集団的自衛権:首相「国会で説明」 野党の徹底審議要求に

毎日新聞 2014年05月17日 20時32分(最終更新 05月17日 20時53分)

 安倍晋三首相は17日、集団的自衛権の行使容認を巡り、野党8党が国会での徹底審議を求めていることについて「国会に求められれば当然、国会の場で国民の皆様に丁寧に説明していきたい」と述べた。与野党は28日に衆院予算委員会での集中審議などを開く方向で調整している。発言は、首相がこうした場で「現行解釈ではできない」と例示した邦人輸送中の米艦防護などについて説明し、理解を求める考えを示したものだ。視察先の福島市で記者団の質問に答えた。

 また首相は、自民、公明両党が20日から始める与党協議について、期限を設けない考えを改めて示した。「政府の立場としては与党にしっかり協議をし、議論を尽くしていただきたい」と強調。その上で、与党協議メンバーの高村正彦自民党副総裁が年末の日米防衛協力の指針(ガイドライン)見直しまでの合意を目指す考えを示したことに対し「理想的にはそうだが、まずは与党にしっかり議論してもらいたい」と述べた。

 国会での集中審議は首相や関係閣僚が出席して開くもので、28日の衆院予算委のほか、29日に参院外交防衛委員会での開催も調整している。【小田中大】

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