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 週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)の人気漫画「美味しんぼ」の東京電力福島第一原発事故をめぐる描写に対し福島県などが抗議していた問題で、19日発売の最新号に「ご批判、お叱りは真摯(しんし)に受け止め、表現のあり方について今一度見直して参ります」などとする編集部の見解が掲載されていることが16日、分かった。

 同号で編集部は、「編集部の見解」欄を設けて釈明。「多くの方々が不快な思いをされたことについて、編集長としての責任を痛感しております」「一連の内容には多くのご批判とご抗議を頂戴(ちょうだい)しました」とし、掲載した経緯などを説明している。

 また同号では、「『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられたご批判とご意見」と題した特集も掲載。有識者13人の賛否の意見や福島県、同県双葉町、大阪府・大阪市から送られた抗議文が掲載された。

 美味しんぼは次号からしばらく休載するという。

 問題視されていたのは、登場人物が放射線被曝(ひばく)と鼻血の因果関係を指摘したり、「福島に住んではいけない」と述べたりする場面。福島県は「容認できない」とする小学館への抗議文と県の見解を県のホームページに掲載。閣僚からも批判が相次いでいた。