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2013年の病院運営、7割が赤字に

自治体立は9割超、全国公私病院連盟と日病が調査

2014/04/22 00:00
日経ヘルスケア編集
出典: 日経ヘルスケア,2014年4月号 ,p.15 (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)
図1●赤字病院の割合の年次推移
図1●赤字病院の割合の年次推移
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 全国公私病院連盟と日本病院会は2014年3月3日、両団体に加盟する急性期・慢性期・精神科病院などを調査対象とした「平成25年 病院運営実態分析調査の概要」(集計数957病院)を公表した。2013年6月の1カ月分の収支について回答のあった616病院のうち432病院(70.1%)が赤字だったことが分かった(図1)。補助金や他会計負担金などを控除した総収益と総費用の差額から黒字・赤字を判別した。

 赤字病院は3年連続で増加。開設者別では、自治体病院は320病院中292病院(91.2%)、そのほか公的病院は187病院中99病院(52.9%)、私的病院は109病院中41病院(37.6%)が赤字だった。100床当たり医業収支を見ると、医業収益は前年6月比2.5%増の1億6863万9000円に伸びたが、医業費用はそれを上回る同3.5%増の1億7747万6000円だった。

 全国公私病院連盟は赤字病院の増加の要因について、「一概には言えないが、これまでの診療報酬改定で医師や看護師の負担軽減を目的に病棟薬剤師や医師事務作業補助者などの配置が評価されて増収になったものの、こうした人員を配置することで、それ以上に人件費などの経費が増加しているのではないか」と分析している。

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