オバマ米大統領:到着 国賓としては18年ぶり

毎日新聞 2014年04月23日 19時03分(最終更新 04月23日 20時50分)

日本に到着し、タラップを下りるオバマ米大統領=羽田空港で2014年4月23日午後7時5分、小出洋平撮影
日本に到着し、タラップを下りるオバマ米大統領=羽田空港で2014年4月23日午後7時5分、小出洋平撮影

 オバマ米大統領は23日夜、大統領専用機で羽田空港に到着した。米大統領が国賓として日本を訪れるのは、1996年のクリントン大統領以来18年ぶり。大統領は宿泊先に寄った後、東京都内のすし店で安倍晋三首相主催の夕食会に出席。日米同盟の深化や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉などについて意見交換する。

 正式な首脳会談は24日午前に東京・元赤坂の迎賓館で行う。その後の記者会見で、共同声明を発表する予定だ。

 首脳会談では、大統領が沖縄県・尖閣諸島について「日米安全保障条約5条の適用範囲」と言及する方向となった。中国による同諸島周辺海域への領海侵犯が頻発しており、日米同盟の強固さを明確にすることで、中国をけん制する意味がある。

 日米同盟がアジア太平洋地域の平和と繁栄に果たす役割の重要性も再確認する。東シナ海や南シナ海については「力による一方的な現状変更」に反対し、法に基づく平和的な紛争解決を支持する立場を打ち出す。

 安倍政権が進める集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈見直しに向けた取り組みなどについて、大統領は支持する考えも伝えると見られる。

 詰めの交渉が続くTPPについては、米通商代表部(USTR)のフロマン代表が23日に来日し、甘利明TPP担当相と東京都内で再度協議を行っている。首脳会談では協議結果を踏まえ、交渉の妥結に向けた両国の結束を示したい考えだ。

 大統領の日本訪問は就任以来3回目で、2010年11月以来約3年半ぶり。国賓として来日する大統領は夫人とともに訪れるのが通例だが、ミシェル夫人は同行しない。大統領は日本を皮切りに、アジア4カ国を訪問する。

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