日本−ベトナム 前半、先制ゴールを決め、澤(左)と喜ぶ川澄=ホーチミンで(共同)
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◇サッカー女子アジア・カップ 日本4−0ベトナム
【ホーチミン禰宜田功】川澄2発、なでしこW杯王手−。サッカーの女子ワールドカップ(W杯)予選を兼ねたアジア・カップ第3日は16日、ベトナムのホーチミンで行われ、1次リーグA組第2戦で勝ち点1の日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランキング3位)は勝ち点3のベトナム(同28位)と対戦。前半終了間際に川澄奈穂美(28)=シアトル=が先制ゴールを決めると、後半にも3点を加え、4−0で大勝。オーストラリアを得失点差で上回り、A組首位に浮上した。日本は18日にA組最終戦でヨルダンと顔を合わせ、勝てばW杯出場が決まる。
0−0の均衡を破ったのは好調の川澄だった。前半44分、MF宮間の左CKを受けたDF上尾野辺がマイナスに戻したボールを鮮やかにダイレクトで突き刺した。ゴール前が密集していてブラインドになったのか、相手GKは一歩も動けない。チームメートに祝福された川澄の表情に笑顔がはじけた。
開始早々から圧倒的に攻め込んだが、前半終了間際までスコアレスの状態が続いていた「なでしこジャパン」。完全アウェー、地元サポーターの大声援に勇気づけられ、全員で執念の守備を繰り広げたベトナムを相手に攻めあぐねた。
先発復帰したMF澤らが相手守備網をこじ開けようとしたが、思い通りにいかず、なかなか崩しきれなかった。前半12分にはFW菅沢が宮間からの折り返しを頭で合わせたが、左ポストに当たってクリアされた。同38分には川澄の折り返しからFW大儀見がヘッドでたたきつけたが、GKの正面を突いてしまった。
それでも何とか前半のうちに先制ゴールをもぎ取り、その後の展開が楽になった。後半の半ば以降にMF木龍、大儀見、さらには川澄が加点し、最終的には帳尻を合わせた。
「簡単には勝てない」と澤が話していた通りの展開。終始主導権を握っていたことを考えると物足りなさも残るが、結果としては、連覇を狙うW杯の出場権獲得に王手をかけた。
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