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 16日午前11時半ごろ、大阪市中央区大手前3丁目の大阪府警本部地下3階のトイレで、高槻署刑事課の男性警部補(54)が首をつっているのを別の警察官が発見した。警部補は病院に運ばれたが、約1時間40分後に死亡が確認された。警部補は証拠品の取り扱いをめぐり、不祥事案件などを取り扱う府警監察室からの聴取中だった。現場にあったカバンの中に遺書があり、府警は自殺とみている。

 捜査関係者によると、警部補は数年前に所属していた部署での証拠品の取り扱いをめぐり、以前から監察室の事情聴取を受けていた。16日も朝から府警本部で聴取を受けるはずだったが予定の時間になっても姿を見せず、本部内を探したところトイレの個室のドアの金具にひもをかけて首をつっていた。遺書の内容は家族にあてたものだったという。

 府警では、証拠品の管理をめぐり2012年に捏造(ねつぞう)が相次いで発覚。府警本部の18部署と府内の全65署で一斉点検を実施し、117事件301点の証拠品の紛失を公表した。その後も堺署などで捏造や紛失が明らかになり、今年度には全署に「証拠品係」を新設。証拠品の保全・管理を一元化する態勢を整えている。