◇ヤクルト7−4中日
初勝利のウイニングボールを手にファンの声援に応える松岡=ナゴヤドームで(金田好弘撮影)
|
 |
中日は今季初の同一カード3連敗。4回まで無安打投球の朝倉が5回に長短5安打を浴び、押し出し四球もあって5失点。攻撃陣は終盤小刻みに得点したが、4併殺打が痛かった。ヤクルトは今季初の6連勝で4位の中日に並んだ。松岡は今季初登板初勝利。
◇
ローテの谷間もしのぎきった。ヤクルトは今季初登板の松岡が8イニングを7安打3失点に抑える粘投。チームは巨人に続いて中日にも3連勝し、昨年4月23〜29日以来となる6連勝。4月7日以来の4位に浮上し、中日に並んだ。
「序盤は機能しなかった投手陣が落ち着いてきて、攻撃と投手陣のバランスが取れてきた。松岡は今季初登板に白星がついて良かった」と小川監督。今季は開幕から打撃が好調で、最もチーム打率が落ち込んだ時でも、リーグ3位の2割7分4厘(4月29日)。それでも3、4月は9勝18敗と大きく負け越したが、防御率が5・53と投壊状態で、点を取ってもそれ以上取られる試合が多かったためだ。それが、この6連勝中は先発全員が6イニング以上投げて試合をつくり、松岡もその波に乗った。
開幕前は、2軍での調整登板で打ち込まれて1軍を逃した。さらに昇格目前で打球が右肩に当たって2週間実戦から遠ざかるなど不運が重なり、遅ればせながらこの日ようやく今季初登板にこぎつけた。試合前、小川監督が「チームの連勝中ってことは気にせず投げろ」と声をかけたが、逆に「緊張した」と苦笑い。立ち上がりは連打で無死一、三塁のピンチ。しかし、ルナを遊ゴロ併殺に打ち取って最少失点で切り抜けた。「長打だけはいけないと、低めを意識して一生懸命投げた」。要所では確実にゴロを打たせ、4併殺で切り抜けた。
交流戦に最高の状態で入っていけるが、「打線は水物。相手が代われば同じように打てるわけじゃない」と小川監督。その意味でも、31歳の頼もしい右腕が戻ってきたのは朗報だ。 (竹村和佳子)
この記事を印刷する