聖母・聖美物語 #35【愛の母子篇〜涙の理由】 2014.05.19

(女性)母がいるおかげで仕事もしながらこんなおっきく育ったのでその辺はやっぱ感謝してますね。
(女性)惜しみない愛をもらったというか。
はい。
(女性)今もう他界していないんですけれどもやっぱりもうちょっと親孝行してあげればよかったなって。
(女性)「ありがとう」とかちゃんと言ってあげたらよかったなとか。
すごく後悔してますね今。
はい。
(陽)僕ひかりちゃんのおかげでこんなに元気になったんだから。
もっともっと元気になって今度は僕がひかりちゃんのこと守ってあげるね。
(聖美)愛美。
出てってくれない?この家から。
はっきり言って邪魔なの。
目障りなのよ。
あなたにうろうろされると。
私が見て見ぬふりをしてることをいいことに母親面して女房面して。
(愛美)怒ってんの?院長室にひかりを連れてったこと。
お散歩の途中にちょこっと寄り道しただけなのに。
病院中のみんな見てる。
あなたがひかりを連れていそいそ繁郎さんに会いに行くのを。
(愛美)そういうこと。
いるかな?そんなんでげすの勘繰りするようなやつ。
繁郎さんだって困ってる。
喜んでたわよ親バカ丸出しで。
流されやすい男なの。
あなたに押し切られて何も言えなくなってるのよ。
守るって言ってくれた。
私とひかりを。
姉さんの横暴から。
愛されてるって感じたわ。
目の前で生まれるのを見てるんだもの。
兄さんにとってひかりの母親はどうしたって私なのよ。
ひかりは私の子よ。
戸籍だって私たち夫婦の長女として受理されてる。
紙切れ一枚のことなんて。
私ねここんとこずっと毎日死んだお母さんのこと考えてんだ。
お母さんの?どうして赤ん坊の私を捨てることができたんだろう。
どんな事情があれば母親がそんな鬼みたいなまねできるんだろうって。
恐ろしくなる。
一度でもあの子を手放そうとしたことが。
まして姉さんは陽のためにひかりが必要なだけ。
ただただ陽のためだけに。
そんな人にひかりを任せておくなんて。
約束が違うわ。
今になってあなたがそんなこと言いだしたら何もかもめちゃくちゃになってしまう。
出ていかないわよ私。
この家でみんなで一つの家族になろうって姉さんは言った。
だから私は赤ちゃん産む決心をしたんだもの。
私はてこでも動かない。
嫌なら姉さんが出てくしかないんじゃない?愛美。
あっ。
いいお味。
ねえこれ。
味見して。
(愛美)《まして姉さんは陽のためにひかりが必要なだけ》
(愛美)《ただただ陽のためだけに》違う。
それだけじゃない。
陽のためだけにあなたを望んだわけじゃ…。
話があるの。
(繁郎)疲れてるんだ。
逃げないで。
あなた同情してるのよね愛美に。
同情でなければ哀れみかしら?あなたがいつまでも優柔不断な態度を取ってるから愛美はどんどん増長していく。
そのうち私を追い出してこの部屋で寝るって言いかねないわ。
そしたらあなたは当たり前のように愛美を抱くの?
(繁郎)何だって?同じ屋根の下に妻がいるのに平気で女房の妹を抱けるの?
(繁郎)バカな。
あなたのやってることはそういうことなのよ!ぐずぐずしてたらひかりはどんどん大きくなる。
幼いながらに物心が付いてくる。
今のままじゃ自分の母親が誰なのか分からなくなる。
いつか自分の生まれに疑問を感じてしまう。
それだけは絶対に阻止しなきゃならないの。
親の責任として何があっても。
(愛美)おはようひかりちゃん。
朝おっぱいでちゅよ。
うーん。
はい。
おいしかったでしゅねひかりちゃん。
よいしょ。
最近のミルクってよくできてるのよね。
母乳なんかなくたってちっとも困らないわ。
うん。
(繁郎)ごちそうさまでした。
(繁郎)あのさ…。
あなた。
うん?早くしないと診察時間に遅れるわよ。
うん。
ちょっといい?昼ごろちょっと院長室に来て。
お幕。
(陽)えっ?うちに帰れるの?
