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(音楽家 65歳)

■ラジオDJのお誘い

 山本峰幸君と島津ちづ子さんと「ロック・キャンディーズ」を作ってから、島津さんの家で、お母さんや友達に、「こんなんできたから」と歌ってみせてました。

 同じようなバンドが集まって、大学1年ぐらいの頃からコンサートをやったんです。みんな同世代で、相愛大の子たちだったり、大阪女学院大だったり。森ノ宮の青少年会館というちっちゃいホールで、チケットを手売りして、友達集めてやりました。その時に、たまたま毎日放送ラジオの「ヤングタウン」のプロデューサーの渡辺一雄さんが見に来てくれてたんです。

 ステージで歌いながら、つなぎで僕がしゃべってたんですが、「君、しゃべり面白いなー。ラジオでしゃべってみるか」と言われたのが、ヤングタウンの出演につながっていくんです。

 わりとおっとりした大阪弁で、自分は普通にしゃべっているんですけど、「天性の間(ま)がおもしろい」って渡辺さんがおっしゃってくれたんです。ちょっと間をあけて、ぽんと次の言葉を出すと面白いとか、間ってセンスなんですよね。おかしいことも間が悪いとおかしくなくなってしまう。僕が好きなのは、藤山寛美さんとか桂米朝さんとかの間なんです。

 関西人ですから、受けるの好きじゃないですか。ただ、バンド組むまで人前でしゃべったことはなかったので、自然に身についていたのはすごく不思議だったですね。

 夜中、ラジオの仕事で出て行って、家の中で1人だけ生活サイクルがずれてくるので、自宅から数百メートル離れたアパートの1室を自分で借りました。ラジオが終わって夜中3時ぐらいに戻ってくると、台所のテーブルの上にサンドイッチが置いてあるんです。あっおやじだな、とわかりました。あれはうれしかったです。しみじみと夜中に頂いてました。