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ポプラ、在庫管理・弁当発注システムをFC店にも

2014/4/9 6:00
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 ポプラはコンビニエンスストアの商品在庫の管理や弁当、パンなどの発注に使うシステムをフランチャイズチェーン(FC)店に拡大する。特別なソフトを使わず導入費用を抑えて、誰でも簡単に使えるようにした。昨年1年間、直営店で運用、売り上げ増・在庫削減などの成果が出たため、FC店にも広げる。

 在庫管理、発注システムとも米マイクロソフトの表計算ソフト「エクセル」を使っており、特別な操作技術がなくても使える。通常のパソコン上で動くため店舗側の導入費用も安くて済む。ポプラはパソコンとソフトを貸与、FC店はぞれぞれ月数千円のレンタル料を負担する。

 同社はPOS(販売時点情報管理)の販売データを、独SAPのシステムを使って分析しているが膨大なデータ量になるため、店舗関係者でも使いやすいよう必要なデータだけを抽出、エクセルで操作できるように加工する。

 在庫管理システムはまずたばこに対応するようにして、直営店で使った。たばこは100以上の銘柄を品ぞろえしており、月に数個しか売れない銘柄もある。システムを使うことで需要予測の精度が高まり、在庫を金額にして2割ほど削減できた。販売機会のロスや欠品も減ったという。今後は飲料の在庫管理にも活用する計画だ。

 発注システムはどの時間帯にどういう年齢層・性別の客が何を買ったかを分析できる。分析結果を基にターゲットを絞って販促策を打てるようになり、売り上げの増加につながる。

 2013年の前半は弁当・パン類の販売は12年比6%マイナスだったが、年後半にはこのシステムを入れた直営店は前年とほぼ同水準に回復した。商圏人口の構成や立地が似たような店舗の販促策の成功例を、参照できる機能もある。

 ポプラは全国で約650店のコンビニを運営しており、そのうち約6割にあたる400店弱がFC店。まず8月までに在庫管理システムは150店、発注システムは200店に導入する。残りのFC店への導入も順次進め、早期の完了を目指す。

 コンビニ業界は同業他社だけでなく、夜遅くまで営業時間を延ばしているスーパーや、食品の取り扱いを増やしているドラッグストアなど他業態との競合も激しい。ポプラは不採算店の閉鎖など構造改革を進めており、減損や閉鎖損失が膨らみ、14年2月期は営業赤字、最終赤字に転落したとみられる。

 新システムの導入で在庫抑制と売り上げ向上を進めれば、店舗の資金繰りがよくなり、他の商品への販促の取り組みなどもしやすくなる。FC店に対して店舗運営の効率化や売り上げ増を支援して競争力を高め、15年2月期以降の黒字化を目指す。

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エクセル、マイクロソフト、コンビニエンスストア、FC店、ポプラ、直営店、SAP

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