南彰
2014年5月18日12時30分
インターネットの画像投稿サイトを活用し、街で見つけた問題の解決につなげる実験を大阪市が始めた。違法駐輪やごみの投棄など市民が気づいた問題を投稿し、早めの対応を促す。実験を始めてから1カ月が過ぎ、成果を上げている半面、課題も見えてきた。
スマートフォンで大阪市の画像投稿サイトを見ていた会社員の野田健介さん(33)は、「落書きが汚いです」という投稿に添えられた写真を見て驚いた。
「あっ、うちが管理している駐輪場だ」
位置が示されている地図を見ると、勤め先が市から管理を任されている駐輪場だった。直ちに現場のスタッフに「急いで対応してください」と連絡。消したことを確認すると、「管理者にて除去を行いました」と投稿サイトで報告した。
大阪市の画像投稿サイトが役に立った事例だ。野田さんは「利用者の目線で問題を教えてもらい、フィードバックできるのはありがたい」と語った。
大阪市は先月14日に実験を開始。「マイ・コミュニティー」「マイ・コミュニケーション」の二つの意味で「マイコミおおさか」と名付けた。市内24区のうち8区で7月まで試行する。
画像の投稿は、無料アプリをダウンロードして登録すれば誰でもできる。スマートフォンで撮影した写真に位置情報を添えて問題提起。それを見た行政や地域住民が対応する仕組みだ。
実験を始めて1カ月間で問題提起は70件あった。道路に関するものが41件と多く、このうち駐輪が13件、ごみ問題が12件に上った。
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