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大津波の惨事「大川小学校」~揺らぐ“真実”~
【第40回】 2014年5月19日
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池上正樹 [ジャーナリスト]

大川小児童の国賠請求訴訟、第1回弁論始まる
原告遺族、現場検証とA教諭への証人尋問を申請

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「韓国フェリー沈没事故と同じ構図」と遺族
有識者らの呼びかけで「支援する会」発足へ

記者会見に応じた児童遺族と代理人(左二人)。裁判に参加しなかった遺族も「同じ気持ちでいたい」と、公判と会見を見守った(2014年5月19日) Photo by Yoriko Kato
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 公判後、原告団のうちの遺族9人が、会見に臨んだ。

 そのうちの1人、小学6年生の雄樹君を亡くした佐藤和隆さんは、こう訴えた。

 「なんで裁判までしなくちゃいけないのか、非常に疑問に思っている。義務教育の学校管理下で起きたことだからと、これまで迅速な対応を信じてきたが、ことごとく期待を裏切られた。韓国でフェリーが沈没したニュースを見て、子どもを置いて船長が逃げるところが、大川小と同じ構図だと思った。子どもの命を守るのはいったい誰なのか。この裁判を通して真実を伝えていきたい」

 また、報道を見て、金銭的に訴訟を支援し続けたいという有識者らからの要望をきっかけに、支援者と遺族が運営する「大川小学校児童津波被害国賠訴訟を支援する会」が結成されたことも会見で明らかにされた。

 支援する会の事務所は、吉岡和弘法律事務所内に置かれる。

 第2回公判は、8月26日に行われる予定。

(池上正樹)

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池上正樹 [ジャーナリスト]

1962年生まれ。大学卒業後、通信社の勤務を経て、フリーに。雑誌やネットメディアなどで、主に「心」や「街」をテーマに執筆。1997年から日本の「ひきこもり」現象を追いかけ始める。東日本大震災後は、被災地に入り、震災と「ひきこもり」の関係を調査。著書は、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)、『ドキュメント ひきこもり~「長期化」と「高年齢化」の実態~』(宝島社新書)、『ふたたび、ここから~東日本大震災、石巻の人たちの50日間~』(ポプラ社)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)などがある。最新刊は『石巻市立大川小学校「事故検証委員会」を検証する』(ポプラ社)。池上正樹 個人コラム『僕の細道』はこちら

 


大津波の惨事「大川小学校」~揺らぐ“真実”~

東日本大震災の大津波で全校児童108人のうち74人が死亡・行方不明となった宮城県石巻市立大川小学校。この世界でも例を見ない「惨事」について、震災から1年経った今、これまで伏せられてきた“真実”がついに解き明かされようとしている。この連載では、大川小学校の“真実”を明らかにするとともに、子どもの命を守るためにあるべき安心・安全な学校の管理体制を考える。

「大津波の惨事「大川小学校」~揺らぐ“真実”~」

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