[PR]

 厚生労働省は、東日本大震災後に東京電力福島第一原発で緊急作業にあたった約2万人全員の健康状況を、死亡時まで追跡調査する方針を固めた。被曝(ひばく)線量の限度を引き上げたため、がんや白血病にかかっていないかを調べる。今年度から試験的に始め、2015年度から本格化させる。

 16日にあった有識者検討会が、調査対象や方法、項目について了承した。今後、具体的な調査機関などを決める。

 対象は、11年3月14日から12月16日まで、福島第一原発で作業した人たち。この間の被曝限度は、事故が起きた時に認められる100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げられていた。2万人のうち、174人の被曝量は、通常作業の基準(5年間100ミリシーベルト)を超えた。