世界の果てまでイッテQ! 2014.05.18

今夜、完全公開。
きれいにはっきり見えます!エベレストだって。
あれかぁ。
でっかいなぁ!
イッテQ!登山部世界最高峰エベレストへの挑戦。
集大成じゃないですか、今までためてきた5年間の。
目標はもちろん、もうてっぺんですよ。
これで終わりにしようとは思ってるんですけどもね。
けじめつけたいなとは思ってる。
だが、そのチャレンジは、1か月で幕を閉じた。
ことし絶対登るんだっていう思いが強かった分、そう簡単には。
登頂断念。
今夜、その一部始終をお伝えします。
謎解き冒険バラエティー、世界の果てまでイッテQ!
さあ、すでにご存知かと思いますが、イッテQ登山部、エベレストに挑戦しましたが、今回は断念となりました。
でもそこに至るまでの経緯を、きょうはもう丸々1時間。
そうですね。
1か月ぐらい山生活をずっとしてきて。
高度順応をずっとしてきたわけだよね。
2014年4月10日。
エベレストを擁する国、ネパール。
イモトは、その首都カトマンズに降り立った。
まずは恒例のヘアカット。
ショートカットはもちろんなんですけれども、ちょっとおしゃれにしたいんで。
蒼井優さんみたいに。
これと同じにできる?セイムね。
セイム。
一番今までマジでいい感じしますね、おしゃれになってるかもしれない。
しかし、1時間後。
出来ました。
どうでしょう?私的には今までで一番いい感じになったと思いますね。
シャギー…。
蒼井優などみじんも感じないが、本人が気に入ってるなら何も言うまい。
主任、お願いします!
ちなみに石崎主任は。
貫田スタイル。
天国じじいに憧れて、この髪形にしました。
確かに舎弟みたいな感じしますけどね。
こうして、準備万端整えた登山部は、エベレスト登頂を夢見て、ヒマラヤ山脈へと入った。
ヒマラヤ山脈が見えてきました。
すごいな、やっぱ。
眼下にそびえ立つ世界の屋根、ヒマラヤ。
神々の座と呼ばれる8000メートル級の明峰が連なるこの偉大な大地。
その頂点こそ、この星のすべての冒険家が憧れるエベレスト。
だが、すぐにそこを目指すわけではない。
ガイドチームは繰り返しミーティングを行い、より安全性を追求したスケジュールを作り上げた。
通常、エベレスト登山は、ベースキャンプとキャンプ2を行き来しながら、高所に順応するのが一般的。
対してわれわれが高所順応を行うのは、エベレストから30キロ離れたメラピークという山。
それはなぜか。
一番大きなことは、リスクを避けると。
アイスフォールの往復を省いてる戦術ですね。
エベレストで最も危険なアイスフォール。
高所順応の行程で、ここを何度も行き来するリスクを、なくす作戦だった。
そしてまさに、このアイスフォールで、1週間後、エベレスト史上最悪の事故は起こるのである。
だが、そんなことなど予想だにせず、イッテQ!登山部は順応の山、メラピークのふもと、コーテ村に入った。
とりあえずこのコーテという村に2泊して、そこからメラピークを目指したいと思います。
ここでイモトを支えてくれるガイド陣と合流。
それではエベレスト登山隊メンバーを紹介しよう。
プロジェクトのすべてを統括するのは、天国じじいこと、貫田宗男。
国際山岳ガイド、角谷道弘。
エベレスト登頂初挑戦の若手クライマー、中島健郎と、三戸呂拓也。
エベレストをはじめ、8000メートル峰を4座登頂、ムードメーカー、奥田仁一。
さらに、最強の助っ人として招へいしたのは、倉岡裕之。
エベレスト登頂6回と、日本人第2位の記録を持つ男。
昨年、三浦雄一郎氏のエベレスト遠征で登攀リーダーを務め、その偉業達成の戦略を担った。
そしてチームドクターとして、武藤文隆医師も同行。
山に詳しい方が見たらスゲェなっていうメンバーですよね、これ。
最強のガイドチームですよね。
オールスターだ、山の。
山岳カメラマンは、石井邦彦を中心とする3名。
音声は、イモトの精神安定剤、廣瀬あかり。
登山部主任、石崎と小野寺ディレクター。
そしてADは、トリオ漫才でおなじみの、藤野と柏田。
あとシェルパさんがね、助っ人の。
前よりちょっと人数増やして16人。
登山のエキスパート、シェルパ。
それはヒマラヤに住む山岳民族。
高所にめっぽう強く、ルート工作やキャンプの設置など、世界各国から来る登山隊をサポートしてくれるプロフェッショナル。
そのシェルパのリーダーを務めるのは、ペンバ・ギャルツェン。
エベレストを11度制したこの男が、われわれを支えてくれる。
日本人16名、シェルパ24名、総勢40名で目指す世界最高峰。
絶対エベレスト登るぞ!エイエイオー!
