経団連の米倉弘昌会長は19日午後の定例記者会見で、中国や韓国との外交問題について「友達は選べるけども、隣国は逃げ出すわけにはいかない。隣国とは相互信頼を深めていかないといけない」と強調した。集団的自衛権を巡る問題に関しては「よくよく議論して、国民にも理解を求めること(が必要)ではないか」との考えを示した。シンガポールで開催中の環太平洋経済連携協定(TPP)の閣僚会合については「高い政治的なリーダーシップでもって(交渉を)推し進めてほしい」と要望した。
米倉会長は6月の総会で2期4年の任期満了を迎え、後任に東レ(3402)の榊原定征会長が就く。米倉氏の定例記者会見は今回が最後。米倉会長は任期中の感想を問われ、東日本大震災の発生後に手掛けた被災地支援などの取り組みを振り返った。その上で、経団連が進めてきた政策提言などに触れ「皆さまのご理解ご支援を頂いて、ようやく重責を果たすことができたのではないかと思う」と述懐した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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