集団的自衛権:行使容認指示 自衛隊に迫る大きな岐路
毎日新聞 2014年05月15日 22時36分(最終更新 05月16日 07時12分)
東日本でミサイルを扱う部隊に所属する航空自衛隊の男性隊員は「どうなるのか分からない」と戸惑いを隠さない。ふだんの勤務では、金属製の箱の中に保管しているミサイルを目にすることはない。そのためか、「防衛の前線」にいることを意識することも少なかった。
しかし、最近の北朝鮮のミサイル発射で緊張が高まった。日本の領土への落下に備える任務についた時、「もしミサイルを迎撃したら、自分たちが標的になるのでは」と恐怖を感じた。集団的自衛権の行使という局面で、「現場」に立つかもしれないと思う。だが同僚とはそれを話題にしない。
装備品の整備を担当する別の男性隊員も、危険な任務を命じられる予感がしている。「そのときは逃れられない。自衛隊を選んだのだから。だからこそ戦争がないことを祈っている」と話した。