4月13日。
雲一つない快晴。
望むは、雪化粧をまとうメラピーク。
いよいよ、エベレストに向けての第1ステージが始まる。
一応、6000メートルですし、ここは全員クリアして、エベレストに向かうということなんで、気を締めて、きちんと登ってもらいたいですね。
さあ、いよいよエベレストに向けてね、一歩始まりますけど、きょうの行程は?
きょうはですね、ゆっくり歩いて3時間。
3時間?
標高6461メートルのメラピーク。
まずは、そのベースキャンプまで5日かけて登る。
ついに始まった、2か月にわたる人生最大のチャレンジ。
それぞれがなみなみならぬ決意で、この地へとやって来た。
集大成じゃないですか、今までためてきた5年間の。
すべては本当にキリマンジャロからこのエベレストを目指したんだなと思うと、なんだろうな、こう、なんかやってやろうっていう気持ちはありますよね。
あとなんかこう、こういうインタビューとかも、このメンバーも、なんかもしかしたら、これが最後じゃないかみたいな、考えたくないけど、っておもうと、みんなでやってやろうという感じにはなりますよね。
イモトをここまで引っ張ってきてくれた角谷さん。
2年前の滑落事故で負った大けがから血のにじむような努力で復活。
昨年、イモトと共に8000メートル峰マナスルを制した。
そんな角谷さんにも特別な思いがある。
これで終わりにしようとは思ってるんですけれどもね。
やっぱり人間、潮時っていうもんがあるし、体も使えばあまりよろしくないというのは分かってることなんで。
僕も登りたいなとは、けじめつけたいなとは思ってるんで。
そして中島、三戸呂の若手クライマーは、世界最高峰初挑戦。
皆さんと一緒にね、スタッフ含めて、頂上に行ければと思いますけども。
自分の中では最も登りたい山の一つです。
それはずっと、変わってないですね。
今回もチャンスをもらえてすごくうれしいです。
さらに、登山部主任、石崎。
イッテQ登山部が始まって、ちょうど5年目になるんですよね。
キリマンジャロの頂上に行ったときに、僕はもうエベレストへ行く構成みたいなのがもう出来てて。
えっ?聞いてないし、まずあなた、キリマンジャロの頂上、立ってないですもんね。
俺の頂上あったじゃん、俺の頂上。
ちょっと見返してやりたいって気持ちがあるんですよね。
俺、ヘタレディレクターって言われてるの知ってる?俺、結構言われてるのよ。
それ身かえ…。
これ、すごいですね。
これ、5年前だったら、もうこの高度でもう、結構みんな、はぁはぁしてて、息もつらかったと思いますよ。
すごいね、5年でこんなに人って成長するんだね。
やっぱ年に1回ぐらい、自分を限界まで追い込む作業をするのは大事だなって思いました。
試される肉体と精神。
この一歩一歩は、必ずや世界最高峰へと届くはず。
そう信じていた。
見えてきました。
こちらが、きょうの宿です。
そして始まる2か月間のテント暮らし。
ご存じのとおり、イモトが最も苦手とするところ。
やっぱ前回マナスルで、やっぱ匂いが大事ってことがあったので、アロマの匂いがあるんで、いつでも言ってください。
これがまず、そのルームスプレーっていって、今、入れ替えてきたんだけど、めっちゃいい匂いすんの、これ。
いくよ。
あぁ、なんか、あれだ。
これ、部屋にする匂いだけど、もう自分にしてんの。
もう、くせぇから。
本当は部屋用だけど、自分用にしてっから。
この匂いグッズは、これもあるから、ほら、これも。
何それ?何それ?
こうやって、塗りまくってるの。
女だね。
女でしょ。
もう廣瀬さんよりいい匂いさせてっから。
匂いは、みんな褒めてよ。
風呂もなければ、トイレもない。
ただ山と向き合う生活。
それでもここに来た者にしか味わえない仲間との絆や、それを取り囲む雄大な世界が、ここにはある。
やがて踏みしめる世界最高峰を思い、眠りについた。
しかし翌日。
メンバーに高山病の症状が出る。
最も重症なのは石崎主任。
頭痛と吐き気を訴えた。
頭痛いですか?
