性を分析。
確実にA4からA5になる子牛をたくさん確保するんです。
更に子牛の育て方にも秘密が。
野さんは通常よりも2か月早い生後11か月目からトウモロコシなど高カロリーなエサを与えます。
そうする事で霜降りの元となる脂肪細胞が増えるといいます。
ところが問題になるのが人間と同じメタボ!高カロリーなエサを与え過ぎると内臓疾患などの病気にかかってしまいます。
そこで欠かせないのが牛の健康管理。
飼育担当者が一日3回毎日決まった時間に見回ります。
うん?
(取材者)何が?
(取材者)この手前のやつですか?素人目には見分けがつかない僅かな兆候も見逃しません。
日本人ならではのきめ細かい飼育技術で最高級の霜降り肉は作られるのです。
ところが今気になる動きが!なんと日本の和牛のDNAが海を渡ってオーストラリアに。
現地では和牛ならぬWagyuと銘打って霜降りの肉となる牛が次々と生産されているんです。
そしてその霜降りの肉が再び海を渡って日本の焼き肉店へ上陸。
むむっ!発見!オーストラリア産Wagyu!驚くのはその安さ。
この店では国内産の3分の2の価格で調達。
気になるお味は?にわかに始まった和牛とWagyuの対決。
さあ一体どうなるの?スタジオには野さんの牧場から届いたA5ランク霜降り肉のステーキをご用意しました!いや〜幸せですね〜。
いい香りが。
先週に引き続き自称お肉のソムリエの南野さん。
本当いい匂いします!だって相当お好きで相当召し上がってるんですよね。
牛牛豚鶏牛豚牛食べてますからね。
そして今朝も牛!牛!早速召し上がって下さい。
うわ〜これすごいですよ〜。
うわっ!やわらか〜い。
ナイフの入り方がもう違いますね。
んっ。
本当に震えてらっしゃいましたよ。
おいしい!うわっ!溶けて…。
あっどんどんどんどん!
(笑い声)フフフフフフフ。
(笑い声)
(南野)脂のね後味もすごくいいんですよ。
しつこくないですね。
(南野)しつこくない。
さっぱりふわ〜っとね。
とろけていくような。
(南野)何だこれっていう…。
すごいですね。
日本の誇りですよね。
世界的にはやっぱり放し飼いですね。
たくさんの牛を外で放牧をするというのが主流ですので。
あんな感じで一頭一頭管理するのは非常に…まねしようと思ってもできない。
あれは日本だけですか?ああいった飼育の徹底ぶりは。
1頭ずつを栄養管理してしかも血統まで遡って管理をして独自の牛肉の世界を日本は作り出したと。
でもここまで研ぎ澄まされたこの世界を今や脅かすのが南野さんオーストラリアの和牛ならぬWagyu。
Wagyuですね。
ちょっと気になりますよね。
気になります私知らなかったんで。
品質的には日本の霜降りとオーストラリア産のWagyuというものはある程度住み分けが既にできている。
やはり日本の方が?そうですねランクが規格が違いますから。
それよりか私が心配しているのは…そうなんですか?そうなんです。
まさにそのとおりなんです。
こちらご覧下さい。
家庭で1人あたりどれだけお肉を食べているのかその消費量を示したグラフなんですけれども豚と鶏に関しては年々上がっていますよね。
さあ牛はどうかというと…。
2000年以降下がって伸び悩んでいる。
こういった事実があるんですね。
まず2000年口蹄疫が発生しましたね。
ちょうどその2000年でガクッと…。
(浅川)ガクッと下がって。
あと値段も牛肉が一番高いですので豚や鶏に移っていったと。
いいものを作っても買って下さる皆さんが少なくなってくるという事はこれは非常に厳しい状況ですよね。
厳しいのは事実ですね。
生産者サイドがもっと手ごろに食べられる牛肉を作るための工夫をしなきゃいけない。
ひと言で言えば…ただ相当難しそうですけどね。
そうなんですよね。
でも大丈夫です。
実は既に生産コストの削減に動き出した農家があるんです。
日本最大級といわれるこちらの牧場。
なんとおよそ7,000頭の牛がいるんです。
すごい。
あまりにも数が多いのでエサやりもダイナミック。
そこでコストカットのアイデアその1がエサなんですね。
もやし?このもやしのほかにも…工夫してますね。
もちろんただ食べ物の残りを与えているという訳ではないんです。
獣医師と一緒に栄養成分を分析してバランスのよい食事を作り出しています。