(諏訪)取りあえず1泊。
試しにやってみるか?
(陽)やるやる。
早く自分のベッドで寝てみたい。
(陽)ご飯もみんなと一緒に食べていいんだよね?
(諏訪)もちろん。
どうですか?今週末あたり。
ええ。
(諏訪)何かあったんですか?陽君の外泊。
もし問題があるんならまた日を改めても。
実は家の中がごたついてて。
あっでも大丈夫。
何とかします。
陽があんなに楽しみにしてるんだもの。
ごたごたってもしかして愛美さんが原因ですか?どうして?出産のときからちょっと気になってたんです。
院長と愛美さんの間に何かあるんじゃないかって。
(愛美)《私に力をちょうだい》
(愛美)《ううーっ》すみません。
余計なことを。
自業自得なのよ。
私が傲慢だった。
何もかも思いどおりにしようとして。
陽の命と引き換えならどんなことでも許される。
そう思ってしたことが結局あの人たちの気持ちを結び付けてしまった。
ひかりがいるところではどうしたって2人がパパとママになる。
はじき出されて横から見ている私は陽のためにひかりを利用しようとしたただの醜いエゴイストでしかないんだもの。
奥さん。
自然の摂理に逆らえばやっぱり神様の罰を受けることになるのよね。
もし本当に神様が怒っていたらこの子は生まれてなかったんじゃありませんか?子供はみんな祝福されて生まれてくる。
ドナーベビーにあれほど反対した僕が言うのはおかしいかもしれないけど。
久しぶりに太陽の光を浴びた陽君の姿を見てあらためて本当にそう思ったんです。
《お花や葉っぱや木や草や土や風のにおい》《子犬や野良猫の赤ちゃん。
それに僕》《みんな生きてる》
(諏訪)一緒に考えていきましょう。
何が陽君の幸せか。
何がひかりちゃんの幸せか。
先生。

(ノック)あ痛っ。
はい。
はっ!?繁郎さん。
私。
昨日のこと姉さんに何か言われたんでしょう?私もあれから散々嫌み言われちゃって。
(せきばらい)出てけって言うのよあの女。
相変わらず自分のことしか考えてないっていうか。
ちょっと。
どうしたの?
(愛美)はっ!?
(波津子)聖美さんが何ですって?
(愛美)あっ。
何してるんですか?そこで。
(波津子)いいお花をたくさん頂いたもんだから。
どうかしらね?こんなもんで。
ええええ。
お見事です。
まあまあってところね。
愛美さん。
そこ飾っといて。
(愛美)はい。
落とさないようにね。
(愛美)はい。
(波津子)であなた何しに来たの?こんなところへ。
(愛美)私は繁郎さんに呼ばれたから。
いや。
あのう。
っていうか…。
(波津子)さっき言わなかった?聖美さんに出ていけって言われたって。
もうケンカはたくさん。
もうだから『松風』の姉妹を見習えって言ったの。
(愛美)言われました。
出てけって。
だから私言い返したんです。
あんたこそ出てくべきだろうって。
ちょっと。
愛美さん。
(愛美)奥さんが2人いてうまくいくはずがないんだもの。
どっちか選ぶんだったら愛されてない方が出てくべきでしょう?奥さんが2人?私たち愛し合ってるんです。
くっ。
(愛美)フフフ。
(波津子)どうしてそういう破廉恥なことが起こるの?このうちの中で。
いくら2人の遺伝子で子供つくったからっていったって単なる掛け合わせでしょ?義理のきょうだいがおかしな関係になっていいわけないじゃありませんか。
掛け合わせって犬や猫じゃないんだから。
エッチなしでできた子だってやっぱりひかりは私と繁郎さんの子。
子供はもちろんだけどパパにだって愛情持つなっていう方が無理なんです。
それ以前に体外受精なんかしなくたってできてた可能性だってあったんだし。
