PC遠隔操作事件:「真犯人メール」は保釈中の被告自身か
毎日新聞 2014年05月19日 11時34分(最終更新 05月19日 12時10分)
4人が誤認逮捕されたパソコン(PC)の遠隔操作事件で、今月16日に報道関係者らに届いた「真犯人」を名乗る人物からのメールについて、捜査当局が、威力業務妨害罪などで公判中の元IT関連会社員、片山祐輔被告(32)が送信した疑いがあるとみていることが分かった。片山被告は保釈中で、東京地検は取り消しの申請を検討するとみられる。
関係者によると、片山被告の行動や、メール送信状況などを調べた結果、関与した疑いが強まったという。
16日に届いたメールは、「真犯人」と名乗ったうえで「片山氏をスケープゴートにした」と記載していた。被告のPCをウイルス感染させて遠隔操作し、罪をかぶせたとする経緯や、犯人しか知り得ない「秘密の暴露」として、脅迫文の内容なども書かれていた。
片山被告は16日の公判後の記者会見で、「私の知らない秘密の暴露があり、信ぴょう性が高い。保釈された後、私のPCは弁護人の管理下で使用しており、私はメールを送っていない。これで裁判を終わりにしてほしい」などと話した。【松本惇】