あつた郷土史 |
熱田神宮探検隊
筧 和歌子 | |
「不開門」あかずのもん | |
みなさんご存知でしたか。熱田神宮の旧参道が通れるようになりました。いままで柵があったため、近くで見ることができなかった、古い門が側で見れるようになったのです。その門は、その昔〔668年〕熱田神宮の神剣の草薙の剣が盗難に合った時に、盗人が本宮の北門であった清雪門を通って逃げたといわれ、以来この門は不吉の門として忌まれ、「不開門」とよばれて来ました。その盗人は新羅の僧道行で新羅に渡ろうとしたが、暴風雨にあってはたせなかったのです。とりもどされた剣は宮中に保管されていたのか、天武天皇の病を卜ってみたところ、草薙の剣のたたりとでたので、熱田の社に返された〔686年〕と日本書紀にあります。その時からの神事が奇祭で有名な「酔笑神事えようどしんじ」 です。剣が返ったのを喜び、社人が酔って笑って、歩きまわったと、その姿そのものが祭りになったものだそうです。一名「おほほ祭」といい、毎年5月4日の夜におこなわれています。 そして第2回目の事件は道行の事件から1170年後におきました。〔1839年〕 正月19日妖僧が八剣宮から神剣を盗み出しましたが神威霊応あって翌朝本殿にもどったそうです。これらの不思議なお話はなんでしょうか。また地元のおじいちゃまに聞いたお話では、壇ノ浦での源平の戦いで、安徳天皇と剣は海に沈んだところを、剣は拾い上げられたのだと。また明治時代にも宮中に一時置かれていたらしいとのことでした。ロマンと伝説とが交差している熱田です。 |
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