うーん。
横になってれば大丈夫なんですけどね。
動いていると。
1錠のんでみて。
武藤ドクターの診断により、酸素吸入で状態の改善を図る。
標高は4000メートル。
予想より早い高度障害。
そして、AD柏田も。
いや、今から、おならだと思ってしたら。
嫌だ、最悪。
ちょっとダウンパンツ汚しちゃった。
洗う…。
嫌だなぁ。
みんな体調よくないみたいですね。
体調崩すっていっても別にかまいませんので、それを乗り越える精神力ですかね。
しかし、2人の闘争心はすでにどん底。
俺、エベレスト行けないかもしんない。
はぇえなぁ。
もう、はぇえよ。
心折れ過ぎだよ。
きょう一日、待ってみましょうよ。
隊は、メラピークのベースキャンプに向け、再び前進。
石崎も少し元気に。
最後歌いたいな。
少しも寒いないわって言いたいんですよね、めっちゃ寒い所で。
こうして序盤はゆっくりと歩みを進め、おのおの順応に努めた。
そして迎えた4月18日。
いよいよメラピークのベースキャンプ。
かなり、4900メートルに到達します。
ゆっくりゆっくり行ったほうがいいですよ。
順応だからゆっくり行こう。
快晴のヒマラヤ。
だがイッテQ登山部がメラピークのベースキャンプを目指したこの日、およそ30キロ離れたエベレストでは、史上最悪の事故が起こっていた。
4月18日、この日、エベレスト史上最悪といわれる事故が起こった。
一方、イッテQ登山隊はそこから30キロ離れた、順応の山、メラピークのベースキャンプに入った。
ここがですね、われわれがちょっときょうから何日間か滞在するベースのカーレという場所です。
そして到着と同時に、事故のニュースは飛び込んできた。
けさね、なんか、アイスフォールが崩れて、シェルパ13人、6人死亡の、7人行方不明。
詳しくはまだ分かってない。
ニュース?
うん、エベレストのほう、こっちじゃないんだけど、エベレストのほうなんだけど。
アイスフォールが崩れて。
マジ!
シェルパさんが結構亡くなったらしい。
うそ!
6人死亡で、7人行方不明みたいよ。
それ、われわれも通る所だったんですか?
われわれも通るルートですね。
その通過の確率を少なくするために、メラに来ている。
エベレスト登山において、最も危険とされる場所、アイスフォールで起こった事故。
犠牲になったのは、キャンプを設営するため、先行して登っていたシェルパたち。
アイスフォールを渡るためのはしごが折れ、立往生していた50人に、雪崩が直撃した。
エベレスト遭難史上、最大級じゃないですかね。
今回、やめようとかっていう判断をする隊も?
うーん、まだ聞いてないですね。
たぶん、ないんじゃないかと思ってますけどね。
エベレストのシェルパは500人以上いるが、皆、仲間。
イッテQチームのシェルパ頭、ペンバさんも多くの友を失った。
これまで何十年もエベレストで仕事をしてきましたが、これほど大きな事故は初めてです。
たくさんの仲間が命を落としたのは残念ですが、われわれはプロとして、最後まで皆さんをサポートします。
エベレストから30キロ離れたここには、まだ詳細な情報が入ってこない。
不確定な臆測に振り回されるより、今は目の前のことを一つ一つやるしかない。
われわれは高所順応を続けることを決めた。
それじゃあ、ちょっとみんな、いいっすか?アテンション。
きょう、エベレストのアイスフォールのC1のちょっと下ぐらいで大きな崩壊があって、知っているシェルパももう亡くなりました。
私の知ってるシェルパもね。
今、来ているシェルパさんたちの親戚の方も亡くなってるし、非常に残念ですけども、今のところ、続行ということで。
山の仲間なんで、われわれもちょっと黙とうしたいと思います。
じゃあ、黙とう。
事故の翌日。
そのニュースは日本はもとより、世界中で報じられた。
まず決まったのは、亡くなったシェルパに哀悼の意をささげ、1週間、エベレストを閉山すること。
今後、事態はどのようになるのか。
いまだかつてない規模の事故ゆえ、それは誰にも分からなかった。
われわれに唯一できることは、臆測を捨て、万全の準備を整えることだけ。
ひとまずは、このベースキャンプ周辺で5日間、順応に集中する。
今ですね、5000を越えました。
でもさ、まだまだ上の山があります。
5000来たのに、まだ見上げるものがいっぱいあるんでね。
でかいんだな、ヒマラヤ山脈。
そんな順応のさなか、再びニュースが入ってきた。
一部のシェルパたちが亡くなった仲間の遺族の補償や保険などの問題が解決されなければ、山には入らないと訴えているという。