やめて愛美。
体外受精しないでって何の話?姉さんに聞いてください。
(愛美)言えるでしょう?陽のためだったら罪の意識なんか何にも感じないって豪語してたんだから。
全身全霊で繁郎さんを誘惑しろって。
ありったけのテクを駆使してめろめろにしてその気にさせろって。
姉さん私にそう言ったのよね。
あっ。
直接肌の交わりを持ったってこと?持ったんじゃなくて持たされたんです。
姉さんに無理やり。
そうよね?繁郎さん。
(波津子)繁郎。
言われるままにその気になって愛美さんと。
何てことを…!健康な男が女に裸でベッドに潜り込まれたら抵抗なんかできやしない。
悪いのは繁郎さんじゃなくてわなを仕組んだ姉さんよ。
何も言い訳できません。
僕が悪いんです。
実際愛美さんは魅力的だった。
それからもどこか気持ちがふらふらして気が付けば愛美さんを捜してた。
愛美さんが言ったとおりひかりが生まれてからだって。
これは仮の関係だって何度も自分に言い聞かせた。
愛美さんだって決して本気じゃないんだろうって。
でも聖美が陽にのめりこめばのめりこむほど愛美さんにつらく当たれば当たるほど僕の気持ちは愛美さんに。
これが答えなんです。
お母さま。
人を思う心は誰にも止められない。
姉さんは負けたの。
自分が仕掛けたわなに自分からはまって自滅したのよ。
はあ。
ああっ。
お母さま。
大丈夫ですか?
(波津子)はっ!ああ…。
峻君…。
峻君。
峻君。
峻君。
峻君…。
峻君。
開けてくれ。
峻君。
峻君。
(峻)そういうんじゃないって言ったのに。
(峻)母さんとは何もないってそう言ったのに。
なのにホントは2人でそういうことしてた。
隠れてこそこそいやらしいことしてた。
申し訳ない。
このとおりだ。
みんな嘘つきだ。
伯父さんも母さんも。
それに僕だって。
峻君が?覚えていてくれたよね。
プラネタリウムで僕が言ったことを。
覚えていて言ってくれた。
ひかりちゃんが生まれた朝長かった夜がようやく明け始めたときに。
《プラネタリウムに行ったときに峻君言ったよね》《赤ちゃんは僕らみんなを一つにつないでくれるって》《赤ちゃんは陽の妹であって峻君の妹でもある》《だから今日から伯父さんは峻君のお父さんと一緒だ》《伯父さん》うれしかったよものすごく。
でも僕はその心の裏で伯父さんに謝ってた。
どうして峻君が?伯父さんをだましてたから。
母さんが伯父さんの子供を産むなんて嫌に決まってるじゃないか。
でも僕はその気持ちを無理やりのみ込んだ。
だってそうしなきゃ僕らは生きていけないから。
僕も母さんもこの家の人たちに助けてもらわなきゃ何にもできない。
それが分かってるから僕はあのとき天井の星を見ながら泣いたんだ。
《生まれてくる赤ちゃんを家族の一員として温かく迎えてやってくれないか?》《峻君…》《うれしいんだ僕は》頭で計算している自分が悲しくて僕は泣いた。
それは計算でもなけりゃ嘘でもない。
伯父さんをだましたわけでもない。
でなけりゃあんな奇麗な涙は流せない。
伯父さんは駄目男だけどそれくらいのことはちゃんと分かる。
峻君は自分を責めることなんか一つもない。
僕をののしってくれ。
たたきのめしてくれ。
僕にそんな資格はないよ。
僕は誰かを非難できるような人間じゃないんだ。
峻君。
(波津子)どうしてこんなにまがまがしいことばかり。
やっぱり間違ってたんだわあの結婚は。
おお。
なんまいだぶなんまいだぶ…。
あっ。
あっ。
このままじゃ私死んでもあなたのところへ行かれない。
ああ。
ご先祖さま。
ご先祖さま。
