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【群馬】生活保護費請求せず 館林で保護認知症女性 人道的保護のため二〇〇七年に館林市内で保護された東京都の認知症の女性(67)が身元不明のまま民間介護施設に入所していた問題で、市は十六日、女性にかかった約七年分の生活保護費を家族に請求しない方針を明らかにした。総額は算出していない。 市によると、生活保護受給者本人や家族に収入や資産があることが分かった場合、返還を求めるのが原則。しかし、人道的見地からの保護だったことから、「請求しない」と判断したという。 女性は〇七年十月三十日に東武館林駅近くで館林署に保護された。県内の病院での検査で認知症と判明し、十一月中旬から生活保護費の受給を開始。十二月中旬から介護保険サービスを受け始めた。 生活保護費の中から、入所した市内の介護施設の介助費用の自己負担分を支払ったり、暮らしに必要な生活費に充てたりしていた。 発見当初、市は県警の情報を基に、埼玉県や東京都など東武沿線の自治体や、県内の福祉事務所に照会したが、身元は分からなかった。 女性は要介護5と認定され、今も寝たきりに近い状態で施設で暮らしている。 最近になって女性の身元が判明。保護当時、警察が女性の名前を間違ったまま関係機関に身元照会していたことが分かった。 市は介護保険サービスについては、女性の住民票がある都内の区役所に引き継ぐ。 (美細津仁志) PR情報
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