今、ベースキャンプは非常に混乱している。
ことしの登山を全面中止にすべきだというシェルパと、続行すべきだというシェルパで、意見が対立しているんだ。
シェルパの協力なくして、登山続行は不可能。
ことし、エベレストに集まった31の登山隊のうち、事故でシェルパを失った隊は、すでに撤退を決めた。
すでにもう5隊、もうことしはもうできないということで、たくさんシェルパさん亡くなって、事実上、荷揚げできなくなって、そういう今、非常に厳しい状態にあります。
シェルパだけではない。
登山隊が次々とリタイアすれば、残された隊も登頂は難しくなる。
なぜなら、登山ルートは、多くの隊が協力して整えるからだ。
いつも登山隊が集まって、ここの部分は誰がやるとか、ほかの隊と一緒になってやるっていう体制ができてましたから、それが今、崩れつつあるということですね。
最悪の事態を想定すると、もうことしは登れる隊はゼロという可能性もあるってことですか?
ヒメックスしだいじゃないですか。
貫田さんがいうのは、ニュージーランドの登山隊、ヒメックス・ラッセルブライス。
シェルパの精鋭が集まっているチームで、毎年、ルート工作の指揮を取っている。
もしこのチームが断念するようなことがあれば、ほかの多くの隊もそれに続き、結果、登れる隊はなくなる。
雲行き怪しいですね。
今半々みたいなことですか?
そうですね。
撤退という決断も覚悟しなければならない状況。
しかし、結論が出ていない以上、順応だけは進めなければならなかった。
きょうの昼の情報によってスッキリした気持ちで登れないのがちょっと、なんか気持ち悪いです。
まあでもそんなこと言ってもしょうがないんで、とりあえず順応のために頑張ります。
多くの命が失われたという現実は重い。
しかし、このチャレンジに、皆が並々ならぬ覚悟と準備をしてきた。
気持ちは揺れる。
どんな結果でも受け入れなければならないが、まだ止まりたくはない。
自分で線引くときはある程度、納得できると思うんですけれども、ほかからの条件で、線引かれるっていうのは、かなり納得いかないでしょうね。
だが、4月23日、チャレンジ続行を示唆するニュースが入ってきた。
混乱が続く事態に、山を管理するネパール政府が動いたのだ。
あしたの朝一で、観光大臣がベースキャンプに来て、シェルパと話し合いを持ちます。
政府は、シェルパたちにエベレスト登山の再開を要請すると同時に、各国の登山隊に声明を発表するという。
ネパール観光省は、すべての登山隊に遠征を続けるよう、強く要請する。
なぜなら各隊はここに来るまで必要な準備を、すべて行ってきたのであるから。
この雰囲気だと結構納得するんじゃないですか、シェルパさんも。
これでシェルパたちの混乱は収まり、エベレストは例年どおりの体制に戻ると思います。
皆さんの夢はこれから実現するのです。
自体は前へと動き始めた。
登山隊に戻る活気。
再び気を引き締め直す。
日本をたち、すでに2週間。
いよいよあすから、エベレストへ向け、メラピーク登頂に挑む。
現在地であるベースキャンプから3日かけ、標高6461メートルの頂上へ。
そして、頂上直下6400メートル地点で1泊し下山。
順応の山だがここを目標とする登山隊もいるレベルであり、全力が要求される。
ヒマラヤ山脈、いよいよその本丸に踏み込む。
頂上直下で寝るときは、6300なんで、ほぼ全員になんらかの症状、出ると思うんですよね。
デモそれを乗り越えないと、次のステップに進めないので。
この4日後、世界最高峰への挑戦は幕を閉じる。
4月24日。
おはようございます。
おはようございます。
さあ、いよいよエベレスト順応に向けての最終調整、メラピークアタックでございます。
恐らく地獄が待ってると思いますけども、それを覚悟で、でもすべては、エベレストに通じることですからね。
エベレストも見えます。
あっ、本当ですか?私、まだエベレスト見たことないから、生で。
見たいなぁ、早く。
4日後、断念となるチャレンジだが、メラピークもまた、過酷かつ美しい山。
皆さんもしばし、希望をもって登る登山部と同じ気持ちで、この山へのアタックをご覧ください。
なんかすごいきれいに見えるな。
天気は快晴。
そしてイモトの心もまたすっきりと晴れ渡っていた。
登るピークが見えて、前の山モードに戻ってきたのかもしれない。
結構、体力的には元気あり余って、常に角谷さんにぴたっとついてました。
前に行きたいから、抑えきれないんですよね。
頑張ってなんとか日本人女性最年少の記録、取りてぇな。
どっちでもいいよ、俺的には。
えっ?どっち?