どうぞお許しくださいませ。
お許しくださいませ。
《陽?陽?どこにいるの?》・
(地響き)《えっ?》《あなた。
お母さま。
愛美》・
(泣き声)《ひかり?ひかりちゃん?ママはここよ》《あっ。
あっ》《ああーっ!》ひかり?気を付けてね。
ゆっくりよ。
全然平気。
ほらほら。
見て。
(諏訪)あした戻ったら直接小児科に顔を見せてください。
ゆっくりでいいですから。
(百合子)陽君。
いってらっしゃい。
いってきます。
(陽)お幕!ただいま!ほら。
見てごらん。
これ全部陽と同い年のワインだよ。
すごい。
これからまだまだ集めるからな。
こんなにいっぱいあったらお誕生日だけじゃ飲みきれないね。
うん。
だから今日も開ける。
陽が退院した日もまた開けちゃう。
パパ自分が飲むために集めてるんじゃ?バレたか。
フフフ。
よいしょ。
さあ陽。
お待ちかねのご飯にしましょう。
(峻)陽君。
座って。
(波津子)陽が帰ってきたらぱっと明るくなったわ。
ママ。
うん?ひかりちゃんのご飯は?ひかりちゃんは後でいいのよ。
陽が食べられるもの色々作ったから好きなものから召し上がれ。
ひかりちゃんも一緒にご飯にすればいいのに。
ひかりはまだ一緒には…。
どうしたの?僕見てみたい。
ひかりちゃんがママのおっぱい飲むところ。
えっ?
(愛美)そうか。
陽君見たことないんだもんね。
おっぱいタイムはママとベビーとの一番のコミュニケーション。
チュウチュウしてる姿見てるとすっごく幸せな気分になれるよ。
何も今じゃなくったってさ。
(愛美)じゃあいつならいいの?やっと外泊許可が出て陽君の最初のリクエストじゃない。
応えてあげなさいよ。
ママ?陽。
2014/05/19(月) 13:30〜14:00
関西テレビ1
聖母・聖美物語 #35[字][デ]【愛の母子篇〜涙の理由】

柳沢家に居座り繁郎(原田龍二)や波津子(丘みつ子)から大事にされる愛美(三輪ひとみ)を前に聖美(東風万智子)は孤独感を深めていく。そんな聖美に声をかけたのは…

詳細情報
番組内容
 聖美(東風万智子)は愛美(三輪ひとみ)に、今すぐ柳沢家から出て行くように迫る。ところが愛美は、聖美が陽(平林智志)にかかりっきりで、ひかりの面倒を見ていないことを非難。産みの親としてひかりを守ると強気の態度に出る。
 聖美は繁郎(原田龍二)に、愛美と親しくするのをやめるよう詰め寄る。ひかりが物心ついたとき、今のままでは母親が二人いるようで混乱してしまうから、と。
番組内容2
しかし、それでも繁郎はあいまいな態度を取る。そんな中、ついに波津子(丘みつ子)は繁郎と愛美の関係を知ってしまう。家族会議の場で繁郎は本当の思いを語り始めるが…。
 順調に回復する陽は、一時退院が許される。本来なら喜ばしいことだが、家の中にトラブルを抱える聖美の表情は冴えなかった。
出演者
柳沢聖美:東風万智子
森尾愛美:三輪ひとみ
柳沢繁郎:原田龍二
柳沢弘明:金子昇
柳沢波津子:丘みつ子
星川真輔:風間トオル ほか
スタッフ
企画:横田誠(東海テレビ)
原作・脚本:いずみ玲演
演出:吉田使憲
プロデュース:西本淳一(東海テレビ)
中頭千廣(TSP)
神戸將光(TSP)
齋藤頼照(TSP)
音楽:辻陽
主題歌:「炎の花」ハルカ ハミングバード(ユニバーサル ミュージック)
制作著作:TSP
制作:東海テレビ
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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