◇広島10−3巨人
重苦しい雰囲気が漂っていた。巨人の交流戦前最後の試合はさえない結果に終わった。広島打線に4本塁打を含む12安打を浴びて、10失点。ここのところ続く投壊を止めることはできなかった。
「こちらの流れで(試合が)できていないというところですね」と原監督。試合後会見の表情は穏やかだったが、四球が失点に絡んだことを聞かれると「非常に恥ずかしい。胸が痛い」。嘆き節が自然と口を突いた。
先発・セドンがチームのリズムを崩した。4月9日の初登板で広島から15三振を奪った相性の良さを買われて2軍から昇格させたのだが、1回には2番の菊池に先制の5号2ランを献上。3回にも暴投とエルドレッドの14号2ランで3点を追加される大炎上で試合をぶちこわしてしまった。
「相手は失投を見逃さずに打ってきた。それに尽きる…」。こう反省するセドンへの首脳陣の我慢も限界に達した様子。試合後には2軍への逆戻りが決定。川口投手総合コーチは「何とかしてくれないかという思いはあったが、ちょっと苦しいね」とため息をついた。
最大で8あった貯金は3に目減り。苦境の中で交流戦を迎えることになった。しかし、原監督は前を向く。「いい方向、軌道に乗せるのが重要。交流戦をきっかけにしたい」。今は耐える時期。前だけを向いて、パ・リーグ勢との対決に備えていく。 (川越亮太)
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