日本人女性最年少でもいいし、最年長でも俺はいいと思うから。
いやいや、そこまで私、縛り付けられんの嫌だよ。
誰も生きてないでしょ、この中で誰が生きてるの?そのときに。
嫌だよ、そんなの。
一緒に登りたいんだよ、私は。
今年やるよ、頑張って。
世界最高峰に立つ自分を思い描き、力強く歩みを重ねていく。
貫田さんとディズニーランド行きたいな。
エベレスト終わったら。
それいいよ。
行ったことあるのかな。
実は、イモトと貫田さんは、プライベートでも超仲よし。
イモトは語る。
もし貫田さんが30歳若ければ、確実につきあっていたと。
貫田さんはディズニーランドに行ったことがあるでしょうか?どうぞ。
ディズニーランドは行ったことはないですけど、ディズニーシーは行ったことあります。
どうぞ。
では、エベレスト成功したら、一緒にディズニーランド行きましょう。
どうぞ。
はい、了解!楽しみにしてます。
エベレストの次に登る山は、ビッグサンダー・マウンテン。
それを楽しみに頑張ろう!
この上なく順調に標高5370メートル、キャンプ1到着。
こうやって1日ずつ減っていきますから。
体調不良になる者も出ず、隊の士気は高い。
唯一の問題といえば。
いびきなんですよね。
きょう、近いじゃん。
だから、私、きのうも深夜2時ぐらいから、もうすっごいうるさかったの。
本当に寝られなかったから、あした、これで行くかもしんないから、マジで。
すぐ分かるから、これでたぶん、ぶんなぐっからね、マジで。
横向きで寝て。
横向きで。
4月25日。
天候は晴れ、気温はマイナス8度。
頭痛とかもなく、大丈夫そうです。
きょうの目的地は標高5800メートルのキャンプ2。
ロング撮影班行ってきます。
そうか、ヘリもがんばってください。
メラピークは、ここから美しさを増す。
天国じじいは、中腹からの撮影および空撮のため別行動。
ぼちぼち。
そしてアタック隊も出発。
きょうはいかにゆっくりやれるかだな。
早く着かないように。
きょうは、緩やかな斜面をひたすら登る比較的楽な行程。
広がるのは、世界の屋根、ヒマラヤ山脈。
その絶景。
これをお茶の間にもお届けしようと、撮影班も気合いが入る。
あそこに、前に2人見えているのがうちらのカメラチームなんですけれども、先回りしたりとか、遅れたりとか、もうね、われわれ本隊をはるかに超える運動量なんですよね。
標高が今、5430ぐらいですね。
大体今、近くで見えているのが6000メートル級です。
でもエベレストは、こんなん比じゃないですからね。
もっとでかいんでね。
恐ろしいよ。
とはいえ、ペースは順調。
ここまで万事うまくいっていると思えた。
4月25日。
4時間登り、登山隊はメラピークのキャンプ2に入った。
ここですね。
なるほど、もう崖じゃねぇか、ここ!
ここで仮眠を取り、深夜、山頂に向けアタックする。
さらに頂上直下で1泊し、エベレストへ向け、高所に完璧に順応した体を作る。
この上があるのが、ちょっと怖いわ。
いつもならもうこれでアタックして、帰ればいいんですけど。
今回は頂上で泊まんなきゃいけないから、それがすげぇ不安です。
しかし、泣きを言ってはいられない。
見据えるは世界最高峰。
だがこのとき、エベレストのベースキャンプでは、予想外の事態が起こっていた。
各国の登山隊に遠征続行を要請し、シェルパとの交渉に臨んでいたネパール政府。
だが、その交渉はまとまらず、行くべきと主張するシェルパと、中止だというシェルパ、依然二分状態のまま。
その知らせが、ふもとの貫田さんに入った。
がっかりですよね。
再び、事態は五分と五分に。
世界25隊が、また宙に浮いた状態となった。
登頂前、ちょっと申し訳ないですけども。
その状況は、すぐさまアタック隊にも知らされた。
理由はなんですかね?