更にコストカットのアイデア2つ目は子牛の繁殖。
実は生産コストの半分は子牛の仕入れ代なんですね。
そこで自前で子牛を繁殖させてコストカットという訳なんです。
さあ突然ですがここで問題です。
1頭の和牛を生産するために必要な生産コスト…さあコストカットを徹底した松永さんたち。
ハウマッチ!それではお答え下さい。
南野さん「70万円」。
カビラさんも「70万円」。
隣見てませんよ。
(南野)私も見てないですよ。
さあ正解は1頭65万円。
おっ!ほぼ…。
うんなかなか。
あ〜。
ほぼいいんじゃないですか。
30%近くは…。
カットできるんだ。
カットできているという事なんです。
コストを下げる事によって何のために下げるかというとお客さんに喜んでもらうために彼のような方が価格破壊できるかという事ですね。
今まで食べた事ない人にどれだけ食べてもらうか。
南野さんのように食べている方に「2倍食べて下さい」と言ってもなかなか…。
安くなればもっと食べる。
でも国内の消費も人口がいずれどうなるのかという心配もあったりとかしますよね。
これはどうすればいいんでしょうね?当然人類はたくさんいますから。
お客さんは日本人だけじゃないですから。
世界中で牛肉食べますので外に打って出ると。
海外に打って出るという話がありましたけれどもこちらをご覧下さい。
牛肉の輸出量を示した2013年のデータです。
アメリカを見ますと輸出量は117万トン。
そしてオーストラリア109万トン。
結構きっ抗してますね。
さあ日本の牛肉の輸出量どれぐらいだと思いますか?南野さん。
10あります?もっと低い…?分かんない。
さあ日本の輸出量はこちら。
えっこれ印刷ミスでしょ?これよ〜く見て下さい。
う〜っすらあるんです。
正解は900トン。
1,000にもならない。
ちゃんとうっすら。
う〜っすら1mm。
本当だ!これミクロンの世界でしょ。
でもちゃんと線引いてあるんです。
やって来ました港町神戸。
ここで今毎日行列ができるほど人気なのが…。
そうステーキ!神戸ビーフを目当てに世界中から観光客が押し寄せています。
さてさてそもそも神戸ビーフとは肉質のよい兵庫県産の但馬牛のお肉でサシの具合が4等級以上の最上級品だけをいいます。
その神戸ビーフの名が世界に広まったのは明治維新の頃。
神戸にやって来た外国人が食べたところそのあまりのおいしさにびっくり仰天。
日本の牛肉イコール神戸ビーフとなって世界中に広まったといわれます。
それなら日本の最高級の牛肉を世界に売りまくろうという男が登場。
(取材者)おはようございます。
おはようございます。
牛肉一筋35年食肉卸大手の平井博勝常務です。
…と肉の仕入れにやって来た平井さん。
勝負は競りが始まる30分前から始まります。
同じ最高級ランクの格付けの中から更によいものだけを見極めていく平井さん。
この日競りに出された牛は全部で52頭。
次々と競り落としていきます。
(場内アナウンス)「1,967円462番さん」。
この日買ったのは52頭中なんと17頭。
日本の牛肉輸出のおよそ1割を扱う平井さん。
その量年間80トン。
でも平井さん全然満足していません。
日本からの牛肉輸出が少ない訳。
そこには加工処理施設の衛生基準の壁があったのです。
日本が初めて牛肉を輸出したのは1991年。
当時食品安全監視員だった森田さんはアメリカの厳しい要求に驚きました。
1991年当時衛生基準をクリアした処理施設は僅か3か所だけ。
その後徐々に施設の整備も進み輸出量が300トンに近づいた2000年。
日本の畜産業界を悲劇が襲ったのです。
次々に襲いかかった家畜伝染病。
世界の多くの国が日本産牛肉を輸入禁止としたのです。
その間にじわじわと勢力を伸ばしたのが横文字の「Wagyu」。
オーストラリア産のWagyuが日本の和牛がいないうちにと海外の高級肉市場を席けんしてしまったのです。
香港の高級レストラン。
オーストラリア産Wagyuを日本で作られた霜降りだと思って食べている客もいます。
日本は2010年にも口蹄疫に苦しめられますが復活。
日本和牛の巻き返し。
平井さんもこのチャンスを逃すまいとヨーロッパ最大級の食肉卸を招いて契約交渉。
勢いに乗る平井さん。
