【鍛治信太郎】藤原定家の日記「明月記」に登場する約1千年前の超新星爆発が「ゆがんだ爆発」だったことが、日本のX線天文衛星「すざく」の観測でわかった。この超新星は明るさが一定とされるタイプで、宇宙の年齢などを推定するのに使われている。ゆがみがあれば向きによって明るさにばらつきが出るため、宇宙年齢の見直しにつながる可能性がある。
この星は1006年5月ごろに現れた「SN1006」。極めて明るく見えたとされ、日本や中国などに多くの記録がある。明月記には「夜半、おおかみ座の方向に大客星(明るい超新星)が現れ、火星のようだった」と記されている。京都大などのチームは、星の残骸をすざくを使ってX線で観測。爆発の衝撃波はきれいな円形に広がっていたが、星の内部にあったケイ素や鉄などの重い元素については、偏って飛び散っていたことがわかった。
この種の超新星はどこから見ても明るさが一定という前提で地球からの距離を測るものさしに使われ、約138億年とされる宇宙の年齢や2011年のノーベル賞が贈られた宇宙の膨張速度の研究の元になっている。チームの小山勝二・京大名誉教授は「宇宙年齢などの推定値にすごい影響が出るかもしれない」と話している。7月1日発行の米天文誌アストロフィジカルジャーナルで発表する。
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