その理由がよく、いまいちちょっと、きのうの政府発表の話と180度違うんで、ちょっとよく分からないんですけども、たぶん、なんかあったんだと思いますけれども。
だからもうきのうの感じとは、180度かわちゃったらしくて、貫田さんもちょっとよく分からない、理由が分からない。
ガイドチームにも衝撃が走る。
ここで再び動向が注目されるのが、ヒメックス隊。
シェルパは精鋭ぞろいのプロフェッショナルたちで、自分たちが世界中の登山隊の鍵を握っていることも自覚している。
このチームが断念するようなことがあれば、ほかの多くの隊もそれに続き、登山続行は不可能。
彼女はああいうタイプなんで、一応、下に行って、本当にすべての判断が出るまでは、一応ないしょにしてもらったほうがいい。
分かりました。
了解です。
そうですかぁ。
心が揺らげば、道のりはより過酷になる。
まだイモトには知らせない。
結果、残酷な判断になってしまったが、このときはそうせざるをえなかった。
午前4時、どう転ぶか分からぬまま、メラピークにアタック。
おはようございます。
おはようございます。
今ですね、朝の4時でございます。
気温のほうがマイナス14度。
でも風がないので、そこまで激さむというわけじゃないですけど。
ここから約6時間ぐらいですかね?
そうですね、ゆっくりゆっくり行って。
6時くらいの行程でピークを目指して。
そこで寝ます。
きょうはそこで出るっていう。
OK、行きましょう。
メラピーク、最終アタック開始。
天気は快晴。
風も穏やか。
この上ないコンディション。
きれいだね、りょう線が。
きれいな朝日が撮れるかも。
御来光よりも先に姿を見せてくれたのは、イモトが思い続ける世界最高峰だった。
黙ってましたけど、あの三角形のがエベレストだと思います。
えっ?あれ?
そう、正面の。
あのでかいやつ?
そうです。
やっべぇ。
超でけぇんだけど!
白み始める空。
それを貫くようにそびえる、あれこそが人生で初めて見るエベレスト。
ちょっと泣きそうですね。
なんか分からないけど、エベレスト見たら。
あいつのせいでって思いとか、でもなんか、あいつのおかげでとか、なんかいろんな思いはありますね。
エベレストに立ちたい。
その夢を抱いて5年。
それゆえ求められた途方もない努力と苦しみ。
だが、それと同時に得られた、掛けがえのない仲間や、己の限界を超える達成感。
わー、めっちゃうれしい。
ここまでイモトを成長させてくれたのもまた、エベレストだった。
でも、立ちたいですね、あそこのてっぺん。
一番高い所ですからね。
世界で一番高い所ですからね。
登ろう、登ろう。
登ってみよう。
上から見たほうがきれいだ。
願わくば、あの高みに立ち、仲間と喜びを分かち合いたい。
その希望は、最後の最後まで捨てはしない。
午前5時30分。
待望の御来光。
あー、きた、きた。
御来光、きました!ちょうど雲の合間から見えております。
完璧な御来光とはいえないですけど、これはエベレストにとっておきましょう。
いやー、いいね、これこれ。
ここから一日が始まる気がしますね。
あったかくなったねぇ。
一気に元気出ますね、やっぱ太陽当たると。
エベレストを目の当たりにし、イモトの闘士は燃え上がる。
今6000越えました。
ついに越えました。
ついに。
すごい雲海。
もう雲が真下です。
完全に結構空気も薄くなって、苦しい感じがします。
頂上に近づくにつれ、風が強くなってきた。
やっぱ6000過ぎると空気薄い。
一歩が重い。
ファイト。
そしてついに、ヒマラヤ6000メートル峰メラピーク。
その頂上を捉えた。
あれ、頂上。
あれだ。
ようやくメラピークだ。
頂上が見えました。
空の色がすごい、全然違うね。
なんか濃いよ。
すげぇ青だ。
ここまで穏やかだった斜面だが、最後の最後に難関が立ちはだかる。
あそこ、10メートルくらいちょっと、急な斜面が。
ユマールつけて登る。
頂上へと伸びる高さ10メートルの垂直の壁。
