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政治
【産経抄】5月17日
2014.5.17 03:06
[産経抄]
どの新聞を読んでも同じ、という時代はとっくに過ぎ去ったが、昨日は最近では珍しく、集団的自衛権をめぐる記事が在京6紙すべての1面トップを飾った。昔と違って6紙それぞれ賛否の立場を鮮明にして報道しており、大いに勉強させてもらった。
▼同じ事象を扱っても小紙と朝日・毎日とでは捉え方が百八十度違うのはいまに始まったわけではないが、つくづく言論の自由のありがたさを実感する。中でも東京新聞のはじけぶりは、素晴らしい、の一言に尽きる。
▼1面には「『戦地に国民』へ道」の大見出しが躍り、「近づく 戦争できる国」という見出しを社会面に掲げた朝日新聞(東京版)を圧倒した。ただ、残念ながら記事は「(集団的自衛権行使)容認は海外の戦場に国民を向かわせることにつながる」とあるだけで、読解力の乏しい抄子には、なぜつながるのか、まったく理解できなかったが。
▼申し合わせたかのように、同じような見出しや記事を掲載した新聞がほかにもある。「安倍『戦争ができる国』宣言」「日本を戦争への道へと向かわせている」。
▼前者は韓国の東亜日報、後者は中国の環球時報である。日中韓はひとつ、を絵に描いたような麗しい光景ではある。ただし、日本の集団的自衛権行使を警戒している国は、世界広しといえども中韓と北朝鮮しかない。
▼「反日」でなければ大統領になれない韓国は放っておくにしても、中国は、集団的自衛権の行使容認によって、日米同盟が強化される事態を恐れている。同盟が強化されれば、尖閣諸島(沖縄県石垣市)占領をはじめ、軍事力を背景にした海洋進出の野望がくじかれるからだ。いずれにせよ小紙は日本の新聞なので、憲法解釈の変更を断固、支持したい。
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