週間アクセスランキング

  1. 実質利回り10%超え?3月・9月に忘れたくない人気の株主優待ランキングベスト10
  2. 実質利回り11%超えも!2014年3月、人気の株主優待トップ20!!
  3. 1000万円以上預けると優遇を受けられるプレミアムバンクの比較
  4. 銀行・証券会社が語りたがらない少額投資非課税制度NISA(ニーサ)の3つの落とし穴
  5. 世界一の大富豪に4年連続で君臨するカルロス・スリム氏とは?~生い立ちから現在に至るまで〜

カテゴリ別アクセスランキング

  1. いきなり東証1部上場?投資対象としてジョイフル本田(3191)のIPOを分析する〜初値・株価に期待集まる〜
  2. 創業融資急増に見るベンチャーバブルの実態、三度目の正直か?それとも…
  3. 拡大する楽天経済圏!ソフトバンクの買収戦略との違いから見えてくるもの…
  4. 10月リクルート上場、大きく恩恵のある関連株を10個まとめてみた
  5. 『NISAで課税』の落とし穴、株式数比例配分方式はご存知でしょうか?
Home » ZUU News » 10月リクルート上場、大きく恩恵のある関連株を10個まとめてみた

10月リクルート上場、大きく恩恵のある関連株を10個まとめてみた


 リクルート

 5月14日の日本経済新聞に「リクルートホールディングスが、10月をメドに東京証券取引所第1部に株式上場する見通しとなった」ことが掲載されました。上場時の時価総額は1兆円を超すとみられており、サントリー食品インターナショナルや西武ホールディングスを上回る大型上場になるとのことです。リクルートは求人媒体である「リクナビ」、旅行媒体である「じゃらん」等を取り扱うほか、「リクルートポイント」を三菱商事系のポイント事業「Ponta(ポンタ)」と2015年春に統合する予定です。連結売上高が1兆492億円、純利益が718億円(いずれも2013年3月期)にもなる大企業の上場は株式市場にも大きなインパクトを与えるのではないでしょうか。

 5月14日の株式市場ではすでにリクルート上場の思惑が表面化していました。形になって表れたのは大日本印刷です。大日本印刷はリクルートホールディングスの株を320万株(簿価96億8,000万円)保有しています。上場により含み益が拡大するのではないかという期待から買いが先行したようです。

 リクルートホールディングスの上場は10月です。まだまだ先の話であり、注目のIPOと言っても、準備は資金を貯めておくくらいのことです。しかし、今の時点でリクルート上場に向けて準備をしておくことができることもあります。それは大日本印刷のようにリクルートホールディングスの株を保有している上場企業に投資をしておくということです。リクルートホールディングスは印刷会社や広告会社、放送会社などと株式の持ち合いをしているため、上場企業の中にも少なからずリクルートホールディングスの株式を持っている企業があります。ここでリクルートホールディングスを保有している上場企業をピックアップしてみましょう。

①  大日本印刷<7912>保有株式数:320万株 簿価9,680百万円
②  凸版印刷<7911>保有株式数:320万株 簿価8,213百万円
③  三井物産<8031>保有株式数:300万株 簿価16,808百万円
④  電通<4324>保有株式数:300万株 簿価27,000百万円
⑤  日本テレビ放送網<9404>保有株式数:111万1,000株 簿価9,999百万円
⑥  王子ホールディングス<3861>保有株式数:90万株 簿価1,026百万円
⑦  図書印刷<7913>保有株式数:90万株 簿価1,054百万円
⑧  博報堂DYホールディングス<2433>保有株式数:60万株 簿価5,400百万円
⑨  フジ・メディア・ホールディングス<4676>保有株式数:30万株 簿価2,700百万円
⑩  テレビ朝日<9409> 保有株式数:26万6,000株 簿価2,527百万円

(データは2012年3月期の各社の有価証券報告書です。但し、⑤は2012年3月期のものです)

 ①大日本印刷や②の凸版印刷、⑥王子ホールディングス、⑦図書印刷はリクルートの発行する情報誌の印刷という面で関係性があります。リクルートでは「SUUMO」(住宅情報)、「ゼクシィ」(結婚情報)、「ホットペッパー」(飲食店情報)など、多くの情報誌を取り扱っているため、印刷物も膨大なものとなります。また④の電通や⑧の博報堂DYホールディングスとは、互いの強みを生かして共同事業を行っています。⑤の日本テレビ放送網、⑨フジ・メディア・ホールディングス、⑩テレビ朝日とは放送番組を通した新しい情報サービス、インターネットサイト・モバイルサイトにおける情報サービスの提供、デジタルメディアにおける新規ビジネスの開発を行っています。また、③の三井物産とはシニア層関連事業や新規医療関連事業を中心とした幅広い分野で共同事業化を検討することを目的に2007年に三井物産がリクルートホールディングスの株式を取得しています。いずれの企業もリクルートホールディングスと取引で関わっています。

 そして注目するべきはその取得価格です。⑥の王子ホールディングスは1株1,140円、⑦の図書印刷は1,171円、②の凸版印刷は1株2,566円で保有していることになり、⑧のテレビ朝日(1株9,500円)と比べると、いかに含み益が大きくなるかがわかります。また発行株式総数が6013万株、時価総額1兆円とも言われているので、これから逆算すると1株16,630円が時価となります。上場とともに新株を発行したとしても、長いことリクルート株を保有している企業は、リクルートホールディングスの上場により、大きな恩恵がありそうです。ソフトバンクの株価がアリババの上場観測で急上昇することもあったように、リクルートホールディングスの上場に先回りして、これらの銘柄に投資をしておくことも面白いかもしれません。

【関連記事】
大型上場相次ぐ?IPOブーム到来の予兆[後編]〜西武、リクルート、、連発する非上場の巨人達〜

Photo:RECRUIT HP