ここで、空撮隊の天国じじいが駆けつける。
来たぞ!ヘリ。
よし!いいぞ!テンション上がるね、ヘリ。
ヘリ来ました。
30歳若ければ、イモトの理想の人、天国じじい参上。
標高6400メートル。
宇宙を感じさせる濃いブルーと、とけることのない純白の雪と氷河。
そこに食らいつく登山隊。
最後のちからを振り絞り、垂直の壁に挑む。
これまでの登山でイモトは学んだ。
どんなにつらく苦しくても、前にさえ進めば、いつかは頂上に着く。
それは世界で最も高い山とて同じこと。
打ち負かすべきは自分自身。
やっぱしんどいな。
6000で無酸素でこの壁。
しんどい。
こうしてアタックから6時間。
ついにメラピークの頂上に立った。
到着!着きました。
メラピーク、頂上です。
すごいでも景色ですね。
もうヒマラヤ山脈と雲海が、もう眼下に広がっております。
ちょっといいね、この景色は。
登らないと分かんないからね、この景色は。
飛行機でも絶対に見れないし、やっぱり足でここまで来て見る景色だから、やっぱ違うね。
イモトさん、さっきよりだいぶ、エベレスト、明確に見えます。
いやー、でっかいな。
30キロ離れたここからでも、はっきりと見て取れる、この星で最も高い場所。
もう、いよいよきたんだよ、あそこにチャレンジするときが、われわれが。
ちょっと、今の自分たちの精いっぱいをぶつけてみたいと思います、あそこに。
待ってろよエベレスト。
それじゃあ、イモトさん、普通なら、暖かい所に帰るんですけども、きょうは、あのキャンプです。
あそこで?
寝ます。
高度順化のために。
何かの間違いじゃないですものね。
われわれのキャンプですね。
きょう泊まるのは標高6400メートルに作った、その名も天国キャンプ。
もちろん、天国っぽいのは見た目だけ。
辛抱しましょう、きょうは。
はい。
地獄の一晩過ごしましょう。
行動中よりも安静にしているときのほうが、高山病の症状は出やすい。
文字どおり、ここから地獄の一泊が始まった。
ちょっと吐きそう。
まず吐き気と頭痛の症状が出たのは石崎。
石崎さん、酸素吸いましょうか。
1時間くらいなら、順応には影響ないみたいです。
さらに石井カメラマンも。
中島、口数少ないじゃん。
本当に頭が痛いんですよ。
プロの登山家でさえ、そう簡単には順応できない高度。
やばい、54。
イモトも眠れない夜を覚悟する。
それでも、それぞれがそれぞれの地獄に耐え、ついにエベレストの高度に通用する体を手に入れた。
メラピーク登頂を果たし、頂上キャンプで地獄の夜に耐え、ついにエベレストの高度に通用する体を手に入れた登山隊。
だが、時を同じくして貫田さんのもとに決定的な知らせが入った。
それは、ヒメックス・ラッセルブライス隊が、さまざまな状況を鑑み、ことしは登山断念の判断を下したというもの。
全部キャンセルですね。
だめです。
全部、全隊キャンセル。
じゃあ、ことしはエベレストに登る隊は?
ない。
ゼロ?
これにより、世界25隊の運命が決まった。
ちょっと。
いまだそれを知らないアタックチーム。
ようやく、その順応は完了ということなんですけれども。
ご苦労さまでした。
本当に地獄でした。
朝もう、正直、朝というか、夜中からですかね、頭痛が始まり、朝はもう吐き気が始まり、何も食べれない感じですね。
まあまあ、しょうがないですね。
作戦どおりなんですけども、つらいですなぁ。
つらい。
体はぼろぼろだが、気持ちは晴れやか。
あとは、エベレストの山頂に向けて、ただ前に進めばいいだけ。
そう思っていた。
下山後、貫田さんがまずガイドチームに報告。
全隊キャンセルしました。
エベレスト。
今の状況を考えると、ゴーするのは難しいと思いますけれどもね。
イッテQ登山部、エベレスト断念。
ついにその決断が下された。
いまだ何も知らないイモトに、告げなければならない。
今後のスケジュールを発表します。
イッテQ登山部エベレストチャレンジは、きょうで終わり。
えっ?
きょうで終わり。
えっ?理由は?
