UPDATE 1-TPP、シンガポール閣僚会合で全体合意に至るかは未知数=甘利担当相
(内容を追加しました)
[東京 16日 ロイター] - 甘利明経済再生相(TPP担当相)は16日の閣議後会見で、環太平洋連携協定(TPP)交渉をめぐるシンガポール閣僚会合では、「全体の合意まで持って行けるかは未知数」との認識を示した。
甘利担当相は今週行われたTPPに関する主席交渉官会合について、多くの論点で間合いを詰める作業が行われたと指摘、来週シンガポールで行われる閣僚会合について「まず進ちょく状況の確認と整理を行うところから入る」とした。そのうえで、「進ちょく管理を行い、劣後している国がないか点検し、一定レベルまで平仄をあわせていく。2日間でどこまで大筋合意に向かって全体の平仄をあわせることができるか未知数だが、各国閣僚とも精力的な動きをしていく」と述べた。
日米間の交渉については「本格的な事務折衝が再開できていない」と指摘。「閣僚会合と並行して行われるが、どこまで日米間の間合いが詰まるかだ」とした。
<法人税改革、最終的には首相の考え方に収れん>
法人税改革に関して、実効税率の引き下げに麻生太郎財務相が慎重な考えを示していることに関しては、「最終的には首相の考え方に全閣僚が収れんしていくということになると思う。まだ骨太の作成まで時間がある。しっかり閣僚内で議論していきたい」との考えを示した。 さらに、法人減税の際にはいろんな課題があるとし、代替財源や具体的な実施期間、下げ幅、他の税項目との関係などの問題について1つずつ丁寧に説明できるよう整合性を取りながら進め、政府税調や党税調、諮問会議などの関係主体との協議を進めていきたいと述べた。
(石田仁志)
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