中国:新疆で漢族3人殺害される ウイグル族犯行か
毎日新聞 2014年05月16日 19時43分
【上海・隅俊之】米政府系の自由アジア放送(RFA)などによると、中国・新疆ウイグル自治区カシュガル地区のカルギリク県で4月27日、湖で釣りをしていた漢族の地元当局者3人が何者かに刃物で殺害される事件が起きた。地元警察は、現場付近に住むウイグル族とみられる3〜5人が犯行に関わったとみて捜査している。
事件が起きた日は、習近平国家主席の新疆ウイグル自治区の視察初日だった。最終日の30日には同自治区のウルムチ南駅で爆発事件が発生し、自爆した2人を含む3人が死亡した。中国当局は自爆した2人はウイグル族としており、習主席の視察時期を狙った可能性がある。
中国では3月1日に雲南省の昆明駅でも無差別殺傷事件が起きた。上海では今月20、21両日に「アジア信頼醸成措置会議(CICA)」首脳会議が開かれ、習主席やロシアのプーチン大統領らが出席する。上海の空港や駅などでは警戒レベルが引き上げられ、武装警察などによる警備が強化されている。