じゃあ、経緯っていうか、今までの流れっていうか、無理じゃないかと。
貫田さんからここまでの経緯が説明された。
イモトは、結構長い間ね、いろんなこと犠牲にして、いろんな苦難があって、強い覚悟で来たと思うんだけども、申し訳ないけど、ことしは登れない。
なるほど。
いやー、悔しいですね。
ことし行きたかったんですけどね。
行きたかったな。
それはまさに、人生最大のチャレンジ。
ここに来るまで、さまざまな葛藤があった。
チャレンジするってことは自分の中で変わりなくて、行くと思います。
それはもう絶対ぶれてないですけど。
三浦雄一郎さんとは違うんで、モチベーションが。
純粋に山に取りつかれているわけではない自分が、世界最高峰に通用するのか。
偉大な先輩のことばも聞いた。
そのままでいいんじゃないですか。
そのままでいいですかね?
大丈夫、行ける。
そして決めた覚悟。
今までの山はやっぱり、エベレストに向けてのものだったから、そこのある意味、集大成なんで、成功させたいですね。
迷いと不安を払いのけ、あらゆる準備に全力を尽くした。
イモトが太った太ったって、話題になってるんだよね。
山に行くんで、歯のちょっとメンテナンスとか、あと体のいろんなメンテナンスをして。
パンパンの顔でテレビに出なければならない。
それさえいとわず、試練に備えた。
しんどい。
きょうまで尽くした力は、報われなかった。
いやー、エベレストはでかいですね。
いやー、どうしようかな。
じゃあ、来年またよろしくお願いしますって、口で言うのは簡単ですけど、でもやっぱちょっと、まだそこまでは、まだちょっとっていうのもあるし、やっぱことし絶対登るんだっていう思いが強かった分、ちょっと、そう簡単には、リベンジですとは言えないかなぁ。
待ってもらえますかね?その。
大丈夫ですよ。
分かんないですけど、登るんなら、皆さんと登りたいっていう思いがあるので。
ありがとうございます。
まあ、行けなくなったんでもう今は、ほっとしてください。
はい。
ほっとしていいんです、ね。
行きたいなと思う気になったら、行けばいいだけなんで。
それぞれが強い思いを秘めていた。
それゆえ味わう大きな喪失感。
あっけないですね、なんかもう。
こんなに準備、もっと準備してるから、あれかもしれないけど。
順応もうまくいって、これからっていうときに。
むちゃくちゃ泣きたいですよ。
私も泣きたいけどね。
まあみんな同じ経験してますから。
俺なんか83年と91年だから、8年?
8年越し?
8年越しです。
8年越しかぁ。
やっぱその8年間って、あるんですか?エベレストっていう気持ちがずっとこう。
ありますよ。
それはずっとあります。
嫌だなぁ。
嫌だよぉ。
嫌だなぁ、そんなの。
残酷なんだよ、登らないと、それは消えないんだよ、ね。
本当、そう思います。
4月29日、イッテQ登山部、無念の撤退。
その知らせは、応援してくれていた方たちに届けられた。
まあね、山は逃げないですからね。
絶対諦めないで、エベレスト登るんだっていう気持ちをまた、呼び戻してほしいなと思っています。
特にイッテQ!イモトさんたち、高山に対する準備とトレーニングと、またスタッフのチームワークと、さらにそれをサポートする連中も、一流の連中、いっぱいいますから、世界一流のチームを持ってると。
まあ、来年チャンスがあれば、僕は絶対登れると、期待してますけども。
今後どうするか、それはまた、一から考えるしかない。
何よりもことしは多くの命がエベレストで失われた。
それはシェルパ。
仕事のレベルを超え、われわれを支えてくれる山の仲間たち。
登山部のメンバーは、犠牲になった方たちに、敬意と哀悼の意をささげ、2014年のチャレンジを終えた。
2014/05/18(日) 19:58〜20:54
読売テレビ1
世界の果てまでイッテQ![字][デ]

▽「イッテQ!登山部 エベレストへの挑戦2014」

詳細情報
番組内容
今回解き明かす「謎」は…「イッテQ!登山部 エベレストへの挑戦2014」
出演者
内村光良
手越祐也(NEWS)
ベッキー
宮川大輔
森三中
イモトアヤコ
いとうあさこ
川村エミコ

ジャンル :
バラエティ – その他
バラエティ – 旅バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
ステレオ
サンプリングレート : 48kHz

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