現在香港をはじめ5つの国と地域で輸出量を拡大。
現地のパートナーと組んで次々に和牛専門店を展開。
本家本元の霜降り和牛の力を見せつけようと意気込んでいます。
う〜ん本当ですよね。
もう日本のこのとろける霜降り食べたらみんなびっくりして病みつきになると思うんですけどね。
浅川さん本当チャンスはまだまだありますよね?そうですね。
日本が今輸出しているというのは僅か58億円。
世界の牛肉の輸出額というのは約5兆円ありますからこれはもう大体1000分の1程度という事ですよね。
確かに過去5年1.5倍ぐらい増えてるんですけれども世界市場に比べたら本当に微々たるもので今後どうやって広げていくかと。
でも例えば命の安全を守る衛生基準は日本の各施設は当然クリアしている訳ですよね。
クリアしているけれども…なるほど。
例えばヨーロッパであれば牛がいわゆる苦しまないかとか苦痛に感じないかといったアニマルウェルフェアという概念が。
動物福祉って直訳すると。
(浅川)そうです。
そういう事です。
もう一方今経済が伸びているイスラム圏がありますけどもハラールという。
聞いた事ありますか。
基準がですね一つの宗教的な儀式というのをクリアをしてないと不浄の肉という事で食べちゃいけないという事になりますので。
日本はいろんな面きちんとした国なんでその辺もすぐにクリアできそうな感じもしますけどね。
つまり牛肉の生産農家特に新しい事しなくていいんですよ。
いわゆる加工処理設備が基準をクリアできるかという事なんですね。
そういう輸出への扉を開く施設の整備が待たれると。
そういう事ですね。
日本は改善の国じゃないですか。
ほかの国の食文化に取り入れられる事でそれが逆輸入という方法もありますし。
教えに行きたいですね。
メニューとかでね…何となく僕…ごめんなさい専門家でも何でもないですけどやっぱりジャパニーズスタイル焼き肉から入った方がいいかなっていう。
ちょっとバーベキューに近い感覚があるから。
そうなんですよ。
アメリカでよく通販番組があって例の卓上のガスコンロありますよね。
あれと何となくこのプレートをセットにしてなおかつ薄切りがこうだっていうような形でオールワンパッケージでいけないかなと思うんですけどね。
全ての業界のね…。
だってお米だって一緒に食べたらおいしいし。
いろんなのがセットで。
ちょっとアイデアも必要ですねこれ。
何となくね29ドル99セント辺りでね。
「安い!」みたいな。
それで「オンユアテーブルヒアカムズ」。
(英語で)これいけると思うんですけどね。
本当だ。
「欲しい欲しい」って。
片山さん牛だけにもう一案あります。
何でしょう?和牛の魅力メジャーリーガーの皆さんにちょっと広告塔になってもらってアピールしてもらいましょうよ。
それはいいかもしれない。
一緒になって「和牛はすばらしいんだ」と言えばよりこの日本が誇る和牛霜降りの技術伝わるんじゃないでしょうか。
伝わると思いますよ。
世界の喝采が待っているという事で選曲はLadyGaga「Applause」。
2014/05/18(日) 08:25〜08:57
NHK総合1・神戸
サキどり↑「フレっ!フレっ!霜降り! がんばれ和牛!」[字]
絶品!霜降り肉★究極のサシを生み出す名人技★油断禁物!忍び寄るオーストラリア産「Wagyu」★狙え海外市場!ニッポン輸出戦略★驚きのコストダウンでおいしい牛肉を
詳細情報
番組内容
日本の技術の粋を集めた霜降り和牛。ところが輸入牛肉の関税引き下げやオーストラリア産“Wagyu”の台頭などで油断禁物という状況。どっこい、飼料の工夫や品種改良などで飼育期間を短縮するなど、各地の牧場で低コストでも最高級の肉質をキープしようと動きが!一方、オーストラリア産Wagyuが勢力を拡大する中、日本も積極的に輸出を進めようとする動きも!輸出振興が期待されている和牛。果たして畜産業の行く末は!
出演者
【ゲスト】南野陽子,農業ジャーナリスト…浅川芳裕,【キャスター】ジョン・カビラ,片山千恵子
ジャンル :
情報/ワイドショー – その他
ニュース/報道 – 経済・市況
バラエティ – その他
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